新藤加菜

2025年03月22日



先日アップしたエントリ
『新藤加菜さん「橋本琴絵は科学ベース」「竹内久美子先生のファン」…それは科学ちゃうやろ』
ですが、めたくそ加筆したので再掲。

なお、旧版エントリに直接加筆しちゃったので、旧版そのままのバージョンは現存しません。
なので「新旧比較したろ!」とかやってもあまり違わないです、すみません!







何かとアレな港区議の新藤加菜。
新作はXにおける↓こちらでーす。


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高学歴左翼女は』『ポカホンタスみたいな顔してる人が多いそうです。

この「ポカホンタス」は実在した人物の方ではなく、それをモデルにしたディズニーアニメ版のことでしょう。
そちらのキャラクターデザインはネイティブ・アメリカン固有の美しさを表現したもので、ディズニープリンセスの1人にもなっています。


【ディズニー公式】
『ディズニープリンセス』

https://www.disney.co.jp/fc/princess

それをあられもないルッキズムの具にするとか、その時点で差別的だしネイティブ・アメリカンに失礼やろ。
そもそもネイティブ・アメリカンって、人種で言うとモンゴロイドやで…?
氷河期の海退を利用してユーラシア大陸からベーリング海峡を渡って北米に移住した人らやし。
そら日本人と似てるっちゅーねん。
まぁ人種という概念自体にあまり意味がないですが。


【FNの高校物理】
『人類のアメリカ大陸への進出』

http://fnorio.com/0080evolution_theory1/Advance_to_the_north-south_America1/Advance_to_the_north-south_America1.htm



5年くらい前にネットで「ポカホンタス女」という蔑称が流行しました。
コレは「海外に行ってかぶれて帰ってきて海外age・日本sageする女性」を揶揄したもので、「彼女らの見た目がポカホンタスみたいになりがち」という点に由来します。


【ニコニコ大百科(仮)】
『ポカホンタス女』

https://dic.nicovideo.jp/t/a/ポカホンタス女


新藤加菜のポカホンタス発言もコレの影響下にあるのでしょうが、何故か批判対象は「海外出羽守」から「高学歴左翼女」にシフト。
まぁ新藤加菜から見れば「どっちも日本批判をしてくる鬱陶しいやつら」という点で似たもの、ということなんかな〜(はからずもダジャレで不本意)。

こちらの「ポカホンタス女」もコレといった根拠はなく、割と偏見の産物。
そもそも海外と日本ではメイクの流行も違えば個性の捉え方や自己実現の目指すところも違います。
和をもって尊しとなす、量産型バンザイ、出る杭絶対殺すマンな同調圧力の国・日本と、その窮屈さからの脱却を謳う「ポカホンタス女」とではそら価値観合わへんやろ。

コレは同じ上京者でも、「方言は恥ずかしいもの」として一刻も早く首都圏方言に染まろうとしがちな東北人と、最初から方言を捨てる気がない関西人とで、意識が全く違うみたいなモン。

そんなこんなで、別に「ポカホンタス女・即・悪」という訳ではないよね。


なお、新藤加菜は差別だと言われない様に↓こんな予防線を張る、という実に格好悪いムーブをしてるのですが…


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はい、出たー!
「コレを差別だと理解できるのは、お前自身に差別意識があるからだ」
「差別差別と騒ぐ奴こそが差別者」

というネトウヨさんお得意の珍論法。
「差別だと理解する」のと「差別する」のは全く別のコトやろ…

ほな何ですか?
もし誰かが新藤加菜に「アホ」とか言って「それは誹謗中傷だ」と返されても、
「ソレが誹謗中傷だと理解できるのは、新藤加菜自身に誹謗中傷する意識があるからだ」
とか言えば無罪放免なんですか?

それに「差別を指摘すること」こそが差別だと言うなら、「差別の指摘を差別だと指摘すること」もまた「差別の指摘」の一種、ということに。
なら結局、新藤加菜のやってることは差別ですよね?
コレ私が言ってるんじゃないんよ。
新藤加菜自身がそう言ってるんよ。

そんなことにも気付かない新藤加菜って真性のアレなん?
あ、もし新藤加菜がコレ読んで、「真性のアレ」というのがアレのことだと理解できたなら、その時点で新藤加菜こそが真性のアレってことですからね?
コレ私が言ってるんじゃないんよ。
新藤加菜自身がそう言ってるんよ。(天丼)

こんなんアリなら、いかなる差別の指摘も「それはむしろお前こそが差別者だからだ」という呪文さえ唱えれば全て無効となり、そもそも差別の指摘自体が成立しなくなるんですけど。異世界転生チートスキルか?
この人、この世に差別などというものは存在しない、とでも言うのでしょうか…?


その割にご本人は
「ポカホンタス」を容姿差別だと解釈する人がいるのであれば
と言ってますが…
その可能性に思いが至る、ということは新藤加菜自身のロジックに従えば
「それこそが新藤加菜に内在する差別意識の現れ」
というコトになる筈なんですが。
そんな自己矛盾にも気付かなかったんですかね…?


同様に、ネトウヨさんお得意の
「差別差別と騒ぐ奴こそが差別者」
も、そう主張する側こそ「お前こそが差別者だ!」と騒いでる訳で。
そうなると
「『差別差別と騒ぐ奴こそが差別者』と騒ぐ奴こそが差別者」
となっちゃう筈なんですが、ソレに気付いたネトウヨさんって一度も見たことない。

まぁネトウヨさんは論理ではリベラルには敵わないので、一点突破を図ってきがち。
そのためか「ソレはブーメランだ!」というカウンター狙いで論理を逆立ちさせてこようとします。
でもその「ブーメラン」が自分の後頭部にスココーンと刺さってるのにはお気付きでないご様子。
頭からブーメラン生やし、どっくどく出血しながら「ブーメランガー!」言うのが得意技。


さらに新藤加菜は自分が科学の側に立ってるつもりの様ですが…
例えばがウエストがくびれて乳と尻の大きい女に惹かれるのは、生殖能力が高いと遺伝子レベルで判断しているからです
の部分。

って科学畑ではしない表現よね。
むしろバイオレンスな漫画でよく見るやつ。
遺伝子レベルで判断もやけに素人っぽい、通俗的な表現ですね。

その辺を突っ込まれた新藤加菜の返答↓がまたふるってまして。


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橋本琴絵も新藤加菜も科学ベース
というパワーワード。
どこの世界線の話ですかそりゃ。
橋本琴絵を支持してる科学者とか見たことない。
批判してる研究者はもごっそ見てきましたけど。


では先ほどの新藤加菜の↓この発言のどの辺が科学的なのか検証してみましょう。


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顔の話は余計だなどと言いますが、見た目は大切ですよ。

反ルッキズムを掲げる人々も根本は科学を否定しています。
例えば漢がウエストがくびれて乳と尻の大きい女に惹かれるのは、生殖能力が高いと遺伝子レベルで判断しているからです。

美人は1日にして成らず。
小さな努力を日々積み重ね、細かな気遣いができる証拠です。

ポカホンタスたちは、自分が日本社会において自信を持てなかったことを、自責ではなく社会のせいにしている他責思考の持ち主が多い。

きめ細かな気遣いすらできない、怠惰なデブを「ボディポジティブだ」と過剰にもてはやすような多様性ポリコレは、科学の否定。
少子化を引き起こす大きな理由のひとつです。

イデオロギーを科学より優先させるのが、ポリコレに洗脳された人々であり、好んでポカホンタスになる女の実態です。
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男性がウェストの細い女性を好むのは事実です。
ヒトの異性に対する好みは時代や地域や文化によって様ざま…ぽっちゃりプランパーBBWがモテモテな国もありますが、それでもウェストのくびれた女性がモテる傾向にあることは変わらず、WHR(ウェスト・ヒップ比:ウェスト÷ヒップ)は0.7あたりが最もモテるあたりも共通。
コレはヒトが普遍的に持つ特徴、ヒューマン・ユニヴァーサルの様です。

では何故ウェストがくびれてるとモテるのか…?
女性ホルモンが多いとウェストがくびれやすいので、くびれを女性ホルモン濃度、ひいては繁殖力の指標にしている、という説もあります。

しかしそれではそもそも「なぜ女性ホルモンが多いとくびれるのか」が説明されてないやん。
生物学には「4つのなぜ」があり、

①至近要因

②究極要因

③個体発生でどの様に獲得されるのか

④系統発生でどの様に獲得されるのか

に分かれています。
例えば「なぜ目は見えるのか」については、

①「視細胞が脳に情報を伝達し〜」
という直接の仕組み

②「視覚を獲得することで周囲の環境についての情報を得、餌などの資源を探したり危険を回避することで〜」
という生存や繁殖上の有利さ

③「このホルモンがこの細胞の形成を誘導し〜」
という発生上のルート

④「祖先の種が表皮に持っていた光感受細胞が世代を重ねるにつれ〜」
という系統発生上のルート

といった風に、4つそれぞれ別のレベルの疑問と答があるのですね。
ちなみに言い出しっぺはノーベル賞学者のニコ・ティンバーゲン。
ドーキンスのお師匠さんです。
この「4つのなぜ」はどれも間違ってないし大切ですが、特定の場面に於いてはどの「なぜ」が重要なのかの区別が大事。
進化において特に重要なのは究極要因…つまり「何のために出来たのか」です。

雌雄で性差のある形質は性選択の結果と考えられるため、女性のウェストのくびれも性選択…
つまりは繁殖における競争で有利になる要因があったのでしょう。

例えばドーキンスはコレを

◉骨盤が広い女性の方が安産なので多産になる
   ↓
◉腰が広い女性がモテる様になる
   ↓
◉それだと骨盤は狭いのに太ってるだけの女性もモテちゃうコトになる
   ↓
◉男性は骨盤自体が広い女性を見分ける様になる。
そういう女性は腰が広いが、脂肪でかさ増ししていないのでウェストは細い筈
   ↓
◉腰が広くてウェストが細い女性がモテる様になる
   ↓
◉その結果、ヒップが豊かでウェストがくびれた女性が繁殖上で有利になり、その様な女性が増える
   ↓
◉くびれたウェストの完成 ←今ここ


…といった風に説明しています。
なるほど、コレは究極要因に沿った説明になってますね。
ただしコレは「例えばこういう風にも説明できるよ」程度の提案で、ガチの主張ではない模様。


しかしヒトの性選択は一筋縄ではいきません
通常、有性生殖する動物は雄がきらびやかに着飾ったり闘争用の武器を持ち、雌は地味なもの。
そして派手な雄が「選ばれる側」、地味な雌が「選ぶ側」です。
(コレには例外もあるのですが、「潜在的繁殖速度」とかややこしい話になるのでココでは割愛)

