進化論

2025年04月26日



6年前になりますが、NHK『チコちゃんに叱られる!』で「なぜ虫は夜 光に集まる?」という疑問に対し、チコちゃんが「 お月様と勘違いしているから」と回答していました(2019年7月12日放送)。 

これは「コンパス理論」というやつですね。 

天体の様に事実上、無限遠にある光源は虫がうろうろしてても一定の方角に見えます。 
なので天体はコンパス代わりになるのですね。 
例えば「月が常に右側に見える様に」飛べば、真っすぐ進むことができます。 
しかし人工光源は天体よりずっと近くにあるため、虫がうろうろするとその方向は変わります。 
夜道を歩くと、お月様はずっと同じ方に浮かんでますが、近くのビルはすぐに後方へ流れていきますよね? 
アレと同じです。 
虫は後方へ流れた光源が「ちゃんと右側に見える様に」軌道修正します。 
それを何度も繰り返すうち、虫はいつの間にか螺旋を描いて灯火に向かうことになります。 

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これはとてもエレガントな説明で、私も大好きです。 
…が、虫の走光性を説明する理論はいろいろあります。 
主な理論は4つ。 


◉【オープンスペース理論】 
昆虫はめちゃめちゃ普通に光を目指してるよ説。 
通常、藪の様に囲まれた場所から抜け出るには明るい方に行けばよい…という訳ですね。 

◉【コンパス理論】 
虫は人工光源をお月様と勘違いしてるよ説。 
チコちゃんが紹介してた理論です。 

◉【マッハバンド理論】 
逆に暗い方へ行こうとしてるんだよ説。 
走暗性を持つ虫が、「光源近くは周囲より暗く見える」という錯視により、結果的に光に近づくのだ、と説明。 

◉【エッジ仮説】 
虫は光ではなく、光と背景の境目(エッジ)を目指してるんだよ説。 
枝や葉などに止まろうとするなら、エッジを目指すのは良い方法です。 

【その他】 
◉人工照明の赤外線がガの雌が出すフェロモンの赤外線に似てるからだよ説 
◉ガはまぶし過ぎて目がくらむと光源方向に曲がっちゃうんだよ説 

これらの中ではエッジ仮説が新しく、また実験結果によっても有望視されています。 
虫が「正確にはどこを目指しているか」は各理論によって微妙に違いますからね… 
それが判る様な精度の高い実験を行い、 
◉明るい場所を目指してるなら、オープン理論 
◉螺旋を描いて光源に近づくなら、コンパス理論 
◉光源のちょい横を目指すなら、マッハバンド理論 
◉エッジを目指すなら、エッジ仮説 
にそれぞれ有利です。 

…しかし「虫の走光性」というざっくりした性質の全てを単一の理論で説明する必要はないでしょう。 
これらのうちいくつか、あるいは全ての組み合わせが正解という可能性もあります。 
これは
「シンプルな説明こそが正しい」
「余計な説明を増やしてはならない」
という経験則、いわゆる『オッカムの剃刀』に反する様に思えるかもしれません。 
しかし医療の世界では『オッカムの剃刀』と同時に『ヒッカムの格言』も併用するんじゃよね~… 

『ヒッカムの格言』とは、 
『人は嫌になるほど多くの病気を持つ事が出来る』 
というもの。 
通常、医師は『オッカムの剃刀』に従い、複数の症状を単一の原因で説明しようとします。 
例えば咳と熱が出る患者がいれば、「咳と熱はそれぞれ別の病気から来ている」とは考えず、「咳と発熱をともなう病気」を疑うものです。 
しかし高齢の患者などでは複数の疾患を抱えているのは普通にあることなので、別々の原因も検討するのです。 


…この様に、物事を説明するのに諸説あることは珍しくなく、例えば「シマウマの縞はなぜあるのか」についての説は… 

◉【背景に溶け込む迷彩だよ説】 
哺乳類は概して色弱なので、あれでもカモフラージュ効果はある、という考え方も。
《反論》
縞のある哺乳類は通常、森林に暮らすことが多い。 
シマウマはひらけた草原にいるので迷彩効果は低いのでは? 

◉【集団になって模様が重なるとどこまでが1頭か判別しにくくなり、数や向いてる方向が分からなくなるんだよ説】 
《反論》
言うほど密集しないでしょ。 

◉【シルエットが分かりにくくなり、大きさやスピード・進む方向を把握されにくくなるんだよ説】 
実際に「ダズル迷彩」という名で戦艦や空母に施されたことあり。 

◉【群れの中で個体を見分けるのに必要だよ説】 

◉【白い部分と黒い部分の温度差で気流が生まれ涼しくなるよ説】 
実際に3℃温度が下がるという実験データがあるよ。 
《反論》
このサイズの縞では気流は生まれへんやろ。 
『ダーウィンが来た!』の実験では効果なし(ただしTV番組による実験なので厳密ではないかも) 

◉【吸血性昆虫の視覚上の理由により、縞があると虫に刺されにくいんだよ説】 
縞のある布を巻くと吸血される率が1/4になるという実験結果あり 

◉【縞模様は単に作りやすいから作られるんだよ説】 
生物の複雑な模様も、反応拡散方程式によるチューリング・パターンとして説明できちゃう。 
《反論》
興味深いけどそれは「個体発生の中でその形質がどの様に獲得されるか」の話。 
ここで問われているのは「究極要因」、つまり縞が維持される進化上の理由であって、全く別の話やろ。
縞模様は捕食者から目立つので、何かそのリスクを超えるメリットがないと。 

…とコレくらいあります。 
かなり説得力のあるものもありますが… 
逆に「縞のないウマも普通にいる理由」も説明しないといけないしなぁ… 

シマウマは3種類いるのですが、これらが単系統なら、 
「縞の進化はウマの系統の中で1回だけ起き、その子孫のシマウマたちがそれを共有派生形質として受け継いだんやろ」 
で済ませられるのですが… 
シマウマはウマの系統の中に点在しており、それぞれ近縁ではありません。 
つまり3種のシマウマに縞があるのは「他人の空似」であり、縞は少なくとも3回に渡って独立に獲得されてるのです。 
ということは、よほどのメリットがあるからこそ何度も進化したっぽいですよね? 
なのに他のウマたちは縞なしでやってるという謎。 

