フラットアース

2024年11月26日



フラットアースシリーズ2回目〜。
1回目は↓コチラ。


『陰謀論・デマ…何でもありの時代に突入。あの地球平面説まで復活してしまう』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/26130363.html



さて前回も大概でしたが、アレはまだ「ここがヘンだよ平面世界」な部分にツッコんだだけで、本当にヤバいのはここからです。


フラットアーサーの皆さんは、世界がどの様な姿をしてると思ってはるのでしょうか?



FullSizeRender


平面世界と言えば
「端っこはどうなってんの?
海の端っこから海水が流れ落ちちゃわないの?」

というのが定番。
しかし近年ではフラットアーサーさんたちは↑この様に
「端っこは南極がリング状になってるから大丈夫」
と主張してはる模様。


FullSizeRender


ちなみに↑このクソコラに使われてるのは著名な天文物理学者、ニール・ドグラース・タイソン。
冥王星が準惑星に降格された原因となった張本人ですね。
なぜか頭が悪い系サメ映画『シャークネード』シリーズの完結編に出演してたり。
タイソンはボクシングがめちゃ強いことでも知られてますが、論争の決着をつけようと試合をしたカール・セーガンの耳を噛みちぎり、天文学者としてのライセンスを1年3ヶ月に渡り停止されています(鬼嘘)。


では南極の向こうはどうなってるのか、というと…


FullSizeRender


↓コミュニティノート被弾ランキング16位の超強豪・TOYOもフラットアーサー。


FullSizeRender


…なんですぐに「何重にもなった壁」を想定しちゃうのか。
103万・106万・130万・178万の壁なの?
もしくは進撃の巨人。
しかしコレは理由が分かる気がします。

「フラットアース世界の端っこってどうなってんの?
海の水がこぼれたりしないの?」
「端は南極で、氷と大陸がぐるりを囲ってますのや」
「じゃあ南極の壁の向こう側はどうなってんの?」
「その外にはまた海が広がってるんや」
「その外側はどうなってんの?」
「また壁があってやな…」

と継ぎ足し継ぎ足し秘伝のタレ。
そのせいで何重もの壁を仮定しちゃうのでしょう。
でも結局、平面世界にこだわる限り「一番外側はどうなってるのか」問題からは逃れることが出来ません
でもそんな剥いても剥いてもらっきょの皮、みたいなテキトーな説明を持ち出すくらいなら、最初から「無限に海が広がってるんや」とか言い切っても同じですよね。
でもソレはいくら何でも無理があり過ぎなのが丸見えなので、何重もの壁で分割することで何事かを説明したつもりになっているのでしょう。
勿論コレは問題を一つずつ先送りしただけで、何の説明にもなっていません。


↓コレは陰謀論批判の若きエース・雨宮純がかずみんの主張を取り上げてるトコ。


FullSizeRender

IMG_5457

IMG_5458


↑コレは同心円状の入れ子ではありませんが、やはり「壁で区切られた世界がいくつもある」という点で同じ系譜上にありますね。


↓ コレは天蓋付きのフラットアース。


FullSizeRender

天蓋の外には何があるのか、この様に閉じられた世界がどの様な仕組みで作られたのか、全く説明がありませんがどうするつもりなんでしょうか。


そして↓こんな主張も。


FullSizeRender


国連のロゴがフラットアース!

…いや、地図っていろんな種類があるのよ、モルワイデ図法とかグード図法とか地理で習わなかったですか?
そもそも球体を二次元の図面に落とし込むのには無理があり、どうやっても必ずどこかに歪みが出ます。
ソレをどう処理するかによって様々な図法があり、それぞれ長所と短所があるのですね。
「この図法は面積が正確」とか「こっちは距離と方位が正確」とか、「周辺部が大きく歪むよ」とか。
なので、目的に合わせて適切な地図を選ぶ必要がある訳です。