ところがヒトではしばしば、「女性が選ぶ側」というのはセオリー通りなのに、「着飾るのは女性側」という逸脱が見られるのです。ふっしぎ〜。
コレに対する完全な説明は今のところありません。


という訳で、新藤加菜の説明は肝心の究極要因を全く説明してない上に、通常は女性が選ぶ側の性であることをガン無視
意味のない説明だよ。

が、くびれの至近要因や個体発生上の説明としては間違ってはいません。
また、見た目が繁殖力の指標になるのは生物の世界ではよくあること。

じゃあ新藤加菜の主張は科学的にOKか?というと、さにあらーず。
めがっさギルティーなやらかしをしちゃってます。

仮に、ヒトの見た目がそのまんま繁殖力の指標であるとしましょう。
でもソコからどう逆さに振っても、
「だから我々は見た目重視の価値観で行くべきだ」
というコトにはなりません。

「どうであるか」という事実命題から、
「どうであるべきか」という価値命題を引き出すことは出来ないからです。
ソレは「自然主義的誤謬」(「ヒュームの法則」違反)という論理的な誤りです。

「ヒトは進化の過程で、見た目重視で生きてきたのだから、ソレは自然なコトなのだ。だからそれでいいのだ」
とか言い出すなら、
「ヒトは進化の過程で、重い病気やケガをしたらそのまま死んでいたのだから、ソレは自然なコトなのだ。だからそれでいいのだ。反対の反対は賛成なのだ(古い)」
というコトになり、近代医療は全否定されてしまいます。

科学は事実のみを扱い、価値観にはたずさわりません。
科学も社会のいとなみである以上、「科学者の社会的責任」は発生しますが、ソレはコレとはまたレイヤーの違う話です。

科学は価値観にノータッチ。
新藤加菜がいくら望んだところで、科学は「ルッキズムが正しい」というお墨付きなど与えてくれません
それはカテゴリー・エラーというもの。
イデオロギーを科学より優先させるのが、ポリコレに洗脳された人々であり、好んでポカホンタスになる女の実態です​』
とか超絶おまゆう。

ちなみにピクサー映画『インサイド・ヘッド』に記憶の中の情報を取り出して「コレって事実? それとも意見?」と悩む、という小ギャグがあるのですが…
両者の区別は映画のターゲット層である子供にすら期待されてる、ってコトやぞ。

なので
多様性ポリコレは、科学の否定​』
​『イデオロギーを科学より優先させるのが、ポリコレに洗脳された人々​』
というのは全くの的外れ。
むしろ科学の守備範囲を超えてそのご威光をイデオロギーに利用しようとしてるのが新藤加菜やん。


反ルッキズムを掲げる人々も根本は科学を否定しています』
というのも無茶くちゃ。
反ルッキズム派は、いかなる科学的事実も否定していません。
ヒトを含む動物がしばしば見た目を指標にパートナーを選ぶという事実を否定し、「そんなことはない!」などと主張している人がいるというなら教えて下さい。
反ルッキズム派は単に「我々はそうするべきではない」と言ってるだけです。

例えば、ヒトは簡単にギャンブルにハマりますよね。
コレは単なる事実です。
しかし我々は「ギャンブルに手を出すべきではない」と主張することもできます。
でもそれは多くの人がギャンブルにハマっているという事実を否定している訳では全くありませんよね?
ソレと同じ。


そして
​『美人は1日にして成らず。
小さな努力を日々積み重ね、細かな気遣いができる証拠です』
の下りですが…

ええっ!?
ついさっきは
​『生殖能力が高いと遺伝子レベルで判断しているからです​』
言うてたやん。
つまりくびれ等の形質はごまかしの効かない、遺伝子の質を伝える正直な信号だってコトですよね?

それが次の行ではもう「努力次第で美人になれる」、つまり「遺伝子の質はいくらでもごまかせる」みたいな扱いに。
どっちやねん。

まぁ実際には
「遺伝子の質の差はいかんともくつがえしがたい」
という側面もあり、同時に
「努力(整形やメイクも含む)によってかなりフォローできる」
という部分もあり…
といったところで、特に矛盾はしないのでしょうが…
どうも新藤加菜はこの美人は1日にして成らず​』云々が、何故か自説の補強になると思ってるっぽいトコが痛々しいよね。
逆や逆ー!
自分から持ち出した「遺伝子の質」の話を自分で否定していく斬新なスタイル。


あと
少子化を引き起こす大きな理由のひとつです』
というのはよく分かりませんが、これまたネトウヨさんがよく持ち出す
「多様性を認めるとセクマイが結婚しなくなって少子化につながる」
みたいなやつのコトでしょうか?
セクマイは「多様性が認められたから、結婚やめとこかー!」となる訳ではありません。
多様性が認められても認められなくても結局はほぼ結婚しないので特に影響はない、と何度リベラル側が説明すれば…。


という訳で今回もトンデモ度が高めでしたね。
ところで新藤加菜のこれらと主張が丸カブリな人物、どこかで見覚えありませんか?

「高学歴左翼女はポカホンタス」に似た主張…
リベラル男性やフェミニスト女性の容姿を貶めたり、「保守女性は美人が多い」と言い出したりする。
進化論を持ち出してウヨい主張を正当化
事実と価値観の区別が出来てない

もうお分かりですね…?
そう、竹内久美子です。親の顔よりよく見るやつ。

という訳で、「新藤加菜 竹内久美子」でググってみましょう。


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最初に引っかかったのが↓コレ。


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私は動物行動学の竹内久美子先生のファンで、著書全て読んでいるんです。
過激フェミニストたちの行動原理を、動物行動学という立場から推察している対談、最高でした。
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うわぁやっぱりー!
隠しきれない竹内久美子臭。
芸風が完全に同じやったよね。

あと竹内久美子は動物行動学者ちゃうよ。
自称「動物行動学研究やで?
Wikipedia「竹内久美子」の項にも

なお産経紙上コラムでは、竹内はあくまで「私が長年学んできている、動物行動学、進化生物学の分野」と書いており、「研究してきている」とは書いていない

とあるですよ?
ファンを自称するならそれくらい知っておきましょうね。
ちなみに私は自称「竹内久美子研究家」です。


なお、竹内久美子には↓こんな著作も。


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(※書影は当該書籍より引用)


あと竹内久美子は著書『賭博と国家と男と女』において
「脚が長い男性やウェストのくびれた女性は、内臓に寄生虫がいる可能性が低いから異性にモテるのだ」
的な珍説を披露してます。
へー…じゃあ女性の脚が長くなったり、男性のウェストがくびれないのはどうしてですか?
普通に考えて、性的二形が見られるのは性選択の結果やろ…
ていうか「寄生虫がいると脚が短くなったりウェストが太くなる」と考える理由、あります?

まぁ
「寄生虫にやられた雄は装飾の色彩などがショボくなる、装飾は寄生虫がいないことの指標として発達したのだ」
という有力な説があるので、自分も似た様なコト言うて新発見をした気になりたかったんですかねぇ…
竹内久美子の珍説は大体こんな感じで、元ネタが透けて見えるよーなんばっかりなんよね。
ソレを本人は
「私がブッ飛びすぎた斬新な説を唱えるから、頭の堅い学界のお偉方に睨まれてる!
科学ってこういう自由な発想が大事じゃないの?」

くらいに美化してるっぽいことが発言の端々から読み取れます。
そういう検証抜きのデタラメは科学ではないし、竹内久美子の発想は珍奇ではあってもちっとも斬新ではないんですけどね〜…。


という訳で、竹内久美子に私淑する新藤加菜は見事に師の芸風を受け継ぎ、さらに発展させてはります。
スバラシイことですね!

それにしても日本を代表するトンデモさんの影響下にある癖に、よく他者に向かって科学の否定とか言えたもんだな〜…科学を否定してんのはあんたらだっちゅーの。


そして新藤加菜はこのわずか10日後に、地球平面説信者と同じ論理に訴えちゃうことに…


『新藤加菜さん、地球平面説信者と同じロジックを持ち出してしまう』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/26838902.html



で、その地球平面説信者は↓こんなん言い出してたり。

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…うわぁ。
科学のために立ち上がろうですか…。
現代科学を完全否定してる癖に、まるで自分たちが科学の体現者であるかの様な謎発言。

コレってトンデモさんあるあるムーブよね。
そして新藤加菜や竹内久美子がやってることがまさにコレ。
トンデモさんが科学を標榜しようなんておこがましいとは思わんかね…………………

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(※画像は手塚治虫『ブラック・ジャック』「ときには真珠のように」より引用)


新藤加菜と竹内久美子はもはや↓コレに出られる…というか是非とも出ていただきたいレベル。


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(※画像は https://x.com/omocoro/status/1537722841436758017?s=46 より引用)


さて、新藤加菜が竹内久美子のファンとなると、ひとつ分からないことが出てきます。

ルッキズム側の視点に立てば、竹内久美子って『ポカホンタス』と同じ側にいるよね?

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(※画像は https://www.zakzak.co.jp/article/20221204-UMFI6EXKYZLM5HP5QBZK7FZQTE/ より引用)

ルッキズムの恩恵からは縁遠そう(まぁ私もですが…)。
そんな竹内久美子が左翼の見た目を嘲笑してる謎。

ルッキズムの権化である新藤加菜が橋本琴絵を慕うのはまぁ理解できるとして。
竹内久美子のことはどう思ってるんだろう…

「きめ細かな気遣いすらできない、怠惰な竹内久美子を『ファンです』と過剰にもてはやすようなネトウヨさんは科学の否定
「イデオロギーを科学より優先させるのが、ネトウヨさんに洗脳された人々であり、好んでポカホンタス側になる竹内久美子の実態です」
とは思わないんですかね?

あ、コレ私が言ってるんじゃないんよ。
新藤加菜自身が言ってることに代入しただけですからね?





(※記事内の画像は特記がなければXの当該アカウントより引用)

(00:06)

2025年03月17日



小中学生の自殺者が過去最多となり、港区議の新藤加菜がそれを自虐史観教育のせいにしています。


【ゆあチァンネル】

『【牽強付会】新藤加菜・港区議、小中高生の自殺者が過去最多となったニュースを引用して「自虐史観教育の影響も非常に大きい」と我田引水💢』


https://yourchannel.blog.jp/archives/27918470.html



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アレ?
最近、コレにそっくりの論法をみたぞ…?