その割に3種の模様はなぜ違うかというと、発生上のタイミングの違いだけ… 
3種とも発生のどこかの時点で胚に縞が入るのですが、それがちびちゃい段階で起きるのか、それともそこそこデカなってから起きるのかによって縞の太さやパターンが変わる模様。 
というのも、どの段階で縞が入っても、縞の幅はほぼ一定なのです。
例えば胚が10cmの時に縞が入る種でも、20cmの時に入る種でも、縞は必ず1cm幅で入るとすれば、後者の方が縞は2倍細かくなりますよね。(※数字は仮想上のものでテキトーです)
また早い時期に縞が入ると、その後のプロポーション変化が激しいので縞は乱れがち。
縞が太い種ではお尻あたりの縞が特に太くなってたりするよね。

ちなみに私が小学生の頃、給食で配られるマーガリンの袋には『ダチョウの卵はニワトリの卵の30倍』といったトリビアが載ってました。 
この豆知識はほんの数種類しかなく、それを6年間に渡って読ませられ続けるという。
そのひとつに『シマウマは毛をそってもシマがある』というのがあったのですが… 
どうもこれガセビアっぽい。 
後年、動物番組で「シマウマの地肌は何色か?」的な問題があり、「シマがあるんやろ?」と思ってたら、正解は「地肌は黒一色」。 
しかも証拠映像つき… 
私は何のために給食中に嘘を教え込まれてたのか… 
なお、トラは地肌も縞模様、ホッキョクグマの地肌は黒いらしいです。 


そんなこんなで諸説出揃っても「これや!」と決まることはなかなかありません。 
なのにメディアでは特定の説だけがあたかも正解であるかの様に扱われがち…。


特に「周期ゼミ」の謎に関しては、新説を唱えた研究者が「俺が謎を解いたどー!」的にアピールしまくり。

周期ゼミとは北米に棲むセミで、13年周期や17年周期で大発生(羽化)するので「素数ゼミ」とも呼びます。 
13年とか17年とか羽化にやたら時間がかかり、しかもなぜか素数… 
おまけに毎年羽化する訳ではなく、それぞれの地域で羽化が起きるのは13年おきとか17年おきだけです。 
ふしぎ不思議。 

有力な説としては「捕食者や寄生者の生活環とカブらない様に大きめの素数を選んでるんだよ」という説があります。 
例えば16年周期だと、2年・4年・8年おきに出現する捕食者や寄生者に毎回襲われることになります。 
しかし17年周期なら素数なので1か17でしか割り切れず、17年周期の気の長い敵が出てこない限り安全。 
これまたエレガントで興味深く、さらに寄生者という深刻なリスクに注目してて私は好き。 

しかしそこへ吉村仁という研究者が別の説を提唱。 
これは 
◉周期ゼミが長命なのは、氷河に囲まれた比較的寒冷な気候で栄養の少ない木の根の汁を吸ってゆっくりと成長する様に進化したから 
◉周期が素数なのは、別の周期のセミとの交雑を減らすため。 
交雑種は子孫を残せなかったり、残せても周期が変わってしまう可能性がある。 
他の個体がいない年に自分だけ羽化するとパートナーを見つけにくくなってしまう。 
そこで公倍数の少ない素数を周期にする様になった

 
…というもの。 
面白いアイデアではありますが… 
この人、従来の説が完全否定された訳でもないのに「俺が! 俺が謎を解きました!」的な、自説のみを正解とする感じがちょっと苦手。 


チコちゃんも同様で、コンパス理論は素晴らしいけど、それだけを紹介して唯一の説明の様な顔をするのはちょっと違うと思うのです。 



…と、このエントリをまとめたところで念のために資料をチェックしてたら… 
近年の研究ではシマウマは単系統とされてる模様。 
マーガリンの袋に続き、またもやわざわざシマウマに関するガセビアを教えられてたんか… 
ディス・イズ・バイオロジー! 

さらに虫については↓こんな新説まで出てました。


【ナゾロジー】
『夜の虫たちは「光に集まっているつもりはなかった」と判明!』

https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/145178#



「虫は小さくて重力の影響を受けにくいので、上下方向を知るのに重力はあまり役に立たない。
そのため、彼らは背中に光を受ける様に飛行している。
その性質のせいで、灯火の近くにとらわれてしまうのだ

ということの様。





(00:30)

2024年12月16日



橋本ネアンデルタール琴絵がまた無茶苦茶な出鱈目、略してむちゃらめを言ってました〜。


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コミュニティノートにツッコまれてるー!
さすが↓コミュノート被弾常連さんやで!


『コミュニティノート被弾ランキング最新版、ウヨちゃん大豊作』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/26130363.html


マイクロキメリズムという母子間で起きる現象が何故か夫婦間で起きると思ってる橋本琴絵さん。

百歩譲って夫婦間でも起き得ると仮定して、もともとレアなこの現象が安倍夫妻の間に起きると考える理由はどこにもありません
一万歩譲って仮に晋三の染色体が昭恵の脳にあったとして、ソレが何やねん。
そのことで昭恵脳に何か変化が起きるんですか?
さらに一億歩(地球2周分)譲って、晋三染色体の影響で昭恵脳が晋三化する、というゴジラ映画にありそうなことが起きたとしても、染色体には晋三の記憶や経験は一切含まれてないので、別に昭恵に晋三流の判断が出来る様になる、というコトも特にないですし。


コレはネトウヨさんの得意技、天皇のY染色体論と同じ匂いがしますね。

アレは別に天ちゃんのY染色体上に「天皇遺伝子」みたいな特別なモンが見つかった訳でも何でもなく。

薄まることなく男系で伝わるのはY染色体だけなので、


「どこかに男系天皇を正当化してくれる、都合の良いモン転がってないかなぁ…」

   ↓

「もしそういうモンがあるとすれば、Y染色体にならワンチャン存在し得るかも…」(ありえるというだけで、別に見つけてはいない)

   

「天皇は男系でY染色体を伝えていくことが大事!」


と言い出してるだけ。

都合の良いものが「そこにある」のではなく、「あるとしたらココしかない」ってだけ。

論理が逆立ちしてるんよな〜

しかも「普通は存在しないけど、超特殊なココなら理論的にはあり得なくはない」くらいのはなし。


こんなん、

「う〜ん、もう宝くじを当てる以外に金策の当てがない…このままじゃ倒産しちゃう

という人が

「メドがついたのでもう大丈夫です、年末ジャンボ買っといたんでコレで6億入ります」

とか言い出す様なモンやで!?