【ち(り)とに(ほんし)とせ(かいし)】
『地図の図法』

https://chitonitose.com/geo/geo_lessons_projection.html#chapter-4



【世界地図を作ろう】
『投影法カタログ』
https://atlas.cdx.jp/projection/catalog.htm

で、地図の中には周辺部が極端に歪み、北極を中心として描いた場合は南極がリング状になっちゃうものが普通にあります。
コレに目を付けたフラットアーサーさんが「地球の端っこ、海水が落ちないんですか問題」を回避する為に「地球の真実の姿」として採用してるだけ。
要するにこの地図、フラットアーサーさんがオリジナル製作した訳ではなく、地球が球体であることを前提に作図されたものを流用してるんですね。

そして国連ロゴの方ですが、ポピュラーなメルカトル図法の地図だと高緯度地域の面積がクソデカになってしまいます。
それだとソ連がどちゃくそ広く見えてしまってマズい、という訳で国連ロゴでは北極を中心にした正距方位図法の地図が採用された様です。

つーか、普通のメルカトル図法だとドコを中心にするかで揉めそう。
日本では太平洋が中心の地図が一般的ですが、同じメルカトル図法でも西洋では大西洋が中心の地図が一般的だし。
そういう意味でも北極を中心にしたのはナイス判断。

で、南極がリングになっちゃう地図も、国連ロゴも、北極を中心に描いてるので地形の配置がそっくりになるのは当たり前


似たよーなやつで、↓こんなコト言い出してる人がいましたが…


FullSizeRender


↑瞬殺されとるやないか!


↓コレも同じ画像ですが…


FullSizeRender


一番下の文字が書いてある余白部分あたりをよく見て下さい。
この扇形を切り開いて余白をのりしろにしてくっつける様なイメージで変形させると明らかに球面になる様になってますよね。
フラットアースどころか、あからさまに球体を前提にした地図やん。

大体、アメリカ空軍がこっそりフラットアースの地図作ってるなら、門外不出にするやろ。
何で流出した時に即バレするのにわざわざ「米空軍謹製」みたいなコト書いてあるんすか?

先ほどの国連ロゴもそうです。
当時の国際組織のトップが
「国連、作ったろ!
で、そのロゴにこっそり地球の真の姿を描き込んだろ」

とか考えたってコト?
何のために?
そんなん、絶対ロゴを発表した時に
「この見慣れない地図はなんですのん?」
「何でもないし!
お前ら愚民は知る必要のない話やし!」

とかなりますよね。
…誰得なん?


陰謀論ってこういうの多いよね。
以前に当ブログで
「バイデンはゴム人間、耳から『MADE IN CHINA 』のタグが出てる!」
みたいな画像を載っけましたが、ゴム人間のマスクってタグが付くほど量産されてるんか…
そして中国工場はマスクの外から見えちゃう位置にわざわざタグを取り付け、バイデンの部下は耳からタグが出てても誰も気付かないアホ揃いなんですか?

お馴染みの「陰謀を実行している組織はすでに権力を掌握してるほど狡猾なのにマヌケ揃い」の法則。


↓TOYO再び。


FullSizeRender


…人類が地球が球体であることに気付いたのは比較的最近なので、そりゃ古代の世界観は軒並み世界を平面と捉えていたでしょ。


同様に、「フラットアースでは太陽は月はこう動く!」的な動画がいくつもあるのですが…


https://x.com/flatearth_tw/status/1845595080759169335?s=46



https://x.com/flatearth_tw/status/1849375705748136353?s=46


https://x.com/flatearth_tw/status/1846923223038034009?s=46




FullSizeRender


まぁ地動説の登場以前は天動説で天体の動きを説明してた訳で、ソレを再び持ち出してるだけですよね。

そもそも天動説は一般に考えられているほど愚かな考えではなく、当時の最高精度の観測を上手く説明する良い理論でした。
周転円とか導入して頑張ってたし。
当時としては天動説を支持することこそが科学的態度だったのです。

しかしさらに観測精度が向上すると地動説の方が有利に。
一方、天動説は仮定を継ぎ足しすぎて奇怪な怪物となってしまい、全てをシンプルにすっきり説明できる地動説へと流れが一気に傾くパラダイム・シフト。

当時の天動説論者は科学的思考を行う、尊敬に値する人々でした。
後知恵で彼らを非難することはフェアではないでしょう。
しかし今、天動説を持ち出すことは科学的な態度とは全く無縁で、むしろ昔の天動説論者の科学精神を侮辱するものやろ。