当ブログは先日、地球平面説の信者にツッコむエントリを2本書きました。


『陰謀論・デマ…何でもありの時代に突入。あの地球平面説まで復活してしまう』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/26269168.html



『フラットアーサーさん、あらゆる陰謀論をごった煮にした闇鍋へ。お前らが思う4.2倍ヤバい』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/26135805.html



で、何でこの人がそこまでして必死に地球を平らにしておきたがるのかというと…


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↑ソースが聖書。
アレ? これって…


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「地動説が正しかったら、地球は宇宙の中心ではなくなっちゃう!
イヤだイヤだ!
地球は神様が作った特別な場所で、宇宙の中心でなきゃヤダー!」


子供か?
コレと同様のイヤイヤ論法として、

「進化論が正しかったら、人間は神の特別な被造物ではなくて偶然の産物ということになり、人生は意味を失っちゃう!
そんなん子供に教えたら、捨てばちになって非行にはしっちゃう!
イヤだイヤだ!
人間は神様のお気に入りで、特別な存在でなきゃヤダー!
進化論は諸悪の根源よ!」

というのもあったり。
ヴェルタースオリジナルか?
コレは「生物は進化したのではなく神によって作られたのだ」とガチ信じしてる創造論者のお得意パターン。

しかし「新無神論の四騎士」の1人、進化生物学者のリチャード・ドーキンスはこう指摘しています。

私たちが道徳的であるために神を必要とするというのが、たとえ真実であったとしても、それで神が存在する可能性がより高くなるわけではなく、単により望ましくなるだけのことにすぎない

…たとえ全ての無神論者は容赦なくつづく苦悩によって神経症に苛まれ自殺に追い込まれるとしても、宗教上の信念が正しいと言うことを証拠立てる上で毛ほどの役にも立つまい


…まぁそらそうですわな。

『自虐史観』とやらも全く同じです。
歴史上、どの様なことがあったかは純粋に事実の問題でしかありません。
自慰史観がいかに好ましかろうが望ましかろうが、それによって自慰史観が事実に変わることはありません

自分の国やルーツに誇りをもてない、それは自分自身に自信を持てないことにつながります
…コレは自慰史観のウヨちゃんが毎度持ち出す論法ですが、それって
「歴史教育で日本人があんなコトをしでかした、なんて教えたら、自国に誇りを持てなくなる…
そうだ、子供たちが誇りを持てる様に、ヤバい歴史は全部なかったことにしよう!」

という歴史修正主義ですよね。

「日本は良いことばかりして、悪いことは何一つしてこなかったやろが!」
というウヨちゃん大本営発表。
「事実が気に喰わないから、事実の方を捻じ曲げたろ!」

の精神。


ところが先日のエントリでも取り上げましたが、新藤加菜はこんなことも言ってます。


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イデオロギーを科学より優先させるのが、ポリコレに洗脳された人々であり、好んでポカホンタスになる女の実態です
超絶おまゆう。

イデオロギーを歴史的事実より優先させるのが、自慰史観に洗脳された人々であり、好んでウヨちゃんになる女の実態です。


さらにこれまた先日のエントリで批判しましたが、新藤加菜はこうも言ってます。


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とっとと一夫多妻を認めたらいいのだ。
強いオスがたくさんのメスを養い、子孫を繁栄させることはいたって自然なこと

…つまり一夫多妻は自然だからやるべきだ、という訳ですね。
しかし「どうであるか」という事実命題から「どうであるべきか」という価値命題は導出できません。
それは「自然主義的誤謬」(「ヒュームの法則」違反)です。

そして「自然主義的誤謬」の逆パターンとして「道徳主義的誤謬」というのもあります。
コレは「どうであるべきか」という価値命題から「どうであるか」という事実命題を導出しちゃうやつ。

例えば
「男女は平等であるべきである。
したがって男女に差などある筈がない

とかがそうですね。
体格や身体機能、脳の特性など違いはあちこちにあります(個人差の方がはるかに大きいものではありますが)。
しかしソレはソレとして、権利は同等であるべき。
それでええやん。


新藤加菜も同じで、
「日本の歴史は誇れるものであるべきである。したがって誇りが持てない自虐史観教育は間違っている」
という道徳主義的誤謬を犯しています。
論理が倒立してるんだよなぁ…
 理想に沿わすために現実の方を捻じ曲げるのダメ、絶対。
新藤加菜、この様に事実から価値観を、価値観から事実を、自由自在に引き出しておられる。
見事な手品…プリンセス天功か?【※註】


そしてウヨちゃんの自慰史観や陰謀論に塗れた、都合の良すぎる歴史認識には毎度驚かされます。
例えばあなたが地球の裏側に行ったら、現地の部族の1人が↓こう言ってたとしましょう。

「俺らはなーんにも悪いことしてないのに、隣の部族が全てをめちゃくちゃにしていった。
あいつらは悪魔だ。
おまけに不潔だし、
何でも人のせいにする。
昔のことをいつまでもねちねち持ち出してくるし。

あいつらは昔からそう。

それでも俺たちは人の悪口なんて言わない。
なのにあいつらは何でもかんでも俺たちのせいにして、悪口ばかりだ。
それにあいつらは頭も悪い。
いろんな方法で仕掛けてくるがいつも大失敗だ。
あいつらは何一つまともにやれない。
だけど狡賢くて、俺たちの部族はすでに裏からあいつらに支配されてるんだ。
俺たちは被害者だ、だからあいつらは憎まれて当然なんだ」


そして別の1人は↓こう言います。

「俺たちはお互いに憎い訳じゃない。
お互いの部族の長同士が始めたいさかいに巻き込まれただけなんだ。
それで隣の部族と抗争になった。
酷いことをされたが、俺たちも随分と酷いことをやってきたよ。
習慣は違えど同じ人間なのにな…。
もうこりごりだ、抗争は何も生まない。
隣人ってのはすぐ近くにいるからこそすぐにぶつかって揉めてしまうよな。
だけど隣人だからこそ理解し合ったり許し合うことが大事なのにな」



…さて普通に考えて、どっちを信じるかって話ですよ。

ちなみにウヨちゃん内には隣国を無駄に嫌いまくった挙句に誕生した「Kの法則」なる言葉まであったり。
コレは
「とにかく韓国には一切関わるな、関わっただけで不幸に襲われるぞ」
というもの。

この「Kの法則」、もちろん酷い偏見ではあるのですが、実は真理の一面を鋭く突いてもいたり。
何故か韓国に異常な関心を抱き、どんな話題も着地点は「韓国人が悪い」に着地するウヨちゃんたち…
あの人らってQOL(生活の質)がめちゃ低そうやないですか。
事実に背を向け、ずっと他人を呪詛し続ける生活って何だかツラそう。


話を戻しまして。
まぁ勿論、個別の問題はこういうざっくりした話ではなく、それぞれ証拠と論理によって証明していくべきですが…
自慰史観の人ら、それ全然せーへんがな。

異論があるなら、根拠に基づき学術論文を書いて定説を覆せばいいだけ。
それがどの学説も通ってきた学術のルールです。
でも自慰史観の人は全然ソレやらないよね、せいぜいWACとか青林堂とかから一般書を出すだけ。
学界からはまともに相手されてないやん。

それも当然で、研究者は一生の間に研究に使える時間が限られてるので、いちいちトンデモさんの相手なんてしてらんないんですよ。
あと「自虐史観 vs 自慰史観」という形で論争しちゃうと、
「お、学界内でも意見が分かれてるのか。
どっちもそれなりに説得力があるんだろうな」
というあらぬ誤解を生んじゃうし。


コレは「創造論 vs 進化論」とか「ホロコースト否定論者 vs 歴史学者」でも言われてまして。
進化生物学者のリチャード・ドーキンスと故スティーヴン・ジェイ・グールドは終生のライバルでバチバチでしたが、創造論に関しては
「相手にしたら向こうの思うツボやで。
あいつらは学者を引きずり出して同じ土俵に上がっただけで大勝利なんや」

的な共同声明を発表しようとしてました(グールドの死去によりかなわず)。
同じような話は、ホロコースト否定論との闘いを描いた実話ベースの映画『否定と肯定』にも出てきます。
アマプラ・Hulu・U-NEXT等で観られるっぽいので是非。


同じ理由で、「歴史認識の違い」とか「自慰史観」といった言葉すら本当は使いたくないです。
例えば、創造論や地球平面説を「科学認識の違い」とは言わへんでしょ普通は。
そんなん言うたら「認識に差こそあれ、科学の範疇には入ってるんだな」という誤ったイメージを与えちゃう。
ところが自慰史観に関しては何故か「歴史認識の違い」とかとか普通に報道されちゃうというミステリー。


「自慰史観」はウヨちゃんが標準的な歴史観を「自虐史観」と名付けて攻撃してきたため、
「そっちこそ『自慰史観』やろ」
と反撃するために作られた言葉。
その経過を考えると仕方ないとは言え、「史観」と付いてるのが良くない。
あんなん、歴史観でも何でもないただの妄想やん。
もう「自慰妄想」でええやろ。

なお、ウヨちゃん側は自慰史観を「自由史観」と呼んでるのですが…歴史観が「自由」って何やねん!?
学術って証拠が否応なしにひとつの答に導いていくモンやろ…
例えば
「分子の存在を前提にした既存の化学から解き放たれて自由に発想する『自由化学』を作ったろ!」
とかいう人がいたら、それはただのトンデモさん。

結局、「自由史観」って
「俺たちはイデオロギーの都合に合わせて自由に歴史を捻じ曲げるぞ!」
という宣言でしかないよね。

標準的な歴史観を「自虐史観」と呼んで攻撃している新藤加菜。
その主張の中身はこの様に空疎なトンデモなので、気をつけましょう。
ていうかこんなん当選させるて港区の有権者どうなってんの?








【※註:プリンセス天功】

この人も明らかなフカシの多いトンデモさんですが…
今、調べたらまたやらかしてましたー。


【Yahoo!ニュース】
『プリンセス天功 “埋蔵金”は国内に6カ所「20年前から埋めている」「堂本光一君が…」』

https://news.yahoo.co.jp/articles/51927929eb3885a07183b2eea83d2e57580200ca



「莫大な埋蔵金を埋めた」とか言い出してるー!「どこかに埋めたが場所は秘密」…こんな証明しようのない都合の良すぎる主張、どう信じろと…?
ちなみに昔、「ファミコンソフト100本持ってる」とか言っちゃう子って学年に1人くらいいたよね。そういう子は「じゃあ見せてよ」と詰められると何故かしばしば「埋めた」とか言い出しがち。
一体何のために埋めちゃったのか、納得のいく説明をお願いしたいです。
天功もやで!