今回のもソレと同じで、

「何とかして昭恵の脳に晋三の魂が宿ってるコトに出来ひんかな〜

あ、そうや、確かマイクロキメリズムによって脳に染色体が残る、とかあった筈!

コレでいこう!」

と倒立した論理で後付けしただけなのが丸出しやん


このポストについての皆さんのご意見↓


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さらにTogetterにまとめられてたり。

【Togetter】
『橋本琴絵「トランプ大統領が安倍昭恵さんと会うことが決まった。これは科学の話ですが、マイクロキメリズムといい、妻は夫の遺伝子を取り込み脳細胞に夫の染色体があることも。またしても安倍晋三安倍昭恵ご夫婦に日本は救われた」』

https://togetter.com/li/2480406



そしてWikipediaには…

【Wikipedia】
『マイクロキメリズム』

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/マイクロキメリズム


この現象は特定の自己免疫疾患に関係があると言われているが、その関連性については研究途上であり未だに未知の領域が多い
とあります。


さらに橋本琴絵は↓こうも発言。


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橋本琴絵については、その発言があまりに特殊な上に夫の遠藤維大に似過ぎてることから、「アカウントを管理してるのは夫なのでは」とか「夫に洗脳されてるのでは」といった噂が絶えないのですが…

↑上のポスト、中の人が女性の処女性にこだわっちゃうユニコーン系男子であることがチラ見えしちゃってないですかね…?

こういう処女厨は昔からびちびちいました。
特にキリスト教は純潔を重視するあまり、「教祖のおかんは処女だった」とか無茶言い出してるし。
そして処女を神聖視するあまり非処女を汚れと見做し、
「非処女の体は男からの影響を受けて変化してるのではないか。
おお嫌だ、別の男に体を作り変えられるなんて!
そんな男のエキスが染み込んだ非処女を妻にしちゃったら、俺との子供に前の男の特徴が遺伝しちゃいそう…
嫌だ嫌だ、やっぱ女は処女でなくっちゃ!」
という恐怖に駆られてました。

その結果、子供が前の男に似ちゃう「テレゴニー」(先夫遺伝)という現象がある、と考えられたのです。
コレは後に科学的には否定されるのですが、それでも「ホントはあるんじゃないか」という猜疑は続き…
21世紀に入っても大規模掲示板群で処女厨がどこからかコレを見つけては持ち出し、非処女を叩いてるのをちょこちょこ見かけます。テレゴニ棒。


Wikipediaにはこうあります。

【Wikipedia】
『テレゴニー』

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/テレゴニー



近代的な生物学、遺伝学の研究が始まるとテレゴニーは否定されていたが、近年の分子生物学などの発展に伴って、人間におけるテレゴニーを説明できるいくつかの分子メカニズムが提案されている、とする一派が存在する


…つまり定説でも何でもなく。

そしてこのテレゴニー、「他者の情報体が入り込む」という意味でマイクロキメリズムに似てますよね。
処女厨が自己正当化するのにテレゴニーに頼り、そこから発想してマイクロキメリズムを持ち出し「昭恵には晋三の魂が宿ってる」ことにした…
そんな想像までできちゃいます。

なお、私と似たコト考える人は↓他にもいました〜。
心強い。


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ちなみに
「自分のパートナーが他の男に体を作り変えられてたら嫌だ」
という恐怖は、裏返せば
「パートナーの体を俺が作り変えてぇ」
という欲望になりますね。
現在、薄い本で
「お前の◯◯◯、俺の△△△のカタチになってるぞ!」
とか
「俺の△△△のカタチをしっかり覚えろよ!」
みたいな台詞が大人気なのも頷けます。
ただコレは沼の底が沼の水に「お前、俺のカタチになってるぞ」と言ってる様なもので、あまり意味を感じませんが。

個人的には処女に拘るのはやめといた方がいいと思います。
黒髪ロング清楚系でアニメ声の美少女処女が我々の様な弱男になびく訳ないやん。
女子は何人かのイケメンと付き合って「男はどいつもこいつも基本的にダメ」という真理を思い知らされ、そこで初めて「イケメンにこだわっても仕方ない」と弱男で手を打つことにするのです。
我々にも稀にお鉢が回ってくるのは、イケメン様が女子に男のダメっぷりをこれでもかと見せつけておいてくれたからです。
イケメンに感謝しましょう。

そして処女は「崇めず・見下げず・面倒がらず」の皮膜三原則で。



そして橋本琴絵は↓こんなん言うてるのですが…


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↓自分は36歳で第五子を出産。


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   〜(中略)〜


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ご本人のご高説通りだとすると、お子様の知能のほどが心配ですね。
あと「多産DVに遭ってるのでは」と心配する声も。


なお、橋本琴絵には↑この様に急に広島弁でイキる奇癖があります(まぁ私の関西弁も似た様なものですが)。
しかし
「『ワシ』は広島弁の男性一人称であり、女性は『ウチ』を使う」
という指摘もあり。
確かに『はだしのゲン』でもそうだったよね!
またしても中人(なかんちゅ)丸見え。


さらにこの出産年齢に関し、↓こんなセルフ燃料追加も。
自分から燃えるとかペスターかよ。


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さも科学的である様に装ってるけど、コレご自分でもおっしゃる通り、あくまで『ワシの考え』ですよね。
要するに素人の思いつき

自分のミトコンドリアのタイプとかを検査しちゃうのはネトウヨさんあるあるですね。
何故かそういう人に限って遺伝や進化を理解してないという。
例えば、メジャーなタイプのミトコンドリアはエネルギー生産力が高い、みたいなこと勝手に言い出したり。
じゃあ何で多型が維持されてるんですか?

知能の遺伝率は研究によってばらつきがありますが、60%とか70〜80%とか言われており、めちゃ高いですよ?

ヤンママの子供が喧嘩強いのは、気の強さや体力を親から受け継いでるから、でも充分に説明できるんじゃないですかね。

あと「チー牛は30過ぎての初産の子」ってそういうデータでもあるのん?

そして『1日5回射精してもピンピン』て…
またしても中の人がチラリズム。
お前のようなババアがいるか(ケンシロウ)。
あ、コレは「とても女性とは思えない」というシチュエーションからの連想で、別に橋本琴絵がババアだという話じゃないですからね?
琴絵ちゃんは美人さんだし、一人称『ワシ』もボクっ子みたいな萌え要素で素敵(素で敵)ですよね!