そしてフラットアーサーさんは遂に世界の姿や仕組みを語ることを放棄。


FullSizeRender


…このエビの封入されたガラス玉は『エコスフィア』といって、開発したのはフラットアーサーさんたちが目の敵にしてるNASAなんですけどね。
そう、自分たちの住む容器を飛び出し、撮影してるNASAです。


https://blog.canpan.info/sasakawa/archive/6424


まぁこのミーム画像も自分たちだけの狭い世界に閉じこもるフラットアーサーさんたち、という意味ではよく出来たメタファーではありますね。



…で、こういう人たちが辿り着くのは…


FullSizeRender


はい、当ブログでは何かとおなじみの陰謀論。

「普通に考えれば地球が平らなのは自明なのに、何故地球は丸いという明らかな嘘がまかり通ってるのか?」
   ↓
「それは誰かが真実を隠しているからに違いない!」

という疑心暗鬼一直線。


FullSizeRender


我々が球体説を信じるのは洗脳のせいだそうです。
自分たちが平面説を信じるのはYouTube動画などによる洗脳、だとは考えないんか…
まぁ「目から鱗が落ちた」のと「目に鱗が飛び込んだ」のはご本人には区別できないので〜。

さらに↓こんなんまで持ち出してきたー!


FullSizeRender


コレはですね、「イルミナティ」というカードゲームがありまして。
陰謀論的世界観を(ネタとして)取り入れまくっているのですが、そのカードの図柄が後に起きた事件を予言している、とガチ陰謀論の間で話題に
つまり
「誰かがカードに合わせて事件を起こしてる」
あるいは
「自分たちの計画をカードにして販売し、ほのめかしてる」
ということなのでしょうが…
わざわざそんなことして何の意味があるのやら。
「陰謀論はそもそもの動機を説明できない」の法則。
あとこのカードには発生するイベントとしてあらゆる種類の災厄が描かれてるので、いずれはどれが起きても全然おかしくないよね。


そしてさらに…


FullSizeRender


ああっこれあかんやつや。
「文字を入れ替える」
「数字を足したりかけたりする」
「地図に線を線を引く」

…こういうのやり出したらだいたい陰謀論だと思って間違いないです。



そして以前に取り上げた強火の陰謀論者・かずみんも。


FullSizeRender

FullSizeRender

超絶おまゆう。
あと「見えてるとおりのこと」とか言って素朴概念をゴリ押しするのやめて下さい。
この人たち
「鉛筆揺らしたらホントにぐにゃぐにゃになったの! 見たんだから間違いない!」
とか
「水にお箸の先を突っ込んだら急に折れ曲がったー!
この目で見たの!
とか言ってそう。


FullSizeRender


ソースがアニメ。
でもお仲間のフラットアースさんは『アニメは証拠にならない​』って言ってましたけどね。


FullSizeRender


以前にかずみんを取り上げた時のエントリは↓こちら。


『陰謀論者さん、「コミュノートは無視」から「ノートが付くのは本物の証」の新境地へ』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/25728286.html



こうなるともう何でもアリ。


FullSizeRender

IMG_6985


↑このフレーズ、ズルいよね。

◉もし「俺、プログラムされてるわ!」と自覚するなら…→あなたはプログラムされてる!

ってなるし、逆に

◉もし「いやいや、俺はプログラムなんてされてへんよ」と思うなら…→あなたはうまくプログラムされてる!

…結局、どっちに転んでもプログラムされてるコトになるやん。
この手の「原理的に反論する方法のない話」…つまり反証可能性のない主張には、価値がありません
「もし間違っていても、それを証明できない」訳ですから、それが正しいという証明もまたできません。
そういった主張はもしかしたら正しいのかもしれませんが、いずれにせよ我々にそれを知ることは出来ないので、そもそも議論の俎上にはのらず、ただ棄却されます。さようなら〜。

ていうかフラットアーサーさんたち自身が他の誰より「俺は真実に気付いて自由になったから、プログラムされてないぞ!」とか思ってそう。


そしてフラットアーサーさんたちは
◉進化
◉恐竜の存在
◉ビッグバン
◉重力
◉ニュース
◉民主党(ロバ)と共和党(ゾウ)による二大政党制
◉ブラックホール

…と、あらゆるものを否定してる模様。
あ、宇宙人も否定してるんですね…意外


重力はですね…
重力があるってコトにするとお得意の
「地球が球体なら、南半球の人はなぜ落っこちないんだ?」
をできなくなっちゃうので、フラットアーサーさんたち困っちゃう。
同様の理由でニュートンやアインシュタインも否定。