(※画像はXの当該アカウントより引用)




(00:13)

2025年03月10日



さて今回は新藤加菜が主張する一夫多妻についての第2弾。
↓このエントリの続きです。


新藤加菜さん、竹内久美子の劣化版だった!(つまりトンデモ度はより高め)
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/26980181.html



今回はおおむね生物学・進化論らへんの話を大特集。

その前にちょっと復習しておくと、一夫多妻をめぐる新藤加菜の主張は↓こんな。


【2022.10.8】

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【2023.1.20】

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【2023.4.17】

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【2023.6.6】

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【2024.8.28】

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【2024.12.27】

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優れた遺伝子を持つ個体が、一夫一妻制度のせいで、生殖のチャンスを逃しているそうですが…
そもそも『優れた遺伝子』ってナニ?

生物学では『優れた遺伝子』などという言い回しはほぼ使われません。
研究者は新藤加菜みたいに優生学丸出しの思想など持ってないし。
むしろ「優生学っぽい」と誤解されちゃうと大変なので、ちゃんと言葉を選びます。
実際に「優れた遺伝子」でググってみると、学術的なサイトはほぼ出てきません。
出てきてもそれは
◉優性遺伝の話が検索に引っかかっただけ
◉優生学批判の文脈

とかで、あとは通俗的なサイトばかりです。

それでも『優れた遺伝子』というのを生物学的に解釈するなら、それは「より多くの子孫を残すのに役立つ遺伝子」のこと、としか。
生物学にはもともと個体の繁殖成功の度合を表す「適応度」という概念もあるし。
適応度というのはざっくり簡単に言うと「子供の数」。
まぁ厳密に言えば「生殖年齢まで生き残る子供の数」だし、子供以外への間接的な効果も含む「包括適応度」というのもありますが、煩雑なのでその辺は割愛。


ただし、ここで言う「繁殖成功」とか「子孫を残すのに役立つ」というのは別に生物学が「繁殖するのは良いことだ」とか「子孫を残すべきだ」とかの価値判断をしている訳では全くなく
「生物の目的は子孫を遺すことである」みたいな言い回しもよく目にしますが、個々の生物は別に繁殖を目指している訳ではありません

しかし、たまたま生き残りやすかったり、繁殖しやすかったりといった性質を持った個体は結果的に子孫を残します。
そうでない個体はすぐに死んだり子孫を残さなかったりで、この世界から退場していきます。
ただそれだけ。
それ以上でも以下でもありません。
「生き残った方が偉い」とか「子孫を遺すべき」とかは特にないねん。
「生と死は等価なんだよ、僕にとってはね」
ってカヲルくんも言ってた〜。

しかしこの世界には生き残った生者(やや重言)だけしかいません。そんな非対称性が世界のデフォ。
そのため、生物はあたかも繁殖を目指しているかの様に見えちゃいます。
生物学者は話の簡略化のためにそれを擬人化し、あくまで比喩として「生物は繁殖を目指す」といった風に表現しているだけです。

ソレを何か勘違いして優生思想を持ち込み、「優秀な遺伝子ガー」とか言ってるのが新藤加菜な訳ですね。
でもまぁココはいっぱし、彼女の(そして師匠筋にあたる竹内久美子流の)「なんちゃって生物学」にお付き合いするとして。
「優れた遺伝子」という俗流の理解そのままに、子沢山な男性に一夫多妻の権利を付与することにしましょう。
すでに実績のある人がさらに子作りに励むので大安心。


ではどういう男性がこの栄誉に浴することになるかというと…主に低学歴・低収入な層でしょうねぇ。

そういった層は、知識がないので避妊をせず、若い頃から後先考えずに非理性的で無思慮なセックスをし、すぐ子供ができる…といった傾向にあります。

そして貧困のせいで労働力が必要→より子沢山になる→教育にお金をかけられず、子供も同じルートを歩む→結果、繁殖サイクルが短くなる…

となりがち。

少子化対策にこうかはばつぐんだ!


もっともコレ半分くらいは人類のデフォで、カール・セーガンも

「落ち着いた年頃のカップルが計画的に子作りするのが基本、思いまっしゃろ?

それがちゃいますねん、若者がうっかりこさえてまうのんが普通ですねん」

みたいなコト言うてます。

そもそもセックスって非理性的で無思慮なモンやろ。理性的で思慮深いセックスって何だよ


という訳で、新藤加菜の提案を受け容れるとドキュニックな魅力溢れるビッグダディ系男子が未来の港区をびちびちと闊歩することになるのですが、それ港区女子の体現者・新藤加菜の望む未来像から一番遠そうやん。
しかし新藤加菜は優れた遺伝子を持つ男性に多数の妻をあてがう、という異次元の少子化対策を提案しているお方。
きっと自らもちゃちゃっと離婚してステキなビッグダディ系に嫁ぎなおす筈。
もしかしたら既に現在のパートナーがそういう人なのかもしれませんが。

ちなみに竹内久美子は昔、

「少子化なんて気にしなくていい、繁殖サイクル速めの人たちのおかげですぐ人口増えるし」

みたいなコト言ってました…が、その後も一向に少子化に歯止めはかからず。

文化的変化まで進化で説明しちゃう竹内久美子流の進化論だと数十年で劇的な進化が起きる筈なのにどうしたんでしょう。

しかしバリバリの優生学を取り入れる新藤加菜流の政策だともっと早く効果が出ることが期待できそうですね。


そんなこんなでスタート地点からしてもう間違ってる新藤加菜ですが、最初の一歩でもう次の間違いをやらかします。

先述の通り生物学的には「優秀な遺伝子」というのは、適応度を上昇させる様な遺伝子…つまり「子沢山のための遺伝子」としか定義できません
「知能を高める遺伝子」や「ものすごい身体能力を与える遺伝子」があるとしても、それが(比喩的に)「優れている」と言えるのは「適応度を上昇させる場合」だけです。

ところが新藤加菜は納税額に応じて娶れる嫁の数を増やす言うてしもてるやん。
コレは適応度ではなく、ただ単にお金を稼ぐ能力のことやんね?
おまけに新藤加菜は「お金を稼ぐことで養える子供の数が増える」と単純に仮定してしまっている様ですが、所得が増えるとむしろ少子化につながるのは常識やろ。

インチキ生物学すら放り出し、納税額という社会的な評価で「誰に一夫多妻というご褒美を与えるのか」を決めちゃうんですか?
新藤加菜的には、納税額が高いのが『優れた遺伝子を持つ個体みたいですね。
才能豊かだけどお金はさほど稼がない、科学者とかマイナースポーツのトップアスリートとかは優れてない模様。

これだけで新藤加菜がいかに人の能力をお金だけで測ろうとする銭ゲバかよく分かりますね。

では仮に新藤加菜にその点を反省してもらい、「納税額で決める」のは撤回させたとして。
それでも問題は残ります。

例えばオサムシを分類させたら日本一の昆虫学者と、日本カバディ界の第一人者では、どう能力を比べたら良いのでしょうか?
どちらにより多くの妻を認めるべきなのか、客観的な基準って存在します…?

さらに言うなら、オサムシ分類日本一は確かにレアな能力だし基礎研究は大切ですが、ではライフラインの維持に関わっている凡庸な技術者は、オサムシ学者より社会への貢献度が低いとか優れていないとかあるのでしょうか?

そう考えていくと、いろいろ激ムズやん。
社会的な「優秀さ」を定義しようとすると、何をどうしたところで必ず恣意性が入り込みます。
そんなんどうやって運用するつもりなのやら。


そして2歩目にしてまた次の間違いが。
適応度であろうが社会的評価であろうが、どんな基準で選んだところで共通の問題が起こります。

それは、一部の個体ばかりを優遇すると遺伝的多様性が失われるということです。
特定個体の子孫ばかりになって同じ遺伝子の組み合わせばかりになると、弱点も同じなので同じ種類の病原体で全滅しちゃうかも。
また、遺伝的な多様性が失われるということは均一化が進むということ…
つまり近親交配を繰り返すということなので、障害が出やすくなったり。

例えば、ネコの雌は一回の妊娠のためにわざわざ複数の雄と交尾します。
複数の雄の子を産むことで子供に遺伝的なバラエティーを付与できるからです。

またヒトの場合、「少数部族が旅人などの来訪者に若い娘を差し出し、種をもらうことで外部の血を取り入れる」といった風習は各地に見られます。


ちなみにヒトは7万年ほど前に僅か1千〜1万組程度まで人口が減るボトルネックを通過した模様。

これはスマトラ島のトバ火山が大爆発を起こした「トバ事変」の影響と思われ。

人類が80億人いようとも、全員がトバ事変を生き残った1千〜1万組の子孫なので、遺伝的多様性に乏しいのですね。


チーターはヒト以上に狭いボトルネックを経験したらしく、遺伝的均一化が進みまくって、組織移植しても拒絶反応がほぼ出ないレベル。

これもう半分、同一個体やろ。

その分、同じ病原体に弱いので大ピンチ。


この様な多様性の減少がカタストロフに向かうのは遺伝子だけの問題ではありません。

例えば現在、人間による開発のせいで世界中で熱帯雨林が急速に失われつつあります。

漫画やアニメだと森を追われた妖怪が荒ぶって人間社会に復讐するやつや!