そして処女厨な橋本ユニコーン琴絵さんですが、何故か↓こんな発言も。


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ほえ〜…
「婚前非処女」はかなり危険』言うてた処女厨の割に、ヤリ目で数撃つのは推奨するんや。

他のメリットとの交換取引(トレードオフ)として女性が差し出すセックスは『真の愛ではない』としてはりますが、じゃあ橋本琴絵お薦めの遺伝子の相性や数撃つことで得られるセックスは『真の愛なの?

こんなん、
「数をこなせ、女からは交換取引でなく本気のセックスを引き出せ、自分に惚れさせるんだ」
という、狩猟ゲーム感覚のナンパ師にしか見えないですよ?

あと1通あたりに金がかかるアプリは駄目じゃ』のトコで笑てもたんですけど。
こういうのって通常、女性は無料じゃないの?
やったコトないから知らんけど。
女性は男が課金してるかどうかなんてどうでもええやろ。
なんで男性目線でアプリを評価してるのか。
教えて、維…じゃなかった、琴絵ちゃん!


トンデモ発言はまだまだあります。


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↑何故かエロ垢女子に興味を持ち、わざわざ話しかけちゃう橋本琴絵。
さらに叙勲だのブルーインパルスだので女性が喜ぶと思っている、不思議な感性…
体は女性、心はオッサン。
これでLGBTの権利獲得には大反対してるんだから恐れ入っちゃう。

あと外から見えない歯の裏側を『綺麗だよね美しいよね』とか言っちゃう遠藤維大もなかなかにアレ。
意外なトコ褒めるのもナンパ師の手口としか。


皆さんぼちぼちお疲れでしょうが、浜の真砂は尽きるとも、世に琴絵ちゃんトンデモ発言は尽きないのでまだ続きます。
琴絵ちゃんがトンデモなのがいけない!
琴絵ちゃんがトンデモなのがいけない!

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↑ほんっとトンデモさんってこういう話好きよね〜…
だから日本人と最も近縁なのは韓国人だってば。
しかしネトウヨさんは絶対に認めないの法則。
この件に件については↓以下のエントリを参照。


『ネトウヨさん、クッポンさんに反論する 起源編』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/14207943.html



はい次。

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↑お前の様なババアが(以下略)
もうこれ以上、ケンシロウを酷使しないであげてー!


なのに、橋本琴絵を『博覧強記』だと思ってる人↓がいる…
もちろんこの人も主張がトンデモです。


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…あの竹内久美子ですらXを見に行っても、大抵は直近ではたいしたことはポストしてません。
トンデモ発言はしょっちゅうあるけど、全体としてはレアなんですね。
橋本琴絵はポストの大半がトンデモだから困っちゃう。







【過去記事】


『あまりにアレな橋本琴絵』

https://wsogmm.livedoor.blog/archives/9991922.html



『橋本琴枝「関東大震災での朝鮮人虐殺は政府調査で否定済み、ソースもあるよ」←ガセでした定期』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/23527796.html



『自民のダーウィン誤引用 専門家はどう捉えたか』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/9567390.html








(※画像はXより引用)


(00:20)

2024年03月23日



たまたまこんな画像をX上で発見。


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…嫌い派がおよそ98%!
一体どういう生き方をしてたらこんな記録を樹立できるのか。
もしかしてフェイク画像…?
と思って実際に「好き嫌い.com」に行ってみましたが、本当でした。

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あ、先ほどの画像に比べて「好き派」が増えて「嫌い派」が減ってる!
おめでとうございまーす!
まぁ0.01%ですが。


コメントを新しいものから順に見ると…


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ちなみに不人気ランキングはこんな感じ。


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その1位はどの程度の数字かというと…


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1位でせいぜいこれくらい。
竹内久美子の突出っぷりがうかがい知れますね。

じゃあなんで竹内久美子が1位じゃないのか…
まぁ「ここ数日の嫌い派の増加率がすごい」とかの評価軸があるのかも。

アンケートというのは無作為抽出でなければあまり意味のないもの。
例えばネトウヨさんがXでよくやるアンケートは、そもそもその存在に気付く人も、わざわざ投票する人も、当然ながらネトウヨさんが殆どです。
そらぁネトウヨさんに有利な結果が出ますよね。

また厳密に言えば無作為抽出でも、例えば朝日新聞によるアンケートなら、朝日が嫌いな人はそもそも回答を拒否しがちなので、全くバイアスが無い訳ではありません。
とはいえ、首相の支持率調査などの数字を朝日と産経で比べてもその違いは大抵の場合、数%からせいぜい10%程度なので、新聞社が行う調査はそれなりに信頼できるでしょう。

『好き嫌い.com』はそもそも「誰かのファン」というよりは「誰かを叩きたい人」が訪れる場所、という性格が強く、もともと誰であれ「嫌い派」が多くなりやすいバイアスがあるでしょう。

とはいえ「好き嫌い.com」は特にウヨサヨのどちらかに傾いてる訳でもなく、「ネトウヨさんだからめちゃ嫌われる」といった不利性がある訳でもないのにこの数字。
炎上中の人ですらせいぜい嫌い率85%しかないのに、98%とかぶっちぎりやん。

もはや一種の才能
どうすればそんなに嫌われるのか、コツでもあればご教授願いたいものですね。

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【参考】

アンケートのバイアスについて、分かりやすく解説してる人がXにいたのでご紹介。


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※画像は全てXより引用




(01:35)

2024年01月16日



『なぜモテ』その⑥



竹内久美子の新刊
『なぜモテるのか、さっぱりわからない男がやたらモテるわけ 動物行動学で語る男と女”』
に迫るシリーズ6回目。


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今回はわりとガチめに進化論の話。

竹内久美子は本書で托卵について述べています。
要約するとこんな感じ。


p.33
◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

カッコウの宿主となる鳥(ヨシキリ等)はカッコウの卵を見分けて排除する能力を進化させている。
だが不思議なことに雛や成鳥は見分けられない。
それは何故か?

