オタク業界のウヨちゃん

2025年05月15日



先日、↓こんなエントリを書きましたが…


『右翼パロディー映像『愛國戦隊大日本』のスタッフ、本当にネトウヨ化してしまう』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/27375451.html


今回はそれに続き、アニメ・漫画等、オタクコンテンツ業界のプロでネトウヨ化した人を取り上げていきます。

↑こちらではエヴァのキャラデザで有名な貞本義行が「表現の不自由展」の少女像について↓こう言ってるのを取り上げました。


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↑コレに対して、リブート版宇宙戦艦ヤマトのキャラクターデザイン等で知られる結城信輝が↓こう反応し、貞本義行を擁護。


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なるほどー。
つまりピカソがドイツによる無差別爆撃の凄惨さを描いた「ゲルニカ」も、アートの枠組みですることではなかった、と。
へ〜。



あとオタ業界で強火のネトウヨと言えば小林誠
「ああ、ネコ漫画『What's Michael?』の…?」
それは小林まことですね。

ここで言ってるのはガンダムシリーズでZZガンダム、ジ・O、バウンドドッグ等のデザインを手がけた人の方。
この人も貞本義行の発言に↓反応。


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   ↓


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↓こんな発言も。


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さらに↓柳美里に取り上げられてたり。


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「直接ではなく間接的な差別ならええやろ」の精神。
しかも「間接なら倫理的に問題がない」ではなく、「間接なら批判者にバレにくい」という意味での「ええやろ」。
めちゃ悪質やん。
伏字・隠語・犬笛など、ウヨちゃんのやり口は間接的になるほど悪質化しますな。
地上げ屋の嫌がらせか?


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…「日本はもともと性の多様性に寛容」という歴史的事実から導けるのは、
「性の多様性に不寛容な保守派は、自分たちが大好きな日本の『伝統文化』に逆らってる」
というコトだと思いますが…

何故かウヨちゃんはこの様に無反省で、むしろこの事実を好意的に取り上げたりする謎。
なんか
「日本はもともと寛容なんだから、LGBTは差別などされておらず、特別扱いは必要ない」
とか言い出す輩もいるし。
この人たちが先人みたいに寛容になればいいのに。

ちなみにコレは「日本は朝鮮を統治していた頃、朝鮮人を日本人と同等に扱っていた」と主張するウヨちゃんにも当て嵌まるよね。
尊敬してやまない先人と同じ事が何故できない…?
それとも無謬な筈の先人たちの行いは間違ってたんですか?

話を戻しまして。
この本自体、左翼の牙城・岩波書店から出てるし、帯を書いてる故・松岡正剛は左翼論客からニューエイジやサブカルチャー(軽薄な「サブカル」ではなく)方面へ行った…と一言で括ることもできない、博覧強記の人やん。


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↓あとこんなのも。


https://posfie.com/@yukainaparis/p/5lmr0lc

ちなみに私、メカデザイナーとしての小林誠の能力は非常に買っており。
この人のデザインはとにかく過剰性に溢れていて思い切りがイイ。

しかしいつの頃からか過剰性が過剰になり過ぎて、↓こんな有様。


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何ですかこの「漢字まみれの宇宙戦艦ヤマト」は。
耳なし芳一
もしくは右翼の街宣車
と思ってたら、ホントにウヨだった模様。こっちもコヴァ。


ちなみに↑この画像を探すのにX内を検索してたら↓こんなコトに…

↓「小林誠 飛ぶ理由」で検索した結果(表示順)。
なお、『飛ぶ理由』は小林誠が毎年出してた作品集のタイトル。


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↓「小林誠 お経」での検索結果(表示順)。



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めちゃめちゃ嫌われてはるー!?
…まぁこうなったのには理由があり。
小林誠はリブート版ヤマト第2作『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の副監督とメカデザインを担当してたのですが…
ただでさえヤマトファンは旧作を神格化してるおじさんばかり。
ちょっとでもアレンジするとめちゃ怒られるのです。
ところがこの2作目、小林誠の個性的すぎるデザインが大量に投入されてて古株のファンには超絶不評だったのですね。
しかも小林誠がTwitter(当時)内をエゴサーチし、批判的なコト書いてる人をブロックしまくるという暇空茜ムーブに出たため、さらに反発を招くという悪循環。