しかし現実はもっと深刻。

新薬になりそうな新たな物質はその多くが熱帯雨林から見つかるのです。

熱帯雨林の生物的多様性なくして人類に未来なし。


また、科学研究の世界でも多様性は超だいじ。

政府がお金に困ると

「社会に役立つ応用研究とかの実学ならともかく、訳の分からん基礎研究にまでお金出してらんないよ!」

ってなりがち。

しかし基礎研究というのはどれが将来役に立つのか、事前には分からないものなのです。

めちゃ意外なものがブレイクスルーを生み、一大産業に発展するかもしれません。

なので研究も多様性の幅はあった方が良いのです。


ヒトもそれと同じで、意外な遺伝子が役に立つかもしれません。


多くの遺伝子は「多面発現」といって、複数の効果を持っています。

例えばアフリカ系の人たちはしばしば鎌状赤血球症という致命的な遺伝的疾患を抱えています。

しかし鎌赤を引き起こす遺伝子は2つ揃った(ホモ接合)時にだけ症状を起こしますが、ひとつだけ持っている状態(ヘテロ接合)ではマラリアへの抵抗性を持たせます。

この効果のせいで鎌赤遺伝子はなかなか減らないのですが…

逆に言えば恐ろしい鎌赤遺伝子にも意外な利点があるという訳ですね。


あと例えば天才を生む優れた遺伝子はそれと引き換えに、バグりやすかったり、はじめから機能が著しく制限された脳を高確率で作ってしまうかもしれません。

逆にダメ遺伝子だと思ってたらめちゃ役に立つ効果があったりするかも。

なので簡単に

「これ優れた遺伝子やし増やしたろ!」

「これダメ遺伝子やし減らしたろ!」

とかするべきちゃうやろ。


SFホラー映画『CUBE』では自閉症の人が皆の足を引っ張りまくりますが、実はその人はサヴァン症候群で複雑な数学問題を解くことができ、ラストで重要な役目を果たすことに…。


脳について「およそ機械というものは高級なものほど壊れやすく、最も高級なものははじめから壊れている」みたいなコト言ってた文化人がいましたが、言い得て妙。
また、「天才というのはその傑出した能力よりもむしろ、それ以外の能力の欠落によって定義される」みたいなコト言ってる人もいました。


「優れた遺伝子」を優生学的に広めようと天才遺伝子の持ち主を優遇すると、先の世代がメンタルやべーやつだらけになるかもしれません。

どっかの国の政府効率化省の人みたいに。

そんなんX(ペケ)ですよ


という訳で、何が起きるか分からない状態で自然をいじくり回し、多様性の幅を狭めるのはお薦めしないな〜…。



新藤加菜がそれを何とか乗り越えて、前に進もうとすると、3歩目でまたどつぼ

進化論的にものごとを考えるなら、決して外してはならないものがあります。

それは「頻度依存」について、です。



例えばゲーム理論には「タカハトゲーム」というのがあってですね…。



◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

ある動物に「資源を共有しようとする平和なハト派」と「資源を奪おうとする好戦的なタカ派」がいるとします。


ハト派同士はケンカしないのでうまく共存できます。

しかしタカ派がやってきてイキりだすと戦わずに逃げる、そんな弱っちぃのがハト派。


タカ派はハト派と遭遇すると相手は尻に帆かけてしゅらしゅしゅしゅ〜と逃げるので不戦勝。

しかしタカ派同士で出会うとどっちも引かずに闘争になり、大ケガする可能性が。

「まてっ 双方 剣を ひけ-っ」(原作版)と仲裁してくれるユパ様はいません。


さて、ハト派の群に一羽だけタカ派が移入してきたらどうなるでしょうか?

タカ派は向かうところ敵なし。
毎回不戦勝で資源を手に入れウッハウハ。

その資源を使ってより多くの子孫を残します。

それを繰り返していくと、タカ派の割合は増えていき、群はタカ派ばかりになるか、というと…

なりません。

タカ派が増えると、タカ派同士がぶち当たる確率もうなぎ上り。

そうなるとタカ派はちょいちょい負けて大ケガすることに。

あれれれ何だかせちがらい。

こうしてタカ派の急激な増加は鈍りだします。

タカ派は自分が少数派の時は無双できて有利なのですが、増えすぎると

「もうコレ戦わないハト派の方がマシやんけ」

状態に。


一方、ハト派は最初はハト派同士で揉めることなく楽しくやってました。

しかしタカ派が増えてくると、タカ派に一方的に敗け続けて何だかな〜。

それでもタカ派に出会ったら即、逃げるのでケガだけはなく。


気がつけば、ハト派とタカ派の割合は「どっちもトントンの平衡点」に落ち着きましたとさ。

どっとはらい。

◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯



…この様にですね、有利さが頻度に依存して変化しちゃう場合があるのです。


コレを新藤加菜流の一夫多妻に当て嵌めるとどうなるのか…

ひとつこんな寓話はいかがでしょうか?



◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
【戯画・英雄遺伝子説】(ぎがえいゆうでん
せつ)
(略称:「戯・英伝」)

A long time ago in a galaxy far, far away....
(遠い昔、はるか彼方の銀河系で…)

ある帝国に、ラインヒャルトという皇帝がおったそうな。
ラインヒャルトは豪奢な金髪に白皙の肌を持つイケメンで、軍事的才能にも恵まれ、「常勝の天才」と呼ばれておった。
そのおかげでモッテモテ。
2.5次元で舞台化されるほどの人気を誇っておったというぞい。
しかしラインヒャルトは身体が弱く、おまけにコミュニケーション能力にも問題があったんじゃ。
性欲も薄くて子供なんか出来そうになかった。
むしろ赤毛の親友とイチャコラしたり、美人の姉を相手にシスコンこじらせたりしてる方が楽しそうだったもんじゃ。

しかしハシモットー伯爵夫人コトーエという門閥貴族が

「全国から若く健康な女性たちを公募し、一個大隊いや一個師団の妊婦となり、もって帝胤と帝室の安泰としたい。 女性から言わなければならないのです。大多数の女性がラインヒャルトさまの下に集うべきを」


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(※画像は https://x.com/99vsvrauisucwny/status/1728777977880629287?s=46 より引用)

とブチ上げたところ、実際に集っちゃったからさぁ大変。
帝国にはラインヒャルトのご落胤がびっちびち。
おかげで数世代のちには、国中がラインヒャルト似のしゅっとしたイケメンで溢れかえったそうな。
子孫たちは当然、ラインヒャルトの他の性質も受け継いでおった。
おかげで軍隊はひ弱なディスコミだらけとなり、戦力はガタ落ち。
彼らは指揮能力は高かったんじゃが、そんな奴ばかり集まっても船頭多くして宇宙戦艦山に登るばかりじゃ。

そんな世の中になると、イマイチ活躍できん上にそこらじゅうにびちびちいるラインヒャルト系男子の人気はすっかり凋落。
「見た目だけ良くってもアレじゃあね〜」
「むしろあの量産型の顔、飽きてきた」
などと散々な言われようじゃ。

そこに現れたのがオヒュレッサーという屈強な軍人よ。
オヒュレッサーは
恵体系パワータイプの、粗野で野卑な男じゃった。
じゃがマッチョイズム全開のスパルタ方式で軍人を鍛え上げ、軍事力のV字回復に大成功。
国家的ヒーローとなって帝位を簒奪したんじゃ。
そんな男臭さが女性には新鮮な魅力に見えたんじゃろう。
意外なことに、今度はオヒュレッサーがモテモテじゃ。
「やっぱ男は筋肉よね!」
「それにガッツのある男性ステキ!」
「アルミカ合州国のチョランプ大棟梁だって頼りがいのありそうなガッチリ体形で大人気だもんね!
まぁ髪型はふしぎだけど」
「そうそう、チョランプさんってば
『俺は女性のプッシーつかみ放題じゃい!』って男らしい発言したのよね! そんでアルミカでプッシー掴まれたい女性がプッシーハットをかぶって大行列したのよね!」【※註】

IMG_1588
(※画像は https://www.fsight.jp/articles/-/41973 より引用)

さらに貴族院議員でもあったシンドラス侯爵夫人カナドロスという門閥貴族が
「優れた遺伝子を持つ個体が、一夫一妻制度のせいで、生殖のチャンスを逃しているのが惜しい」
などと言い出し、帝国議会もこれを承認、オヒュレッサーに一夫多妻を導入。
全国から若く健康な女性たちが集まり、一個大隊いや一個師団の妊婦となってびちびちオヒュレッサーの子を産んだそうじゃ。
こうして体力クソザコのラインヒャルトの遺伝子は、ゴリマッチョなオヒュレッサーの遺伝子に取って代わられたとさ。
とっぺんぱらりのぷう。

◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯



…すみません、ネタにはしって分かりづらくなってしまいましたー。
何が言いたかったというと、「優れた遺伝子」などというものは状況によって変わっていくし、何より頻度の影響を受けるということです。

例えば非常に成功した投資家に一夫多妻を認め、その子孫が社会の大多数を占める様になったとしましょう。
子孫も皆、投資家やりだしたら誰が畑を耕したりインフラ整備するのですか?
勿論コレは過度に単純化した話ですが…
レアな「優れた遺伝子」は広がっていくと相対的に「凡庸な遺伝子」になっちゃうかもよ?


という訳で何重にも間違っている新藤加菜。
ココが底だと思ったらさらに2段底・3段底。
これもう半分、才能やろ。
まぁアインシュタインも

『無限なものは2つ存在する。それは宇宙と、人間の愚かさだ。しかし、前者については断言できない』

と言ったとされてますし。
そしてドーキンスはそのアインシュタインを引き合いに出してこう言ってます。


『アインシュタインからサラ・ペイリンまで、我々の種の中でも、知能には「大きな」違いがある。我々の政治システムが劣った指導者たちを好むように思えるのは嘆かわしいことだ』


サラ・ペイリンはアメリカの女性ネトウヨ政治家で、いわばアメリカ版の新藤加菜や橋本琴絵といったところ。
いや〜さすがドーキンス、ええこと言わはるわ〜!








【※註:プッシーハット】

「プッシー」は「仔猫ちゃん」という意味ですが、スラングでは「女性器」を指したり。

プッシーハットはトランプの発言に怒った女性たちが被って抗議した、ピンクの猫耳付き帽子。かわいい。
ニットキャップの一種なので「プッシーキャップ」と呼ぶべきでは…?
と思うのですが、「プッシーキャット」の韻に寄せたんやろなぁ…知らんけど。

「仔猫ちゃん」は日本語でも「おにゃんこ」と、女性器と極めて近い言葉で表すことができて驚愕。
なお「おニャン子クラブ」は女性器を連想させるためのネーミングである、という説もあったり。
例えば↓コレとか。

https://note.com/tubuan_junk/n/n96afd031bd69


「んなアホな!」と思うかもしれませんが、おニャン子クラブって当時は現役女子高生だったメンバーが番組冒頭で「今日は水曜、週の真ん中。真ん中もっこり〜、夕焼け〜ニャンニャン〜!」とか絶叫させられる様なグループやで?
「ニャンニャン」も80年代に流行ったセックスの隠語だし。
そしておニャン子クラブ、ヒット曲が『セーラー服を脱がさないで』『ゾウさんのスキャンティ』『バナナの涙』やで?
♪ヤってくれました〜、たった今〜。

おニャン子時代はエロさ剥き出しを売りにしていた秋元康ですが、AKB系列グループでは処女性重視へと舵を切った模様。
「19歳までは鉄のパンツはかせておくんなっせ!」的な歌詞を書いたりしてました。
まぁオタクが「エロさ全開だけど、弱男には決してアクセス権をくれない女子」より「誰にもアクセスさせない女子」の方が自分たちを傷つけない、というコトに気付いちゃったからなぁ…。





(※画像は特記がなければXの当該アカウントより引用)


(00:03)

2025年03月01日



大人気のリベラル系ブログ「新!脱『愛国カルト』のススメ」。
その姉妹ブログ、新藤加菜の批判に特化した
「港区の恥! 人権侵害デマ区議・新藤加菜(元「反社会的カルト集団」党員)の落選を応援するブログ」
に↓こんなエントリが。


「一夫多妻制導入を主張する新藤加菜の論理破綻と気持ち悪さ①:少子化対策になるわけがない」
https://kanashindo.blog.jp/archives/6879799.html


「一夫多妻制導入を主張する新藤加菜の論理破綻と気持ち悪さ②:超絶時代遅れの優生思想」

https://kanashindo.blog.jp/archives/6922505.html


…新藤加菜の一連の一夫多妻発言、問題点が多すぎて、別の角度からもいろいろ突っ込めそう。

という訳で、新藤加菜の一夫多妻発言のうち、主だったものを時系列順に並べてみます。


【2022.10.8】

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しょてからコレ。

『自然なこと』だから『とっとと一夫一妻を認めればいい』、というのは論理的やらかしです。
「どうであるか」という事実命題から「どうであるべきか」という価値命題を引き出すのはアウト。
「自然主義的誤謬」(「ヒュームの法則」違反)です。

新藤加菜、前にも同じコトやってたやん…。
まぁこの人、コレやりまくってる竹内久美子の著書から学んでるのでー。トンデモ理論の付け焼き刃。


【2023.1.20】

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【2023.4.17】

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え、婚姻制度って
「コイツら子ども作るやろうし保護したろ!」
っていう理由で存在してんの!?
そんなん聞いたコトないけど、ソースあるんかな〜…。
こういうこと言い出す輩は
「国民は納税するであろうから法的に保護を与える」
とか思ってそう。
そもそも法による保護って国民の基本的な権利 & 人権の尊重を標榜する国家の義務とちゃうん?