私が聞いた中で、どうにか納得できる説は↓こんなの。

宿主は自分の種の雛がどんな姿かを「学習によって知る」と仮定しよう。
すると最初に作った巣に托卵された場合、カッコウの雛を「自分の種」として学習してしまい、翌年以降は自分の子を別の種だと認識して排除してしまう、というリスクがある。

なので誤学習を避けるため、宿主は「学習せずにどんな子も育てる」方が有利になるというのだ。
ちなみに生得的にも雛を区別できないという。

だが私は、宿主は雛が生まれた後は戦略を変えたと考える方がいいのではないかと思う。
つまりカッコウに騙されたフリをして利用しているのだ。

カッコウ属の鳥は腹の部分が白黒の段だら模様になっていて猛禽類に似ている。擬態だ。
カッコウがいると托卵された巣は損するが、その周辺で巣を構える血縁者たちは本物の猛禽類による被害が減り、自分の子を安全に育てることができるのではないか?

◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯




…托卵されることにそんなに絶大なメリットがあるなら、宿主はカッコウを積極的に受け入れるべきでは…。
それなら卵を見分ける必要もない筈ですよね。
しかし現実には見分けている訳で。
それって、托卵されることによるメリットはもし存在するとしてもデメリットの方が大きいからですよね。

しかも仮にメリットが大きいとしても、コストは人の巣に押し付けた方がお得なので、あくまでも自分は托卵されたくないのでは…
宿主にとっては近場にカッコウがいればそれで充分で、自分が托卵される必要はないでしょ。

「全体の利益のためにあえて自分が引き受ける」というならそれは悪しき群選択です。

竹内久美子は血縁を通じて遺伝子を残す『血縁選択』を想定している様ですが、コレは血縁度(遺伝子の共有率。いわゆる「血」が薄くなるごとに目減りしていく)に応じて遠縁になるほど効果が薄まるため、よほどメリットが大きくないと意味がありません。
しかもこの想定だと、カッコウに托卵された巣のごく近くに血縁者がいないと意味がないですよね。
ところが「飛行」という最強の移動手段を持つ鳥類は分散が容易という。
実際にヨシキリも集団性ではなく縄張り性ですしね。
成立しにくそう…!

あと言うほど段だら模様って猛禽っぽいですか?
シギやキジ、ゲラ、ツグミなど他の鳥類にもよくある柄ですよ?
一方で猛禽でも大型のワシは違うし。

ていうかですね。
強い者を真似るタイプの擬態を『ベイツ型擬態』と呼びますが…
コレは通常、モデルとなる生物は有毒で、それをアピールするための派手な警告色を持っています。

しかし猛禽の段だら模様って警告色ですか?
細かい段だらは遠目には地味な中間色に見える筈です。
毒もないし、目立ちもしない…
よくある隠蔽擬態(カモフラージュ)やろ。
そもそも猛禽が派手やったら、捕食の時に目立って獲物に逃げられるやん。

同様に、カッコウ等の鳥が段だら模様なのも、捕食者から隠れるためのカモフラージュでしょ。
似た環境に棲む複数の系統で、同じ解が独立に進化する…収斂進化というやつですね。

またああいった段だらは、カモフラ模様の中では「発生上、作るのが容易なので進化しやすい」という可能性もあります。
だとしてもその形質が生まれ、維持される原因が自然選択であることに変わりはありませんが。


なお、「托卵された方がお得」なこと自体は実際にあります。
マダラカンムリカッコウに托卵されたカラスは、カッコウの雛が鳴きまくるので給餌量が増え、自分の雛の育ちまで良くなる場合がある模様。
なのでカッコウ側もカラス側もお互いの卵や雛を排除しないという。

こういう例があることがちゃんと研究されてるので、実証抜きの思いつきをわざわざ披露していただく必要はないんですけどねー。

このマダラカンムリカッコウの話はNHK『ダーウィンが来た!』の「進化するだまし合い! 鳥のたく卵最前線」という回で紹介されてました。



あと竹内久美子が「どうにか納得できる」とした説(結局は異論を唱えてるけど)、コレも割と謎。
『誤学習を避けるため、宿主は「学習せずにどんな子も育てる」方が有利になる』
というのはいいとして、
『生得的にも雛を区別できない』
のは何故なのか…
生得的に区別できたらものすごく有利になるのに。

実は
「宿主となる鳥が、托卵鳥の卵は熱心に見分けるのに、雛は見分けない」
という謎については、めちゃめちゃ説得力のある説が既にあったり。

托卵鳥の卵を見分けて排除することには、「托卵を防ぐ」という絶大なメリットがあります。
しかし「雛を見分ける」のでは遅すぎるのです。
托卵鳥の雛が孵化してしまってる時点で、自分の卵はコイツに落とされてしまっていますよね。
つまり見分けたところで托卵は防げず、かといって今さら卵を産み直す時間もない…そのシーズンの繁殖は失敗なのです。
一方で「雛を見分けない」場合は、うっかり托卵鳥の雛を育ててしまう訳ですが…
雛を見分けても見分けなくても「そのシーズンの繁殖失敗」という痛手を被るという点では、結果は同じです。
だったら、わざわざ雛を見分ける能力を進化させる必要はない、ということになりますよね。


実際、宿主はそうすることにメリットがある状況でなら、雛を見分ける様にも進化する様です。

熱帯の小鳥は寿命が長いかわりに、一腹子が少なく、卵を平均12個しか産みません。

ワピピ(カレドニアセンニョムシクイ)という小鳥は托卵されるとその雛を見分けて排除します。

托卵するカッコウの卵はワピピには似てませんが、雛は似ている、という通常の逆パターン。


熱帯では托卵率が高いため、托卵された時は卵を敢えて排除せず置いておくと、再度托卵された時に自分の卵を捨てられる率が低くなるからでは、と考えられています。

に托卵してきた他人の卵が捨てられるかもしれないですからね。


このワピピの話はBSフジの科学番組『ガリレオX』の「ニューカレドニアで大発見! 熱帯林の鳥類進化」という回で紹介されてました。


『ガリレオX』の制作は、本書の発行元であり、竹内久美子がしょっちゅう寄稿しているネトウヨ雑誌『月刊WiLL』も出してるWAC。

托卵鳥についてこんなにちゃんとした科学番組を作れる企業が、なぜこんな世にもええかげんな本を出せるのか…。



あと托卵鳥の話といえば
「あんなデカいカッコウの雛に気付かず餌をやり続ける宿主ってアホなんか?」
という感想をよく見かけますが…
宿主も本当に我が子だと思い込んでるのではなく、よその子だと分かった上でやってるのかもしれません。

例えばヒト男性はしばしばAVを見たりしますが、だからと言って
「あいつ、あの箱に女体が入ってると勘違いしてるで! アホやなぁ」
とか
「あんな画面上の光のパターンに騙されやがって」
とか思わないですよね?