FullSizeRender


…が、この戦法は割と厄介で、重力やニュートン力学や相対性理論を使ってフラットアーサーに反論しても
「いや、重力もニュートンもアインシュタインも全部ウソだし。まだそんなのに騙されてるの?」
と根本から否定してくるので話が噛み合わない〜。
都合の悪いもの全否定すればそりゃどんなコトでも証明できちゃうよね。

しかし
自然界ではそんなことは起こらない
ニュートンやアインシュタインの「重力」から科学的に有効な仮説が提示されたことはない
のソースは何ですか?
軌道計算や重力レンズなど、ニュートンやアインシュタインの予想通りの現象はスルーなの?
むしろニュートン力学や相対性理論の予想を覆す現象ってあります?

あと重力が存在しないのだとすれば、『密度が高ければ』『落下する』のは何故ですか?
無重力なら密度が高いからといって落下する理由がないのでは…
というか重力方向がないなら、どこに向かって落下するというのか。
なんか結局、裏口から重力を導入してるやん。


FullSizeRender

…なのに『重力は反証された』とか強い言葉使うのお好きよね〜…。


で、何でそこまでして必死に地球を平らにしておきたがるのかというと…


FullSizeRender

↑ソースが聖書。
アレ? これって…


FullSizeRender


「地動説が正しかったら、地球は宇宙の中心ではなくなっちゃう!
イヤだイヤだ!
地球は神様が作った特別な場所で、宇宙の中心でなきゃヤダー!」


子供か?


「進化論なんて信じてると、人間は神の特別な被造物ではなくて偶然の産物ということになり、人生の意味を見失い捨てばちになって非行にはしる。
進化論は諸悪の根源である」

的な主張は、「生物は進化したのではなく神によって作られたのだ」とガチ信じしてる創造論者のお得意パターン。

しかしドーキンスはこう指摘しています。

私たちが道徳的であるために神を必要とするというのが、たとえ真実であったとしても、それで神が存在する可能性がより高くなるわけではなく、単により望ましくなるだけのことにすぎない


そんな何でもアリのフラットアーサーさんたちですが、実は彼らにとってはフラットアースですら話の入口に過ぎなかったり。


FullSizeRender


えらく手広くお店を広げておられますな。
陰謀論の総合商社、超えてトンデモ・コングロマリット。


ついでの様にさらりと反ワク。


FullSizeRender


FullSizeRender


予防接種を受けなくても生き延びられたら良いですね。
反ワクってこれもう半分ダーウィン賞やろ。


(ダーウィン賞:その年一番愚かな死に方をした人物に与えられる賞。自らの遺伝子を取り除くことで人類の遺伝子プールの改善に貢献した、というダーウィン的な理由から贈られる)


しかしこんなに何でもかんでも否定しまくってて大丈夫なんでしょうか?
フラットアースが真実で、それが一般人には隠されてるのだとしても、航空業界や船舶業界にはソレを知る人がわんさかいると思うのですが。

話を科学者だけに限っても、東西とかの陣営を超えて、世界中のほぼ全ての科学者が地球が球体であることや地動説やニュートン力学や相対性理論やビッグバン理論を支持しています。
そしてそれらを前提にした論文が日々発表されてる訳ですが…
科学者たちはなぜその陰謀に加担し続けてるんですか?

「頭の堅い専門バカが権威に盲従してる」…?
科学者ほど自由な発想を持つ人たちはいないし、彼らは旧来の理論をひっくり返すことが出来れば最高の栄誉を得られるため、それを虎視眈々と狙っています。
なんで誰もフラットアースを支持する論文書かへんの?
反論の余地のない根拠なら、ド素人のフラットアーサーさんたちにすら考えつくんやろ?

ちなみに専門家は、素人の思いつきなど最初に想定しているものです。
「専門家は頭が堅い、素人の柔軟な発想の方が上」とか考えちゃうのはそれこそ素人考えの最たるもので、見てるコッチが恥ずかしいですよ?