あと新藤加菜流の認識だと、結婚して保護を受けながら子供を作らなかった安倍夫妻とかは制度にタダ乗りするフリーライダー(重言)で国家への寄生者ってコトになりますが、それで良いんですか?
コレが議員さんの発言とかヨモスエ物件。


あと多様性というのを「何でもアリ」のことだと思ってるあたりがネトウヨさんクオリティー。
例えばジャイアンみたいな奴が
「俺は暴力をふるいたい時は好きにふるう、これが俺の生き方。ソレを否定するのは多様性の否定だ!」
とか言い出したら納得しちゃうんですか?
多様性を守るためには、多様性の幅を狭める暴力や差別は否定されなければなりません。
こう言うとネトウヨさんはやたら
「多様性を否定する意見も多様性の一つだろうが。矛盾だ!」
などと言いつのりますが…
多様性を守るために多様性を否定する意見を認めたら、それも矛盾やん。ソッチはええんかい!?
自由は無制限なものではなく、他者の権利を侵さない限りにおいて認められるものです。
そもそも「自由をはき違えるな」というのは右翼的言説の筈なのですが、今はウヨちゃんが率先してはき違えてるよね。


【2023.6.6】

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他所で子供を作りまくる、つまり外出が多くて家に寄り付かない経営者が何故か家事育児ちゃんとするとか設定に無理ありすぎやろ。
そもそもヒトは、男性はパートナーの体の浮気を、女性はパートナーの心の浮気を嫌がる傾向にあります。
何故かというと…

男性が恐れるのは托卵です。
自分の遺伝子を残すルートの何本かが断たれるので、遺伝的にはわりと致命傷。
莫大なリソース(時間・手間・物資など)の損失なので、男性としては最も避けたい。
なので「パートナー女性が他の男性とセックスしていないか」にこだわります。

一方、女性はパートナー男性が外で何をしようが、「この子、本当に私の子かな〜?」と悩む必要はありません。
代わりに女性が恐れるのは、パートナー男性がよその女性に夢中になってリソースを回し、自分や子供に対する投資量が目減りすることです。
そのため「パートナー男性が他の女性に入れ上げてないか」を気にします。

なのに「年収10億で他の女性を妊娠させても自分へのケアを欠かさないパートナー」などというありえない仮定は失うものが少なすぎ。
こんなチート選択肢が入ってたら、設問自体に意味がないやろ。


あとこの話は港区の経営者にはウケがとても良いそうですが…
そら受益者にウケが良いのは当たり前やろ。
そんな一握りしかいない経営者を優遇してどうするねん?
でも新藤加菜は一握りしかいない強いオス」「仕事ができる優秀な男性を特別扱いすることに夢中なので、そのうち
「納税額に応じて一人が選挙で投じれる票数を増やそう」
とか言い出しそう!
こんなん言うと
「ソレは相手がしてもいない主張に噛み付く『藁人形(ストローマン)論法』だ!」
とか言われそうですが、それは違います。
もし新藤加菜が
「納税額に応じて票数も増やすべき」
だと考えるなら、コレは藁人形論法でも何でもなく、単なる事実。
逆に
「そんなコト主張する気はありません」
と言うなら、だったら何故全く同じ論法の
「納税額に応じて一夫多妻」
は主張するのか、説明する必要が出てきますよね。
どっちに転んでも退路なし…詰んでます。

この辺は先ほどの、新藤加菜は「国民は納税するであろうから法的に保護を与える」とか思ってそう、という話にもそのまま当て嵌まります。


【2024.8.28】
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弱いオスはメスと触れ合うことすら許されない、そんな社会の到来をお望みの新藤加菜。それなんてディストピア?

(一夫一妻なら)一夫多妻では受けられないオスのケアを受けることができます
…アレ?
この人、さっきの4種類の薬から一つ選ぶ話の時は、何故か家事育児ちゃんとする年収10億の経営者と結婚できるを推してましたよね?
なのにココでは「一夫多妻では一夫一妻よりオスから受けられるケアの量が落ちる」コトを認めちゃってますやん。
やっぱ無理のある設定だったよねアレ。
それに立脚して立論してた新藤加菜って一体…。

あと新藤加菜の理解では弱いオス弱いメス、つまりは世の中の大半の人が一夫一婦制の受益者なんですよね?
じゃあ何故それを否定する必要が…?
この人、ホントに強者に余計に盛り付けようとするよなぁ…北斗の拳的な弱肉強食の世紀末に憧れでもあるんじゃろか〜。



【2024.9.1】

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え、以前のポスト↑では
とっとと一夫多妻を認めたらいいのだ
一夫多妻制度を推し進めるべきである

言うてたやん!

さすが立花孝志率いるN党から出馬しただけあるで。
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(※画像は https://x.com/mas__yamazaki/status/1883120940600750524?s=46 より引用)

そして自分が発言したことを認めない杉田水脈しぐさでもあり。
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(※画像は https://www.factcheckcenter.jp/fact-check/politics/false-sugita-mio-deny-post-costume/ より引用)

「募ったが募集はしてない」という安倍イズムでもある。
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(※画像は https://x.com/k66sergeant/status/1234064537575292928?s=46 より引用)


保守ってこんなんばっかりか?



【2024.12.27】

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…確かに異次元の少子化対策ですねぇ、別の意味で。
『優れた遺伝子』を意図的に増やし、そうでない遺伝子を減らしていく政策、という火の玉ストレート優生思想
新藤加菜、ナチス政権下のドイツでなら大活躍できた素晴らしい人材だったのに…惜しい! 生まれるのが1世紀遅かった。


そして↑コレにぶら下がってたのが↓コレ。


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え、新藤加菜って「誹謗中傷されたー!」言うて「脱『愛国カルト』のススメ」の管理人に損害賠償を求める裁判起こした人ですよね?
それが批判者をバカ呼ばわり。
自分がするのはええんかい!? 愛国無罪
それとも相手を特定できない形なら何言ってもいいと思ってるタイプの人なのかな? 空リプdeやりたい放題。
じゃあもし仮に私が「どっかのバカに訴えられそう!」とか言ってもセーフってコト?


と思ってたら、「脱『愛国カルト』のススメ」の管理人がXに↓こんなポストを。

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↓そのアーカイブ


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(※画像は https://archive.is/2014.12.25-123037/https://twitter.com/himeyuzk より引用)

うわぁ、あられもないヘイトスピーチ。
コレに比べたら『バカ』は軽く霞んじゃう。


さて、ココからは派生的な話題のポストをご紹介。
まず、↓以下の一連のポストが何だか奇妙な件について。


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↑何故か賛同してくれてるコメントに噛み付く新藤加菜。


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↑別段、無礼な訳でも強く反論してきた訳でもない人に哀れで頓珍漢とか言っちゃう新藤加菜。
「弱男はそもそもお呼びじゃねーからw」という訳ですね、分かります。


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↑何故か賛同者の9割以上を置いてけぼりにする新藤加菜。
無駄にトガった不思議ちゃんか?

この人の主張に賛同すると屋根に上がったトコで梯子を外されたりするらしいので、有権者の皆様はご注意くださーい。


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↑一夫多妻は異次元の少子化対策言うてた筈なのに、一夫多妻制が導入されれば、子孫を残し放題なわけでも、複数の女性と性交渉できるわけでもないとはコレいかに。
もう何を言ってるのか分からない。
「一夫多妻とは言ったが子孫残し放題とは言ってない」という安倍イズム再び。

あと自分で「未婚独身31歳おば」言うてはりますが、この翌月結婚され、既婚31歳おばになりはりました。おめでとうございまーす。


あと↓イスラム教についてのポストも変。


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イスラム教のガチガチの戒律には
◉一夫多妻→女性の経済的保護
◉ブルカなど、女性への全身を覆う服装の強制→性犯罪の抑止
◉豚肉食の禁止→食中毒の予防
◉犬に触れることの禁止→狂犬病などの感染症予防

といった意味がある、とか言いますが…
1400年前ならともかく、今日的な目で見ると一夫多妻やブルカは抑圧的なパターナリズム(父権的温情主義)でしかないやん。

「イスラム教は本来、寛容な宗教」とかもよく耳にしますが、今はゴチゴチに縛ってるだけ。
意味のない戒律だよ。

そして新藤加菜の目には、イスラム教の一夫多妻は女性の権利を認めない制度ではないと写ってる模様。
はー、そうですか。
そんなにイスラムが女性に優しいと思うなら、自慢の美貌を封印するブルカ生活でも送ってみては?

あ、ここで「イスラムの一夫多妻については肯定したけど、ブルカについては何も言ってないし」的な反論をするなら…
「じゃあブルカ等の強制についてはどう思ってるの?
もし肯定するなら、女性に抑圧的な政策を認めることになるよ?
おまけに自分が楽しんでいるファッションや自己顕示の否定にもなるし。
逆にブルカ否定するなら、『ではなぜブルカは否定するのに、同じく女性に抑圧的な一夫多妻は否定しないのか』を説明する必要が出てくるよ」

ってなるけど大丈夫ですか?