実際、托卵された宿主の巣の上を通りがかった、全く無関係の鳥が托卵鳥の雛に給餌する例があります。
コレは托卵鳥の雛の口が、宿主の雛の口よりも鮮やかで刺激的な色をしているため、その「超正常刺激」にくらくら来た鳥が思わず「ココに挿れてみてぇえええ!」となってしてしまう様です。
明らかに自分の子ではないのに給餌しちゃうんですね。

IMG_8765

…みたいな話はドーキンスの『延長された表現型』あたりに普通に書いてあるんですけどね。



それにしても竹内久美子は何故
『女は最初からレイプを望んでいるわけではない。しかし、もしそういう状況になった場合には次善の策として抵抗する』
とか、
「宿主は雛が生まれた後は戦略を変えたと考える方がいいのではないかと思う」
とか、「動物が途中で戦略を変える」と考えたがるのか…

環境次第で別の戦略に切り替える「条件付き戦略」自体は実際にあります。


しかしレイプの件は…
レイプ前もレイプ中も、一貫して抵抗してる訳ですよね。
コレを「途中で戦略を変えた」と考える理由がありません。

托卵鳥の場合はさらに奇妙で、托卵されることにメリットがあるなら、わざわざ途中で戦略を変えなくても最初から托卵ウェルカム戦略一択でええやん
実際、先述のマダラカンムリカッコウの例ではカラスは最初からカッコウを排除してないですし。

要するに竹内久美子は自説を強引に通したい時に「戦略を変えてるのだ」という説明を安易に持ち出してるだけなのでは?




あと托卵は進化をめぐる利害の衝突が起きやすい、興味深い研究テーマです。
それだけに、雛を見分けて排除したり、逆に托卵鳥と宿主がWin-Winの関係で共生したりといった「例外」こそが逆に理論の正しさを物語っています。

それだけに研究が進み、専門家も多いこの分野で非専門家の思いつきが通用する訳ないんだよなぁ…。
カッコウ属に広く見られる模様がもし擬態なら、その効果はとっくに観察されてるはずです。
竹内久美子、なんでこんなトコでわざわざ迂闊な発言をしちゃうの?


迂闊と言えば、竹内久美子は本書でこんな発言もしています。


p.152
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 実は心理学の世界では血液型(ABO式)と性格は全く関係ありません、ということになっている。
 それに対して私の考えは次のようなものだ。
血液型とは赤血球だけの問題ではなく、実はほとんどの細胞の表面にある免疫の型のことである。そして、メスがオスの免疫の型を見破ることは動物として大変重要。なぜなら相手との間に生まれた子供たちに免疫的なバリエーションがあまりついていないと生き残りにくく、バリエーションが多いと、生き残りやすいからだ。
 よってメスは何らかの手がかりによってオスの血液型を見破っている可能性が十分にあるし、むしろ見破れないようではいけないくらいだ。手掛かりの候補として性格もあるかもしれない……。

(中略)
 あくまで、血液型に関してもHLAと同様の可能性があるのではないか、と推論しているだけで、結論づけているわけではない。
 ところが、この件で議論を戦わせたことがある、ある先生のTwitterを覗いたら、こうあった。
「可能性で結論するのはニセ科学である」
 まずは可能性で議論し、後に証拠を集めるのが科学では無いのですか?

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…で、証拠は?
証拠なしの可能性だけで語っていいなら5分前仮説とかの反証可能性のない仮説もアリになるやろ…
「すごい主張にはすごい証拠が必要だ」的なことを、かのカール・セーガンも言ってます。
あと血液型には20ほどの種類があるのに、何故ABO式だけを問題にするのか…?


いや、分かるんですよ?
「頭から決めつけずに可能性に心を開き、柔軟さを持つべきだ」
みたいなご意見も否定はしません。

しかし…
何かの日本ホルホル愛国ポルノ番組で見かけたのですが、寿司に醤油をベチャベチャに付けまくってる外国人に日本人が「付けすぎやろ」的に指摘したら、外国人たちが一斉に
「自由にさせるべきだ」
「硬直した姿勢からは何も生まれない、伝統を打破したところに新しい文化が生まれるのです」
とか反論してて、
「うわぁ…」
と思ったです。

いや、「硬直よくない」は正直、正論だと思いますよ。
でも「醤油付けすぎ」から文化は生まれへんやろ…
それに日本にも醤油付けすぎマンは大勢いるので、文化が生まれるならとっくに成立してるやろ。

この様に、
「言ってることは分からなくもないが、それはちがうやろ」
ということはままあるのですね。
主張を補強するために持ち出した論理はご立派なのだけど、肝心の元の主張のレベルが低すぎやろ…。

竹内久美子の血液型占い擁護も、いくら正論じみた主張をしたところで、トンデモ臭が全く拭えてないので支持する気にはなれないです。

托卵鳥についても、
「誰もが自由に意見を述べて良い」
とかの原則も(自発的に)頭をかすめるのですが、そのためにこの竹内久美子のアレな主張を擁護するのは無理無理無理。


そして他ならぬ竹内久美子自身が、托卵の
話題を↓こう締めてます。


p.37
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これは私がいつものように思考を巡らしつつ遊んだ結果にすぎず、欠陥もあるかもしれないので全面的に信用なさらないようにお願いします。
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…これが
『いつものように』
『欠陥もあるかもしれないので』
『信用なさらないように』
…!

コレが平常運転だって認めちゃうんだ〜…

それココだけじゃなくて全ページに書く必要があるのでは。
あと後出しじゃなくて、読む前から「こういう、ええかげんなコンセプトの本」だと分かる様に、帯にでも大書しといていただけませんかね?
そうと知らずにこんなんここまで読まされる読者が可哀想すぎるやろ。







オマケ

本文中で触れたTV番組の要約。

ダーウィンが来た!