あと社会全体から見ても、ウソ論文を山ほど書くのはめちゃめちゃ無駄ですやん。
しかも労力をウソ論文に割いてるせいか、フラットアース前提の研究は全く進んでないし。
それとも秘密裏に誰かがフラットアース科学をバリバリやってるんですかね?
誰がやってて予算はどこから出てるんやろ?

そして闇の権力者さんがそこまでして地球が平面であるコトを隠す理由は何ですか?
地球が平面だとバレると何か都合が悪いことがあるんですかね?
「陰謀論は動機が説明できない」の法則が大爆発。

そして闇の権力者がそこまでして隠し、科学者たちも一斉に口をつぐむフラットアースの真実…
ソレらをSNSでベラベラ喋り倒してても特に弾圧を受けたり消されたりしないのは何でなん?




《オマケ》


【YouTube】
『私立パラの丸高校 自力で万有引力発見するやつ』

https://m.youtube.com/watch?v=qi1JE10ZyUQ







(※画像は特記がなければXより引用)


(00:14)

2024年11月18日



「X」、それは、短文用に開発されたSNSの名称である。娯楽・ビジネスの分野に広く普及したが、X上のデマも急増。X運営は登録したユーザーが情報をチェックするコミュニティノートを新設してこれに対抗した。通称「コミュノート」の誕生である。
(パトレイバー風味)



…という訳で先日、「コミュニティノート被弾ランキング」を紹介しましたが…


『コミュニティノート被弾ランキング最新版、ウヨちゃん大豊作』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/26130363.html



その中で106位ランカーとなった逸材が↓この人。


FullSizeRender


「100位台? たいしたことないやん」と思われるかもしれませんが、あの橋本ネアンデルタール琴絵より10位も上やで?
そう思うとめちゃヤベぇ。


フェイクニュース、陰謀論、デマ情報…
それらがばら撒かれ、やらかし知事だの大暴れ大統領だのが返り咲き、昨今の世界は何でもアリのバーリ・トゥード状態になってます。
そんな何を信じていいのか分からない、逆に言えばどんなご無体な主張でも信じたければ信じられるカオスな世の中で、トンデモもまた勢力を拡大しつつあります。
その中にあって無茶の極北としか言い様のないアレもまた台頭。
そう、地球平面説です。
その中心人物の1人がこの人な訳ですね。

という訳で今回はこの人とその周辺の地球平面論者(フラットアーサー)たちを大特集。



で、彼らが地球平面説を信じない我々のことをどう呼んでるかというと…


FullSizeRender


『ボールアーサー』


FullSizeRender


『GLOBE LOVER』


FullSizeRender


『グローブビリーバー』


FullSizeRender


『グローブヘッズ』


FullSizeRender


『Globie』
『バカ丸出しの球体派』



ちなみに↑このイワシュウという人はフラットアースのポストに高確率でリプライしているお仲間さん。


FullSizeRender


『モンキー ボールアース ビリーバー』



FullSizeRender


『球体バカ』


…すげーディスるやん…?
しかしどれも
『フラットビリーバー』
『FLAT LOVER』

『フラットヘッズ』
『フラッティー』
『バカ丸出しの平面派』
『モンキー フラットアース ビリーバー』
『平面バカ』

と逆方向に言うことも簡単に出来ますやんか?

こんなん子供が
「お前アホやろ」
「そっちこそバカだろ」

と言い合ってる様なモンで、どっちにも優位性が見えませんよな。

こういうのって、「こっちは攻撃できるけど向こうは反撃しづらい」ネタを持ち出すのが定石じゃないの?
例えば現在、左翼は右翼にしきりに「お前ら壺じゃん」と言ってますよな。
(その批判が正当かどうかはひとまず置いとくとして)コレは右翼には効くけど、左翼は「お前らこそ壺じゃん」とかそのまま返されたところでノーダメージ。
良い悪いは別にして、言い争いを有利に展開したいならそういう一方的に使える武器が便利ですよな。

なのにそういう便利なネタを持ち込まないのは、そもそも一方的に有利なネタがないからでは…?