あと一夫多妻をめぐる文脈で人間も生き物の1種類にすぎないことを皆忘れがちですねはイミフ。

動物の配偶システムは種によって様々で、別に一夫多妻に限りません。
ではヒトではどの様な配偶システムが自然かというと…
大型霊長類の配偶システムは雌雄の体格差や睾丸の大きさと相関があります。

ゴリラの様なハーレム制では雄が多数の雌と排他的に交尾します。
雄はハーレムを手に入れたり防衛する必要から、雌より恵体に。
一方で睾丸は受精に必要な量の精子を作るだけで事足りるため、体格のわりに控えめサイズ。

チンパンジーの様な乱婚性では、雄は体格で他の雄を圧倒する必要性が小さいため、雌雄の体格差はあまりありません。
その代わりに雌の体内で他の雄との精子競争が起きます。
雌を妊娠させるには精子の量を増やすのが有効なので、体格の割に睾丸は特盛。

ではヒトはどうかというと…ゴリラとチンプの中間サイズ。
雌雄の体格差も睾丸サイズもそれなりって感じ。
そのため、ヒトの自然な配偶システムは「ゆるめの一夫一妻(浮気あり)」、あるいは「ちょい一夫多妻寄り」とされています。


ついでに、↓ヒトの配偶システムについての論文。
1980年と大分古いですが、社会生物学が熱かった頃の雰囲気があってイイ。

【J-Stage】
『「ヒトにおける性と繁殖」山根正気』

https://www.jstage.jst.go.jp/article/mammalianscience/20/2/20_2_2_1/_pdf/-char/ja


つまりガチの一夫多妻が自然という訳でもなく
また先述の様に、「どうであるか」という事実命題から「どうであるべきか」という価値命題は導けないため、ヒトの自然な配偶システムが何であれ、必ずしも我々がソレを選択する必要はありません

なのに何言ってんだ新藤加菜。


新藤加菜がこうやって知りもしない生物学にかぶれたこと言いたがるのは、明らかに竹内久美子の影響でしょう。
ファンで著書は全て読んだらしいし。

その竹内久美子は著書『ウェストがくびれた女は、男心をお見通し』のP.120で↓こう書いてます。

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それなのになぜ左翼、特に男は平等を声高に主張するのだろう。私が見るところ、彼らの言う「平等」とは、どう考えても自分にも平等に女を与えろ、という意味である。モテない自分にも女を回せ、と。 
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はい、新藤加菜が一夫多妻を主張する理由が見えてきましたね。
そして一夫一妻を肯定する人、さらには一夫多妻を支持してくれる人ですら、妙にディスる理由も。
「お前ら一夫多妻になったらきっちり妻を養っていけへんやろ? そんなやつらには興味ないんじゃ!」とばかりに拒絶。
普通の男性すら弱男認定しとる。

トンデモ女王・竹内久美子ですらそこまではしなかったのに。
結局この人は竹内久美子の劣化版、縮小再生産品でしかないんですよね。
いや、トンデモ的には拡大再生産なのか!?
いずれにせよ社会にとって超迷惑。


そしてそうなると恐ろしい事実が浮かび上がってきます。
新藤加菜が弱者男性(と勝手に見做した相手)をディスりまくるのは、一夫多妻でもへいちゃらな一握りの男性にしか興味がないから…。
特権階級をめらっさ優遇。実に港区的ではあります(偏見。港区の人すみません!)。
そんなコトができるのは、もちろん「自分は特権階級側の人間であり、あいつらとは違う」という意識があるからでしょう。選民思想。

となると、先ほど紹介した新藤加菜の私はかわいいからなんでも許されるの!発言。
アレ、きゃぴり〜んとした戯言というか、「美少女の無意識の傲慢さ」みたいなものを演出した台詞だと思ってたのですが…
多分ガチで言うてるやんコレ。こっわ!




という訳で今回はここまで。
しかし浜の真砂は尽きるとも、世に新藤加菜のトンデモっぷりは尽きまじ
まだまだ批判ポイントはガバチョとあるのでこの話、次回に続きます。
震えて待たれよ!


(※特記がなければ画像はXの該当アカウントより引用)


(00:05)

2025年02月09日



何かとアレな港区議の新藤加菜。
新作はXにおける↓こちらでーす。


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高学歴左翼女は』『ポカホンタスみたいな顔してる人が多いそうです。

この「ポカホンタス」は実在した人物の方ではなく、それをモデルにしたディズニーアニメ版のことでしょう。
そちらのキャラクターデザインはネイティブ・アメリカン固有の美しさを表現したもので、ディズニープリンセスの1人にもなっています。


【ディズニー公式】
『ディズニープリンセス』

https://www.disney.co.jp/fc/princess

それをあられもないルッキズムの具にするとか、その時点で差別的だしネイティブ・アメリカンに失礼やろ。
そもそもネイティブ・アメリカンって、人種で言うとモンゴロイドやで…?
氷河期の海退を利用してユーラシア大陸からベーリング海峡を渡って北米に移住した人らやし。
そら日本人と似てるっちゅーねん。
まぁ人種という概念自体にあまり意味がないですが。


【FNの高校物理】
『人類のアメリカ大陸への進出』

http://fnorio.com/0080evolution_theory1/Advance_to_the_north-south_America1/Advance_to_the_north-south_America1.htm



5年くらい前にネットで「ポカホンタス女」という蔑称が流行しました。
コレは「海外に行ってかぶれて帰ってきて海外age・日本sageする女性」を揶揄したもので、「彼女らの見た目がポカホンタスみたいになりがち」という点に由来します。


【ニコニコ大百科(仮)】
『ポカホンタス女』

https://dic.nicovideo.jp/t/a/ポカホンタス女


新藤加菜のポカホンタス発言もコレの影響下にあるのでしょうが、何故か批判対象は「海外出羽守」から「高学歴左翼女」にシフト。
まぁ新藤加菜から見れば「どっちも日本批判をしてくる鬱陶しいやつら」という点で似たもの、ということなんかな〜(はからずもダジャレで不本意)。

こちらの「ポカホンタス女」もコレといった根拠はなく、割と偏見の産物。
そもそも海外と日本ではメイクの流行も違えば個性の捉え方や自己実現の目指すところも違います。
和をもって尊しとなす、量産型バンザイ、出る杭絶対殺すマンな同調圧力の国・日本と、その窮屈さからの脱却を謳う「ポカホンタス女」とではそら価値観合わへんやろ。

コレは同じ上京者でも、「方言は恥ずかしいもの」として一刻も早く首都圏方言に染まろうとしがちな東北人と、最初から方言を捨てる気がない関西人とで、意識が全く違うみたいなモン。

そんなこんなで、別に「ポカホンタス女・即・悪」という訳ではないよね。


なお、新藤加菜は差別だと言われない様に↓こんな予防線を張る、という実に格好悪いムーブをしてるのですが…


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はい、出たー!
「コレを差別だと理解できるのは、お前自身に差別意識があるからだ」
「差別差別と騒ぐ奴こそが差別者」

というネトウヨさんお得意の珍論法。
「差別だと理解する」のと「差別する」のは全く別のコトやろ…

ほな何ですか?
もし誰かが新藤加菜に「アホ」とか言って「それは誹謗中傷だ」と返されても、
「ソレが誹謗中傷だと理解できるのは、新藤加菜自身に誹謗中傷する意識があるからだ」
とか言えば無罪放免なんですか?

それにこんなんアリなら、いかなる差別の指摘も「それはむしろお前こそが差別者だからだ」という呪文さえ唱えれば全て無効となり、そもそも差別の指摘自体が成立しなくなるんですけど。異世界転生チートスキルか?
この人、この世に差別などというものは存在しない、とでも言うのでしょうか…?


その割にご本人は
「ポカホンタス」を容姿差別だと解釈する人がいるのであれば
と言ってますが…
その可能性に思いが至る、ということは新藤加菜自身のロジックに従えば
「それこそが新藤加菜に内在する差別意識の現れ」
というコトになる筈なんですが。
そんな自己矛盾にも気付かなかったんですかね…?


同様に、ネトウヨさんお得意の
「差別差別と騒ぐ奴こそが差別者」
も、そう主張する側こそ「お前こそが差別者だ!」と騒いでる訳で。
そうなると
「『差別差別と騒ぐ奴こそが差別者』と騒ぐ奴こそが差別者」
となっちゃう筈なんですが、ソレに気付いたネトウヨさんって一度も見たことない。

まぁネトウヨさんは論理ではリベラルには敵わないので、一点突破を図ってきがち。
そのためか「ソレはブーメランだ!」というカウンター狙いで論理を逆立ちさせてこようとします。
でもその「ブーメラン」が自分の後頭部にスココーンと刺さってるのにはお気付きでないご様子。
頭からブーメラン生やし、どっくどく出血しながら「ブーメランガー!」言うのが得意技。


さらに新藤加菜は自分が科学の側に立ってるつもりの様ですが…
例えばがウエストがくびれて乳と尻の大きい女に惹かれるのは、生殖能力が高いと遺伝子レベルで判断しているからです
の部分。

って科学畑ではしない表現よね。
むしろバイオレンスな漫画でよく見るやつ。
遺伝子レベルで判断もやけに素人っぽい、通俗的な表現ですね。

その辺を突っ込まれた新藤加菜の返答↓がまたふるってまして。


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橋本琴絵も新藤加菜も科学ベース
というパワーワード。
どこの世界線の話ですかそりゃ。
橋本琴絵を支持してる科学者とか見たことない。
批判してる研究者はもごっそ見てきましたけど。


では先ほどの新藤加菜の↓この発言のどの辺が科学的なのか検証してみましょう。


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顔の話は余計だなどと言いますが、見た目は大切ですよ。

反ルッキズムを掲げる人々も根本は科学を否定しています。
例えば漢がウエストがくびれて乳と尻の大きい女に惹かれるのは、生殖能力が高いと遺伝子レベルで判断しているからです。

美人は1日にして成らず。
小さな努力を日々積み重ね、細かな気遣いができる証拠です。

ポカホンタスたちは、自分が日本社会において自信を持てなかったことを、自責ではなく社会のせいにしている他責思考の持ち主が多い。

きめ細かな気遣いすらできない、怠惰なデブを「ボディポジティブだ」と過剰にもてはやすような多様性ポリコレは、科学の否定。
少子化を引き起こす大きな理由のひとつです。