『進化するだまし合い! 鳥のたく卵最前線』

2018年10月14日放送


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托卵鳥の宿主は托卵されるばかりではなく、様々な手段で対抗する。


アフリカのザンビアにいる托卵鳥、ミツオシエ(カッコウの仲間ではない)の宿主はハチクイ。

ハチクイは虫を獲るのが上手く、宿主に最適。

ミツオシエは産卵直後のハチクイの巣を狙い潜入。

巣は地中にあり、宿主の卵を落とせないので、かわりにミツオシエの雛が宿主の雛を殺す。

そのため、雛は両嘴の先が直角に曲がっている。

ただし、地中の巣は産卵直後かどうか確認しにくいため、托卵するタイミングを間違えるとハチクイの雛より後に生まれてしまい、雛同士の闘争に負けることも。


ヨシキリ種類によっては托卵を半分以上見破ることもある。

オオヨシキリは卵の表面に秘密のサインを持つ。

斑点の大きさや位置などをコンピュータで数値化・比較すると、共通の特徴があり、メスは個体ごとに特有のパターンを持つことが判った。

コンピュータの画像解析でしか見抜けないほど高度な技が進化している。


スペイン北部に棲むマダラカンムリカッコウの宿主はカラス。

カッコウはカラスの卵を落とさないし、雛がカラスの雛を殺したりもしない。

カラスの雛もカッコウを攻撃しない。

カッコウの雛は激しく鳴き、餌を貰っても泣き続ける。

親鳥は雛の鳴き声が大きいと運ぶ食べ物の量を増やすため、カラスは能力を最大限に引き出され、カラスの雛も早く成長することがある。

またカッコウの雛の糞からはジャコウネコやタカなどの天敵が嫌がる匂いが出ており、襲われにくくなることも。

カラスはカッコウの卵をほとんど取り除かないと考えられ、6割以上が托卵される。

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ガリレオX

『ニューカレドニアで大発見! 熱帯林の鳥類進化』

2013年4月14日放送


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温帯の小鳥は平均寿命が5年ほどだが、熱帯では10年以上ある。

そのかわり熱帯の小鳥は一腹子が少ない傾向があり、卵を平均12個しか産まない。温帯だと45個。

過密で縄張りを持てないので少なく産むのでは?

ワピピ(カレドニアセンニョムシクイ)という小鳥は托卵されるとその雛を見分けて排除する。

托卵するカッコウの卵はワピピには似ていないが、雛は似ている。

雛を見分ける方法は不明だが、温帯では見分けない。

また熱帯では托卵される率が高い。

【仮説】

托卵鳥の卵を敢えて排除せず置いておくと、再度托卵された時に自分の卵を捨てられる率が低くなる(先に托卵された卵が捨てられるかもしれないので)

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(23:59)

2023年12月27日



以前にもお伝えした、KADOKAWAが差別本を出版しようとして取りやめたとされる件について。

私は
「そもそも原書は差別本やトンデモ本ではないかも。でも邦訳版を出そうとしてるKADOKAWAはヤバいのでは」
というスタンス↓なのですが…


[話題の『あのトラ』は差別本ではないかも。でも擁護派にはお馴染みの面々がびっちびち]
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/23212114.html



その後、コレに関してこんなネット記事が。


【すごい一体感速報】
『カドカワ、ヘイトデマ本翻訳出版に向け原稿ゲラ刷りをナザレンコや竹内久美子に「左翼の出版妨害起きる予定だから助太刀よろ」と送ってた』
http://sugosoku.blog102.fc2.com/blog-entry-4921.html



↑ココで「KADOKAWAが用意周到に工作してた割にあっさり出版中止にした理由」について、いろいろ語られています。
「何でや?」
と悩む人。
「何か狙いがあるのでは?」
と深読みする人。
「会社の上層部と現場では意見が違ってたんやろ」
と考える人。

私は過剰に意味付けして深読みするのは陰謀論まっしぐらでデンジャラスだと思っているので、もちろん最後の「上層部と現場で意見違ってた説」を熱く支持。

こんなん、似たよーな例が前からあったよね!



1995年の「マルコポーロ事件」を覚えておられるでしょうか?
これは文藝春秋の雑誌『マルコポーロ』が
《戦後世界史最大のタブー。ナチ『ガス室』はなかった。》
という歴史修正主義まるだしな記事を載せて問題になった、というもの。
編集部は撤回・謝罪を拒否しましたが結局、社長・編集長は解任、雑誌は自主廃刊に。

現場と上層部の乖離が目立ちますね。


なお、この時のマルコポーロ編集長が現『月刊Hanada』編集長の花田紀凱

ちなみに『月刊Hanada』を立ち上げる前は『月刊Will』の編集長でした。
ネトウヨ雑誌作りすぎ。

なので『Hanada』はある意味、『Will』以上に『Will』な雑誌。表紙も赤の縁取りがそっくりだし。
つまり『Will』と『Hanada』は味覇と創味シャンタン的な関係な訳ですね。

さらにこのお方、マルコポーロ事件以降、一時は角川書店(つまりは渦中のKADOKAWAの本丸)にいたというオマケ付き。



そしてまだ記憶に新しい、『新潮45』の休刊。
こちらは『新潮45』2018年8月号に杉田水脈が寄稿した《「LGBT」支援の度が過ぎる》という記事が炎上。
しかし編集部は無反省で、続いて2018年10月号に《そんなにおかしいか『杉田水脈』論文》なる特別企画を掲載。
しかし『新潮45』は休刊(事実上の廃刊)に。
社長は
「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられた」
という
談話を発表しています。

これまた現場と上層部の乖離が激しめ。

この様に上層部の冷静な判断が止めるまで、現場が暴走しちゃうという出版界の同じ轍を踏んでるのが今回のKADOKAWAな訳ですね。



ついでに言及しておくとこのKADOKAWA、企業風土がなかなかにトンデモ。

2022年に当時社長だった角川歴彦が五輪絡みの贈賄容疑で逮捕されたのは記憶に新しいところですよね。

そしてこの角川歴彦の兄であり、KADOKAWAの前身である角川書店の社長だった角川春樹は、コカイン密輸で逮捕されてたり。

兄弟仲良く犯罪者。いや、実際は不仲なんだけど。

しかし春樹の方はそれ以上に「俺が巨大地震を止めた」等の発言がアレすぎ。


【TOCANA】
[「8月25日に来る予定だった巨大地震」を止めた男・角川春樹インタビュー! 新作映画『みをつくし料理帖』とコロナ予言を語る!]
https://tocana.jp/2020/10/post_173290_entry.html/amp