【ymtetcのブログ】
『またもや炎上する小林誠』
https://ymtetc.hatenablog.com/entry/2018/05/19/100705


『小林誠の「ヘイト」発言に対してヤマトファンの多くがだんまりな理由』
https://ymtetc.hatenablog.com/entry/2018/06/07/121528


【Yahoo!知恵袋】
イラストレーターで宇宙戦艦ヤマト2202の副監督の小林誠が業界から干されたという情報がTwitterで囁かれていたんですがこれは事実なんでしょうか?』

あと2019年には喫茶店で模型を塗装したことを自ら報告し、Twitterで炎上。
しかも匂いのきついラッカー系塗料だったと言ってたのに、後からアルコール系塗料だったと後出ししてみたり。

などなど、話題に事欠きません。


オタクという言葉は今でこそライト化し、若者の約半分が「私オタクなんですよ〜」と自称するまでになっていますが…
元々『オタク』には
「知識は凄いが、人格的には破綻している」
という強い含意がありました。

何かの分野が好きなのは「ファン」、
やたら詳しいのが「マニア」、
詳しすぎる上に人格が破綻してて初めて「オタク」だったのですが…

そんな業界にあって、ここまで人格面で悪口ばかり言われてる人、初めて見たよ!

人格的にアレだからネトウヨ化したのか、
ネトウヨだったから人格的にアレなのかは知りませんが。







(※画像は特記がなければXの当該アカウントより引用)


(00:12)

2025年04月13日



今回はオタ業界ネタ。

80年代に「DAICON FILM」というアマチュアの映像制作集団がいてですね。【※註】

ココが後にエヴァンゲリオンを作った会社・ガイナックスに発展するのですが、当時は学生ノリでアホな映像も撮ってた訳ですよ。
その中に戦隊ヒーローものをパロディーにした、『愛國戦隊大日本』(82年)というのがあったのです。

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※画像は https://1screen.ciatr.jp/movie/548863 より引用)

なんとこの作品、特撮監督は庵野秀明。
後にエヴァンゲリオンを作る男!(アオイホノオ調)
総監督は赤井孝美。
後に名作ゲーム『プリンセスメーカー』を作る男!

主題歌はサンバルカンの替え歌で
「♪もしも 日本が 弱ければ
ロシアは たちまち 攻めてくる
家は焼け 畑は コルホーズ
君はシベリア送りだろう」

というトンデモな歌詞。

冷戦真っ只中の時期ゆえ、右翼の敵と言えばソビエトだったのですね。
なので敵の組織は「レッドベアー」、怪人は「ミンスク仮面」とかそんな。

しかし製作陣に思想的な意図は全くなく
そりゃそうだ、だって主人公の戦隊5人の名前からして
•レッド:アイ・カミカゼ
•ブルー:アイ・ハラキリ
•グリーン:アイ・スキヤキ
•イエロー:アイ・テンプラ
•ピンク:アイ・ゲイシャ

やで?
…「外国人が考えた、勘違い日本」って感じで、ソコが笑いどころ。
めっちゃアホ(褒め言葉)。
こんなんなので、右翼からも左翼からも満遍なく怒られたそうです。

まぁ当時の世間はマイルドに左寄りで、保守は息してなかったですからね…
右翼と言えばたまに見かける街宣車のイメージしかなく。
そんなマイナーかつ偏った思想を大仰にカリカチュアライズしたら、めげっさ面白くなるに決まってるやん。


しかしそれから30年以上が経ち、スタッフの1人がネトウヨ化してたことが判明。


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うわぁ、めちゃめちゃ排外主義ー!
自らが作ったパロディに30年経ってから飲み込まれてはる〜。
まぁお笑い芸人が本来の人格を「芸風として作ったキャラ」に飲み込まれる、みたいなコト?