なのにこの人、めっちゃ上から目線で強い言葉を使ってきます。ドスゲェ嘲笑的。


例えば…


FullSizeRender


FullSizeRender


うわぁ強い言葉でディスってくる割に、信じてることは素朴〜!

私が小学生の頃、同級生のフジタ君は地球儀を眺めながら
「南半球の人が落っこちないのは何故か」
について悩んでました。
それは「地球に働く重力の方向」と「地球儀に働く重力の方向」を混同してますね。
まぁ日常レベルではその2つは同じものなので、気持ちは分かりますが。
地球はそもそもが無重力の宇宙に浮かんでいます。
その地球の中心方向から重力が働いてるので、南半球の人が「下に落っこちる」ことはありません。
その「下」というのは、地球儀に働いている重力を間違って地球にも適用しちゃってることから起きる幻想です。

こんなんに引っかかるレベルの人たちなので、素人考えでいろいろ言い立ててきはります。


FullSizeRender


FullSizeRender


…なんでそんな勝手なことが言えるのか。
むしろ天体の軌道を厳密に予測したり、月の重力が宇宙飛行士や海水に与える影響を予測・説明することこそニュートン力学の得意中の得意とするところ。
だからこそ天動説は地動説に取って代わられたんですが。

この人ら、そういう計算をした上で「ニュートン力学ではこの軌道は説明できない」とかを発見したんけ?
もししたのなら鬼の首獲ったみたいにその証拠を出してくる筈。
ソレしないってことは…根拠は何もないんやろなぁ…

じゃあこんなん、素人がイメージだけで
「超高層ビル? そんなものが実在したら、自らの重量を支えきれずに崩壊する筈だ」
とか
「超音速旅客機? そんなの作れたとしても、空気との摩擦熱で燃えてしまうに決まってる」
とか言ってるよーなモン…そんなん無価値やん。

ちなみに私は「巨大旅客機が搭載した燃料だけで何時間も飛べる」のが信じられない気持ちです。
なんか15分くらいで燃料尽きそうなイメージ。
しかしそんなん素人の根拠レスな、まさにイメージでしかないと分かってるので、わざわざネットで主張して恥を晒そうとか全然思わないです。
そういう意味ではフラットアーサーさんたち、異様に勇気があるなぁ…
まぁ勇気というよりむしろ蛮勇ですが。


こんなんがまだまだあります。


FullSizeRender


雲間から差し込む太陽の光がチンダル現象によってカーテン状に見える「ヤコブの梯子」というやつですね。
ソレがとても平行光線には見えない、よって太陽はごく近くにあるのだ、と言いたい様です。

この人たち、パース(透視法)を知らないんですかね…?

↓コレはGoogleで「ビル 見上げる」で画像検索した結果ですが…


FullSizeRender
(画像はGoogleより引用)

ビルの上方に伸びる線は放射状に見えるけど、実際はどれも平行ですよ?

さらに「ヤコブの梯子」では光線の角度や雲の切れ目の位置によってパースがめちゃめちゃ強調されることがありますね。


はい次。

FullSizeRender


…左は一貫して真っ直ぐな水平線や地平線が見えてますが…
右かて一貫して球体やで?
え、色調に一貫性がない?
そら季節や機材、画像の目的など条件次第で色調は変化しますやん。
画像ってそういうモンやろ。
こういう人たちはむしろ色調が統一されてたらされてたで、今度は逆に
「条件が違うのにいつも色味が同じなのはおかしい。CGである証拠だ!」
とか言い出しそう。


FullSizeRender


へ〜…
NASAやESA(西側)、
ロシア(東側)、
インド(第三世界)…
グローブアーサーは地形については各陣営をまたいで共通のウソを広められるのに、色調を統一するのには完全に失敗するんですね。ふっしぎ〜。

「陰謀実行者は完璧な仕事をしつつ、おマヌケな失敗ばかりする」と矛盾した主張をするのは陰謀論あるあるですね。
「在日は政府やマスコミを完全に掌握できるほど有能だが、いつもバレバレの嘘をついては愛国者にツッコまれる無能である」
とか、
「NASAは30万人の関係者に完璧な箝口令を敷けるほど証拠隠しに長けているが、月面で国旗が風になびくシーンをわざわざスタジオ撮影するなどいらん証拠を山ほど残しちゃう」
とか。