イデオロギーを科学より優先させるのが、ポリコレに洗脳された人々であり、好んでポカホンタスになる女の実態です。
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男性がウェストの細い女性を好むのは事実です。
ヒトの異性に対する好みは時代や地域や文化によって様ざま…ぽっちゃりプランパーBBWがモテモテな国もありますが、それでもウェストのくびれた女性がモテる傾向にあることは変わらず、WHR(ウェスト・ヒップ比:ウェスト÷ヒップ)は0.7あたりが最もモテるあたりも共通。
コレはヒトが普遍的に持つ特徴、ヒューマン・ユニヴァーサルの様です。

では何故ウェストがくびれてるとモテるのか…?
女性ホルモンが多いとウェストがくびれやすいので、くびれを女性ホルモン濃度、ひいては繁殖力の指標にしている、という説もあります。

しかしそれではそもそも「なぜ女性ホルモンが多いとくびれるのか」が説明されてないやん。
生物学には「4つのなぜ」があり、

①至近要因

②究極要因

③個体発生でどの様に獲得されるのか

④系統発生でどの様に獲得されるのか

に分かれています。
例えば「なぜ目は見えるのか」については、

①「視細胞が脳に情報を伝達し〜」
という直接の仕組み

②「視覚を獲得することで周囲の環境についての情報を得、餌などの資源を探したり危険を回避することで〜」
という生存や繁殖上の有利さ

③「このホルモンがこの細胞の形成を誘導し〜」
という発生上のルート

④「祖先の種が表皮に持っていた光感受細胞が世代を重ねるにつれ〜」
という系統発生上のルート

といった風に、4つそれぞれ別のレベルの疑問と答があるのですね。
ちなみに言い出しっぺはノーベル賞学者のニコ・ティンバーゲン。
ドーキンスのお師匠さんです。
この「4つのなぜ」はどれも間違ってないし大切ですが、特定の場面に於いてはどの「なぜ」が重要なのかの区別が大事。
進化において特に重要なのは究極要因…つまり「何のために出来たのか」です。

雌雄で性差のある形質は性選択の結果と考えられるため、女性のウェストのくびれも性選択…
つまりは繁殖における競争で有利になる要因があったのでしょう。

例えばドーキンスはコレを

◉骨盤が広い女性の方が安産なので多産になる
   ↓
◉腰が広い女性がモテる様になる
   ↓
◉それだと骨盤は狭いのに太ってるだけの女性もモテちゃうコトになる
   ↓
◉男性は骨盤自体が広い女性を見分ける様になる。
そういう女性は腰が広いが、脂肪でかさ増ししていないのでウェストは細い筈
   ↓
◉腰が広くてウェストが細い女性がモテる様になる
   ↓
◉その結果、ヒップが豊かでウェストがくびれた女性が繁殖上で有利になり、その様な女性が増える
   ↓
◉くびれたウェストの完成 ←今ここ


…といった風に説明しています。
なるほど、コレは究極要因に沿った説明になってますね。
ただしコレは「例えばこういう風にも説明できるよ」程度の提案で、ガチの主張ではない模様。


しかしヒトの性選択は一筋縄ではいきません
通常、有性生殖する動物は雄がきらびやかに着飾ったり闘争用の武器を持ち、雌は地味なもの。
そして派手な雄が「選ばれる側」、地味な雌が「選ぶ側」です。
(コレには例外もあるのですが、「潜在的繁殖速度」とかややこしい話になるのでココでは割愛)

ところがヒトではしばしば、「女性が選ぶ側」というのはセオリー通りなのに、「着飾るのは女性側」という逸脱が見られるのです。ふっしぎ〜。
コレに対する完全な説明は今のところありません。


という訳で、新藤加菜の説明は肝心の究極要因を全く説明してない上に、通常は女性が選ぶ側の性であることをガン無視
意味のない説明だよ。

が、くびれの至近要因や個体発生上の説明としては間違ってはいません。
また、見た目が繁殖力の指標になるのは生物学ではよくあること。

じゃあ新藤加菜の主張は科学的にOKか?というと、さにあらーず。
めがっさギルティーなやらかしをしちゃってます。

仮に、ヒトの見た目がそのまんま繁殖力の指標であるとしましょう。
でもソコからどう逆さに振っても、
「だから我々は見た目重視の価値観で行くべきだ」
というコトにはなりません。

「どうであるか」という事実命題から、
「どうであるべきか」という価値命題を引き出すことは出来ないからです。
ソレは「自然主義的誤謬」(「ヒュームの法則」違反)という論理的な誤りです。

「ヒトは進化の過程で、見た目重視で生きてきたのだから、ソレは自然なコトなのだ。だからそれでいいのだ」
とか言い出すなら、
「ヒトは進化の過程で、重い病気やケガをしたらそのまま死んでいたのだから、ソレは自然なコトなのだ。だからそれでいいのだ。反対の反対は賛成なのだ(古い)」
というコトになり、近代医療は全否定されてしまいます。

科学は事実のみを扱い、価値観にはたずさわりません。
科学も社会のいとなみである以上、「科学者の社会的責任」は発生しますが、ソレはコレとはまたレイヤーの違う話です。

科学は価値観にノータッチ。
新藤加菜がいくら望んだところで、科学は「ルッキズムが正しい」というお墨付きなど与えてくれません
それはカテゴリー・エラーというもの。
イデオロギーを科学より優先させるのが、ポリコレに洗脳された人々であり、好んでポカホンタスになる女の実態です​』
とか超絶おまゆう。

ちなみにピクサー映画『インサイド・ヘッド』に記憶の中の情報を取り出して「コレって事実? それとも意見?」と悩む、という小ギャグがあるのですが…
両者の区別は映画のターゲット層である子供にすら期待されてる、ってコトやぞ。

なので
多様性ポリコレは、科学の否定​』
​『イデオロギーを科学より優先させるのが、ポリコレに洗脳された人々​』
というのは全くの的外れ。
むしろ科学の守備範囲を超えてその威光をイデオロギーに利用しようとしてるのが新藤加菜やん。


反ルッキズムを掲げる人々も根本は科学を否定しています』
というのも無茶くちゃ。
反ルッキズム派は、いかなる科学的事実も否定していません。
ヒトを含む動物がしばしば見た目を指標にパートナーを選ぶという事実を否定し、「そんなことはない!」などと主張している人がいるというなら教えて下さい。
反ルッキズム派は単に「我々はそうするべきではない」と言っているだけです。

例えば、ヒトは簡単にギャンブルにハマりますよね。
コレは単なる事実です。
しかし我々は「ギャンブルに手を出すべきではない」と主張することもできます。
しかしそれは多くの人がギャンブルにハマっているという事実を否定している訳では全くありませんよね?
ソレと同じ。


そして
​『美人は1日にして成らず。
小さな努力を日々積み重ね、細かな気遣いができる証拠です』
の下りですが…

ええっ!?
ついさっきは
​『生殖能力が高いと遺伝子レベルで判断しているからです​』
言うてたやん。
つまりくびれ等の形質はごまかしの効かない、遺伝子の質を伝える正直な信号だってコトですよね?

それが次の行ではもう「努力次第で何とかなる」、つまり「遺伝子の質はいくらでもごまかせる」みたいな扱いに。
どっちやねん。

まぁ実際には
「遺伝子の質の差はいかんともくつがえしがたい」
という側面もあり、同時に
「努力(整形やメイクも含む)によってかなりフォローできる」
という部分もあり…
といったところで、特に矛盾はしないのでしょうが…
どうも新藤加菜はこの美人は1日にして成らず​』云々が、何故か自説の補強になると思ってるっぽいトコのが痛々しいよね。
それはちゃうやろ、と言っておきます。


あと
少子化を引き起こす大きな理由のひとつです』
というのはよく分かりませんが、これまたネトウヨさんがよく持ち出す
「多様性を認めるとセクマイが結婚しなくなって少子化につながる」
みたいなやつのコトでしょうか?
セクマイは「多様性が認められたから、結婚やめとこかー!」となる訳ではありません。
多様性が認められても認められなくても結局はほぼ結婚しないので特に影響はない、と何度リベラル側が説明すれば…。


という訳で今回もトンデモ度が高めでしたね。
ところで新藤加菜のこれらと主張が丸カブリな人物、どこかで見覚えありませんか?

「高学歴左翼女はポカホンタス」に似た主張…
リベラル男性やフェミニスト女性の容姿を貶めたり、「保守女性は美人が多い」と言い出したりする。
進化論を持ち出してウヨい主張を正当化
事実と価値観の区別が出来てない

もうお分かりですね…?
そう、竹内久美子です。親の顔よりよく見るやつ。

という訳で、「新藤加菜 竹内久美子」でググってみましょう。


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最初に引っかかったのが↓コレ。


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私は動物行動学の竹内久美子先生のファンで、著書全て読んでいるんです。
過激フェミニストたちの行動原理を、動物行動学という立場から推察している対談、最高でした。
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うわぁやっぱりー!
隠しきれない竹内久美子臭。
芸風が完全に同じやったよね。

あと竹内久美子は動物行動学者ちゃうよ。
自称「動物行動学研究やで?
Wikipedia「竹内久美子」の項にも

なお産経紙上コラムでは、竹内はあくまで「私が長年学んできている、動物行動学、進化生物学の分野」と書いており、「研究してきている」とは書いていない

とあるですよ?
ちなみに私は自称「竹内久美子研究家」です。


なお、竹内久美子には↓こんな著作も。


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(※書影は当該書籍より引用)


あと竹内久美子は著書『賭博と国家と男と女』において
「脚が長い男性やウェストのくびれた女性は、内臓に寄生虫がいる可能性が低いから異性にモテるのだ」
的な珍説を披露してます。
へー…じゃあ女性の脚が長くなったり、男性のウェストがくびれないのはどうしてですか?
普通に考えて、性的二形が見られるのは性選択の結果やろ…
ていうか「寄生虫がいると脚が短くなったりウェストが太くなる」と考える理由、あります?

まぁ
「寄生虫にやられた雄は装飾の色彩などがショボくなる、装飾は寄生虫がいないことの指標として発達したのだ」
という有力な説があるので、自分も似た様なコト言うて新発見をした気になりたかったんですかねぇ…
竹内久美子の珍説は大体こんな感じで、元ネタが透けて見えるよーなんばっかりなんよね。
ソレを本人は
「私がブッ飛びすぎた斬新な説を唱えるから、頭の堅い学界のお偉方に睨まれてる!
科学ってこういう自由な発想が大事じゃないの?」

くらいに美化してるっぽいことが発言の端々から読み取れます。
そういう検証抜きのデタラメは科学ではないし、竹内久美子の発想は珍奇ではあってもちっとも斬新ではないんですけどね〜…。


という訳で、竹内久美子に私淑する新藤加菜は見事に師の芸風を受け継ぎ、さらに発展させてはります。
スバラシイことですね!





(※画像は特記がなければXより引用)

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