Wikipedia「角川春樹」のページには「エピソード」とは別に「伝説」という項まである始末。
そこには…

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・3歳のころから何回も、夥しい数の赤い点滅や葉巻型のUFOの大編隊と宇宙人を見たと主張していて、自身が宇宙を飛び回る意識もあるという。

・自称、超能力者で未来予知能力を持つらしく、35歳で海を漂流してるときに神通力に気付いたといい、モンゴルに行ったときには数十年ぶりに雨(雪)を降らせている。

・訪れた先の旅館では天狗の封印を解いて、居合わせた仲居が天狗を見たと発言。

(中略)

・たまに太陽が2つ出ているのを見ることがあり、関東大震災を止めたのも自分だと言う。


・海に沈んだ戦艦大和は潜った瞬間に自身が初めて発見したと話す。

・武田信玄、天武天皇、神武天皇、ヤマトタケルなどの生まれ変わりを自認しており、チンギス・ハーンだけは他人に指摘されて気付き、その記憶だけは無いという。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

…といったブッ飛びエピソードが並んでいたり。
コカインよりヤバめの何かが脳内で出てないですかコレ。



…とか書いてる時に、私が最も信用する論客・ロマン優光が今回の件についてコラムを発表してるのを発見。


【実話BUNKAオンライン】
[『あの子もトランスジェンダーになった』発売中止騒動を考える:ロマン優光連載269]
https://bunkaonline.jp/archives/3197


この人は常に冷静なので、

『インタビューや複数の否定派・擁護派双方によるレビューに目を通し、著者の考えなどはある程度把握しているつもりだが本文未読のため内容に触れることはしない』

と、現時点で『あのトラ』の中身についてどうこう言うことは避けてますね。
ついでに言えば、日本最大のリベラル系ブログであろう『脱「愛国カルト」のススメ』も同様で、

『読んでいないし専門家でないのでこの本の是非をここで述べることはできないが』

としています↓。


【脱「愛国カルト」のススメ】
『被害者に寄り添う振りをする加害者のおぞましさ@nipponichi8「LGBT活動家は暴力的な人間」「波風立てずに生きたいLGBTの人たちは被害者」』

https://datsuaikokukarutonosusume.blog.jp/archives/1082573366.html




ロマン優光の話に戻すと、前述のコラムには

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今回の発売中止の主な原因は外部からの抗議にあるというより、KADOKAWAの内部の都合にあったのではないだろうか。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

とあり、「上層部と現場の乖離」説と整合的。

さらにKADOKAWAの動きとして、

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また、竹内久美子氏やナザレンコ・アンドリー氏、百田尚樹氏、三枝玄太郎氏といった反LGBTQの傾向が見られる人物、日本の宗教右派の思想と親和性の高い人物に本書のゲラを送っている。


ナザレンコ氏や三枝氏のポストを信じるなら、妨害が予想されるので応援してほしい、というメッセージがあったという。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ともあります。
やっぱりKADOKAWAやらかしてるくさい。


さらに↓こんな記述も。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
この本の原書は「Regnery Publishing」という出版社から発売されている。長い伝統を持つ、保守的な思想を支持する出版社だ。


自著の序文で文鮮明と統一教会への信仰を宣言する熱心な統一教会の信者であるジャナサン・ウェルズによる反進化論本。トランプ支持者であり、20年の米大統領選挙の結果に不正があった疑いがあると主張した共和党のジョシュ・ホーリー上院議員の本。元ワシントンタイムズ(統一教会系の出版社で記事の内容の真実性や人種偏見などの偏向がよく問題とされる)記者による文鮮明脱税事件の擁護本。反共主義者、キリスト教右派や白人至上主義者の著作。どこか特定の「保守」派閥や団体とベッタリというわけでもなく、共通する保守的な価値観があれば何でも連帯するような姿勢で、アメリカを腐敗させる「左翼」的なものと戦うという信念のもと、こうした傾向の本を長年に渡って出版してきた老舗の保守系出版社である。
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…まぁ私もよく
「この本出してるの、ネトウヨ御用達の出版社やんけ」
とか
「トンデモ本の雄・徳間書店」
とか言っちゃいますが…
こういうのは「良き指標」にはなりますが、「根拠」にはならないですよね。
それは「何を言ったか」ではなく「誰が言ったか」だけを問題にしてしまってる訳で。

良書なのにキャンセル・カルチャーによってリベラル系出版社からは軒並み断られ、仕方なく保守系出版社から出すしかなかったのかもしれないし。

実際、創造論やニセ医学批判をしている懐疑主義系の人がトンデモ系の出版社から本を出すことだってある訳で↓。


【NATROMのブログ】
『メタモル出版から本を出したわけ』

https://natrom.hatenablog.com/entry/20140610/p1

あととんでもなく凄い科学者たちが集まって書いた「サイエンス・マスターズ」シリーズの邦訳を出した草思社が、いつの間にかオカルト本のたま出版の事実上の子会社である文芸社のさらに子会社になってたり。
出版業界にはいろいろあるのです。


【たけみたの脱社会学日記】
『草思社「サイエンス・マスターズ」目録リスト一覧』

https://takemita.hatenadiary.org/entry/00051228/p1



『あのトラ』が日本でネトウヨさん達に利用されてる様に、本国でも極右に利用されてるんじゃねーの?



この論点については、前回の『あのトラ』エントリへのコメントでいち早くご教授下さった方がおられました。
厚く御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

↓あさんから頂いたコメント全文


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この本への批判はデータの取り扱いにおける恣意性とかも大きいみたいだよ
あと差別的な点としては親や環境のせいで性的マイノリティになるみたいな論調のよう
それから元々の出版社がトンデモ右派的な本ばかり出してるって
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



『親や環境のせいで性的マイノリティになる』
については…
おそらくこの本は性的マイノリティ自体ではなく、周囲の影響で「私は性的マイノリティなんだ」と信じ込み、不可逆的な性転換に進んでしまって後悔しちゃう子供たちの問題に焦点を当ててるっぽいので、その辺を指して『環境のせい』と言ってるのかも。

データの恣意性については読んでみないと何とも分からないので今は保留で〜。
まぁどこぞのネトウヨ系出版社が鳴り物入りで出しはりますやろ。







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