色調が違うのが『矛盾』『嘘』で地球の画像が全てアニメなら、青に偏った北野たけしの映画や赤に偏った蜷川実花の映画もアニメなんですか?
赤に偏った『千と千尋の神隠し』DVDも…あ、コレははじめからアニメでした。


FullSizeRender


そしてNASAを悪魔化。
こういうコトやる奴は大体トンデモなので分かりやすいですね。


あとフラットアーサーはしきりにこう言うのですが…


FullSizeRender


FullSizeRender


フラットアーサーさんたち、曲率が見つからない模様。
画像に「ああ、こういう感じの高齢層がYouTubeとか観てフラットアースにハマっちゃうのかな〜」感が出てて素敵。
しかしコレはですね。
↓こういう風に…


FullSizeRender


曲率が写ってるものは「CGだ!」とか何とか理由を付けて、勝手に除外してるだけやん。
あとCGが発達する前からある宇宙からの画像はどう説明するんですか?



地球平面説に対する最もポピュラーな反論のひとつは
「水平線に向かう船は下の方から見えなくなり、マストが最後に消えるやん」
というものです。
コレは簡単に確かめられるので、フラットアーサーには都合が悪い。

そこでフラットアーサーさんたちは話をねじ曲げます。
「グローブアーサーは水平線の船が消えるのを『曲率の向こうに消えたのだ』という。
だが実際は遠近法で小さくなって見えなくなっただけである。
だから拡大すれば船がちゃんといるのが分かる」

とか言い出します。
じゃあ何で船が下から消えるのよ?


で、↓こんな動画を貼ったり。


https://www.youtube.com/watch?v=9bPBLNp0vhE


FullSizeRender


動画の内容は、水平線をズームしていくと曲率の向こうにいる筈の船がバッチリ見える、というもの。


FullSizeRender


FullSizeRender


FullSizeRender
(※上の3枚の画像は
https://www.youtube.com/watch?v=9bPBLNp0vhE
より引用)


…いや、よく見ると水平線の手前にいるやん。

水平線上にいる船が写っているカットもありますが、ソレは曲率の向こうに消えるより手前にいるだけやろ。
しかも何故か水平線上を左右にウロウロしてる船しか写さないというミステリー。
船が水平線に向かうところをずっと撮り続ければ下から消えるかどうか、簡単に検証できるのに何故やらない…!?
例えば↓こんな風に。


【YouTube】
『the Earth is round』

https://www.youtube.com/watch?v=sNGorPyX9OQ



さらに↓こんなコトを言い出しますが…


FullSizeRender


いや↑この画像、船が下から見えなくなるトコ使てもうてるやん。
どう説明すんのコレ。

あと33km上空とビーチでは条件違いすぎ
高いところに上がれば上がるほど遠くまで見渡せますよね。
だから展望台って高いトコにありますやん。
水平線(地平線)までの距離は観察者の高さによって変わります。
そら33kmも上がれば水平線までの距離はめちゃめちゃ遠くなるよ。
しかし成人の目の高さ(1.5m)からだと水平線まではたったの4.4kmしかありません。
船側の高さも計算に入れると、曲率の向こうに船が完全に消えるのは(船の大きさにもよりますが)ビーチから19kmあたりです。
全然おかしないがな。


かと思うと↓こんなコト言い出したり。


FullSizeRender


そのためには船の全長が何kmもあって、地球の曲率に応じて船体も縦にカーブしてる必要があるのでは。
それでも「舳先から先に消える」というより「舳先の下から消える」でしょうが。


挙げ句の果てに↓こんなのまで。


FullSizeRender


コレは蜃気楼か河面だと思いますが、そういうレアな状況を持ち出して地平線を丸ごと否定するのは無理筋やろ。


あと↓こんなのも。


FullSizeRender


なんでやねん。
月の直径はおよそ3500km、地球の直径はおよそ13000kmでおよそ3倍半。
なので、「月から見た地球」は「地球から見た月」の3倍半ほどの直径に…デカいはデカいけど、空を覆うほどちゃうやろ。
実際「地球から見た月」はイメージに反してごく小さく、視直径で0.5°…伸ばした腕の先の5円玉の穴サイズ(直径5mm)です。
1円玉の直径が20mm、五円玉の穴の4倍なので、「月から見た地球」はソレよりちょい小さいくらい。
1円玉以下のモンつかまえて何言ってんだか。