ちなみに
「30年前にスタッフに名を連ねてただけやろ?
アマチュアとは言え映画には大勢が携わるし、そら中にはそういう奴もいてるやろ」

とお思いかもしれませんが…
この方、バリバリ第一線で仕事してる脚本家です。
赤井孝美とは高校以来の旧知の仲。
そして日本特撮界を代表する樋口真嗣…
後に平成ガメラシリーズの特技監督を務める男!
そのシンちゃんを庵野秀明に紹介するという、歴史的結節点で重要な役割を果たした人物でもあったり。

なお、樋口真嗣はエヴァのシンジくんのネーミングの元ネタ。
ガイナックスはオタク集団なのでこういう内輪ウケネーミングめちゃ多い。
赤井孝美とその妻である漫画家・ひぐちきみこの名も、『トップをねらえ!』のヒグチキミコとその娘のタカミちゃんに使われてるし。



ちなみにガイナックス系人脈でネトウヨ化するのはこの人が初ではなく。
エヴァンゲリオンのキャラクターデザインをした貞本義行もそう。
後に綾波を生み出す男!
あの『表現の不自由展』の時に↓こんなん言うてはりましたー。


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その後、謎の言い訳↓


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さらに↓こんな。


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↑ひとつ上でも言われてますが、典型的な「I have black friends」(「黒人差別なんかしてないよ、その証拠に、俺には黒人の友達だっているし」というよくある言い訳) 。


そして町山智浩に↓こう諭されるも…


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(※このツイートは削除されてるため、 https://x.com/k9_youtube/status/1788255227315102173?s=46 より孫引き引用)


↓こう反応。


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黙って批判もレッテル貼(原文ママ)も受け入れていこうと思ってます
…要するに「反論はできないけど謝罪も撤回もしません」ってコトやろコレ。
しかもこの時点で「レッテル貼りだー!」と反論してるし。無反省。


オタ業界のネトウヨさん、まだまだいるので近く続編をお届けしたいと思います。
お楽しみに〜。





【※註:DAICON  FILM】

ではそもそもDAICONとは何か、と言うと…

まず昔は日本にオタクイベントって無かった訳で。
しかし海外には世界SFコンベンション(ワールドコン)とかコミックコンベンション(コミコン)いうのがあってですね。
その辺を真似て始まったのが日本SF大会。
ちなみに同人誌も海外の「ファンジン」(ファン+マガジン)、コスプレも海外コンベンションで行われた「マスカレード」という仮装大会に強く影響を受けてる模様。

で、何故SFなどというマイナー業界がオタク代表みたいになってるかというとですね…
当時はSFの力が今よりはるかに強く。
そして漫画やアニメ・特撮などのオタクコンテンツを総合的に扱うには、サークルとしてはSF研究会が最も手っ取り早かったため、オタクはとりあえずSF界に集うものだったのです。

で、日本SF大会は、
東京大会→TOCON
名古屋大会→MEICON
石川大会→URACON (裏日本の意)
長崎大会→KYUCON (九州の意)
など、開催地の略称+コンベンションの略で「CON」で呼ばれるのが通例。
その大阪大会がDAICONです。

そのDAICON用に映像作品を作っていたのがDAICON  FILMで、SFグッズ専門店「ゼネラルプロダクツ」を経てアニメやゲームの制作集団「ガイナックス」が生まれ。
そこからさらに独立や謎の分岐があってですね。
この辺を旧約聖書風に紹介すると…

はじめに日の本にSFコンありき。
SFコン、多くの子を為し、TOCON・DAICON・MEICON・KYUCON・URACONなどを生む。
SFコンの子DAICON、DAICON2とDAICON3とDAICON4などを生み、
その子DAICON3からDAICON FILM生まれる。
DAICON3の子DAICON FILM、ゼネラルプロダクツを生む。
ゼネプロ、ノウンスペースクラブを生み、ガイナックスを生む。
ガイナックス、GONZO・トリガー・カラーを生む。
さらにガイナックス、米子ガイナックス・福島ガイナックス・ガイナックス新潟・ガイナックス京都を生むが、これは鬼子であった。


…『バブリング創世記』か?
なお、バブリング創世記を書いた筒井康隆はファン層が(衰退しつつあるSF界にしては)厚いので、私は間違っても「ツツイスト」などとは畏れ多くてとても呼べず。
「ヤスタカー」を自称しております。



(※画像は特記がなければXの当該アカウントより引用)

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