この画像、地球と月がめちゃ近く見えますよね。
しかし宇宙空間では周りに比較対象がない上、空気遠近法が効かないので大きさや距離が極端に分かりづらいのです。
『トップをねらえ!』でもコーチがノリコに
「いいか、真空の宇宙では距離感と大きさに対する感覚が狂う。以後、注意しろ」
言うてました。
実際には月は地球直径の30倍も離れたところを回っています。

そもそも月と地球の見かけ上の大きさなんて、視点がどこにあるかで全然変わってくるやないですか。
もっとぐぐっと月に寄れば、遠近法により月の見かけ上の大きさはどんどん大きくなり、相対的に地球は小さく見えます。当たり前。
この画像では見かけの地球直径は月直径の2倍半くらいに見えていて実際の比率(3倍半)にかなり近いので、相当遠くに視点があることがわかりますね。



↓コレも同じ。


FullSizeRender


「地球上空700kmでも、40kmでも、同じ様に見えるのはおかしいやろ」と言いたいのかな?
700kmは40kmの18倍くらいなので、地球の見え方も全然違ってきそうに思えますよね。

しかし画面に占める地球の大きさは、カメラのズーム具合や写真の拡大縮小・トリミングによっていくらでも変わります。

そして画面内の人物の大きさは高度に全く関係なく、単にカメラからの距離次第やろ。
先ほどの月と地球の画像と同様、カメラが人物に近づけば人物はどんどん大きく見えます。

「高度は違うのに、たまたま人物と地球の見かけ上の比率が近い写真」を探し出し、画像を編集してこんな風に仕立てるのは、それほど難しいことではありません。


↓さらにこんなのも。


FullSizeRender


FullSizeRender


へ〜…
じゃあフラットアースでは上空に天蓋でもあって大気を封じ込めてるんですか?
それって誰かが作ったの?(誰が? どうやって?)
もしくは自然に出来たの?(どういう仕組みで?)
それともどこまで上空に行っても真空にはならず、大気が無限に続いてるのかな?
どう転んでも無理ありすぎ。



そんなフラットアーサーさんたちですが、彼らは自分たちのことをこんな風に捉えてる様です。


FullSizeRender


ええっ…YouTube動画とか観ただけですぐに常識を放り出し、膨大な科学的データの積み重ねを否定してるのはフラットアーサーさんの方ですよね?


FullSizeRender


えええええっ…
「自分たちはネットde真実に目覚めた情報強者だ」と勘違いして浅薄な知識でマウント取ってくるのはフラットアーサーさんの方ですよね?
あとそもそもフラットアースを支持する本なんて何冊もないんですけど。

しかしその一方でフラットアーサーさんはこうも言い出します。


FullSizeRender


球体の証拠は山ほどあるのに、フラットアースの証拠は個人的な経験や信念しかないことを認めてはるご様子。
しかし「自分の目で見たんだから確かだ」と経験を絶対化するのは危険です。
我々の視覚は幻覚や夢や特撮映画、月刊Hanadaなど事実でないモノも見ちゃいます。
一方でポテチに付いてるオマケの中身が知りたくても、開けない限りは見えません。
怪しい個人の感覚などより、厳しいルールをくぐり抜けて蓄積された知の結晶の方がはるかに信頼に値するんですけどね〜…。



そういったあれやこれやが理解できないフラットアーサーさんたちの脳は一体どういう構造なん…?
神経細胞が平面上にしか配線されてないんですかね?
(※一方的に使える武器の例)



ところでこのエントリ、書くのにドスゲェ時間がかかってしまい、珍しく10日以上更新出来ませんでした。
だって1つ調べると4つくらいツッコみどころのある新ネタが出てきて、全然終わらないんだもん。

フラットアーサーさんたちのヤバさはまだまだ序盤。
続きが死ぬほどあるので次回もお付き合い下さい。
もうね、ホントにまとめるの大変でしたよ!






(※画像は特記がなければXより引用)


(00:15)