2026年05月23日



え〜まず今回の話、スティーヴン・コルベアというコメディアンについて知っておく必要があります。
コルベアについては2015年にmixi日記で書いたので、最低限の手直しだけして↓以下に掲載しときまーす。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

コルベアのサタイア
2015年10月07日14:34


スティーヴン・コルベアという男がいる。
『コルベア・レポート』という保守系時事番組のキャスターを務めるゴリゴリの右翼…というギミックのコメディアンだ。
こういうガチだかネタだかわからない芸風を「サタイア」と呼ぶらしい。
当日記では何度も『ポーの法則』、つまり「トンデモさんは激しくなってくるとパロディーと区別がつかない」という現象について言及してきたが、それを意図的にやるということだろうか。

彼は2006年のホワイトハウス記者クラブ晩餐会でブッシュ大統領の前でムチャクチャな褒め殺しスピーチをやって有名になった。
例えばこんな風に。

「ブッシュ大統領は決して信念を曲げません。情勢がいくら変化しようとも!」 ←イラク戦争の失敗を認めなかった

「ブッシュ政権はタイタニックのように沈んでいると言われますが、違います。床が傾いているのは上昇しているからです。飛行船ヒンデンブルグの様に!」 ←ヒンデンブルグは上昇して爆発した

「私は、国民をできるだけコントロールしない政府こそがいい政府だと考えます。その意味でアメリカはイラクに素晴らしい政府を作りました」 ←イラクは無政府状態


そもそもなんでこの人が晩餐会に呼ばれたのか…
ネタをネタと見抜けない人が呼んじゃったとか、もともとこの晩餐会はコメディアンがめちゃめちゃ言うのが伝統だとか(そういや西洋には「道化師だけは王の悪口を言っても良い」という伝統がありましたな)とか、諸説あり【註】。
とりあえずコルベアが周囲に気を遣って舌鋒を鈍らせることもなく、平常運転のままネタをやったのは確かな様だ。

まぁ晩餐会でのスピーチについては↓ここらあたりを読んでいただくとして。


【映画評論家町山智浩アメリカ日記】
『ホワイトハウス晩餐会でS・コルベアがブッシュをホメ殺し!』

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20060429



『これが「コルベア・レポート」のブッシュほめ殺し』
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20060516



↑この2つにはスピーチの翻訳が載っててお薦め。


【日記のようなもの】
『スティーブン・コルベアと大統領の晩餐』

http://navy.ap.teacup.com/kumiko-meru/592.html
(現在はリンク切れ)


『スティーブン・コルベアと大統領の晩餐…その後』
http://navy.ap.teacup.com/kumiko-meru/593.html
(現在はリンク切れ)


…で、そのコルベアがまたしてもやってくれたらしい。
 
経緯をまとめると↓こんな感じ。



世間
「アメフトチームの『ワシントン・レッド・スキンズ』って名前、アメリカ先住民に対して差別的じゃね?」

     ↓

チームのオーナー
「名前は変えない。そのかわり、先住民のための慈善団体作るわ!」

     ↓

『ワシントン・レッド・スキンズ・アメリカ先住民基金』爆誕

     ↓

世間
「それ名前が差別的じゃね?」

     ↓

コルベア
「私も差別に敏感なオリエンタルのためにチンチョン・ディンドンなんとか基金を始めます」

※「チンチョン・ディンドン」は中国語の語感を真似した、アジア系をからかう言葉。「オリエンタル」も差別語。
もちろんこれは「差別に反対する団体が差別的な呼称ってどうよ?」という嫌味なんですが…。

     ↓

スーイ・パーク(アジア系差別と闘う女性)がなぜか「それって差別やん」と激怒→番組打ち切りを求めて抗議運動

     ↓

ミッシェル・マルキン(右派の政治コメンテーター)
「そうよそうよ、アジアの同胞にとってコルベアは敵よ!」

※マルキンは何度もコルベアにネタにされてきた、という経緯あり

     ↓

コルベア大ピンチ!
キレても反感買うだけ、謝罪したらキャラを壊す…
どう切り返す?

     ↓

コルベア
「じゃあチンチョン・ディンドン基金を閉鎖します」
(はじめから存在しないのに)
「あと担当者はクビです。アジア系だけど」
(抗議のせいでアジア系が職を失ったやん、というギャグ)


コルベア
「マルキンさん、アジア系差別についてはあなたの名著『日系人強制収容を擁護する』で学びました」

※マルキンは戦時中に日系人が敵性市民として迫害されたのを擁護して「アジア系同胞の敵」と叩かれた


コルベア
「私もアイルランド系として、ジョナサン・スウィフトは許せない!」

※『ガリバー旅行記』で知られるスウィフトは『穏健なる提案』で「貧乏なアイルランド人はパンがないなら赤子を食べればいいのに」と言い放った。
もちろんイギリス政府への嫌味で。



…「話の通じない人」には鏡に映った彼ら自身の姿を見せるのが有効ですな。
自分の本体は晒さず、スタンドを出して戦う的な。
あとマイケル・ムーアとかもそうだけど、笑いの力は偉大だなぁ…。





※この日記は2015年5月頃にほぼ完成させてそのまま忘れていたものを5ヶ月ぶりにサルベージ。
私の日記はもともと大抵は誰かの受け売りだが、特に今回のは当時新刊だった町山智浩『マリファナも銃もバカもOKの国』の中にあった話をほぼ要約しただけなのであしからず。




【註:コルベアが晩餐会に呼ばれた経緯】

町山智浩の説明も当初は前者に基づくものだったが、その後のラジオ番組での発言では後者にシフトしている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


↑町山智浩の本があまりに面白かったので感動のあまりそのまんま書いた模様。

ちなみにジョジョ第4部の『イタリア料理を食べに行こう』の回も、特にオチがないトコまで含めてまるっと筒井康隆の小説『薬菜飯店』そのまんま
荒木飛呂彦、読んでよっぽど感動したんやろなぁ…。
あと筒井康隆は『幽☆遊☆白書』にも『残像に口紅を』をそのまんま使われてたり。冨樫〜!【※註】



…という訳で、コルベアがどういう人なのかはお分かりいただけたかと。

で、ここからが本題。
Xの「本日のニュース」で↓こんなん発見。


『コルベアのレイトショー最終回、トランプ嘲笑投稿で波紋』
(タイトルと内容は随時更新され、変化します)
https://x.com/i/trending/2057757463462752578



↓5/23の16:54閲覧。ポストは表示順。


FullSizeRender
FullSizeRender


↑トップがトランプ本人
コレの動画付きは↓コチラで。


https://x.com/realdonaldtrump/status/2057968277062582378



動画の中身は…コルベアの番組にトランプが現れ、
FullSizeRender

FullSizeRender

コルベアを掴んで、

FullSizeRender

ゴミ箱へ。

FullSizeRender

ノリノリで踊りたくる…というもの。

FullSizeRender

FullSizeRender


FullSizeRender


↑2番目がホワイトハウス。


FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender


↑コレの引用元が↓コレ。


FullSizeRender
FullSizeRender


FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender


↑コレの引用元が↓コレ。


FullSizeRender


FullSizeRender


↑橋本琴絵ー!


FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender



↑「本日のニュース」の見出しに『トランプ嘲笑投稿で波紋』ってあるから、コルベアがトランプを嘲笑したのかと思うじゃないですか?
逆です。

え、「相手を嘲笑するのはコルベアがいつもやってることやんけ」?
いや、権力を使って相手を排除し、表現の自由を踏みにじった挙句のコレやで?
圧倒的な権力を持ち、しかもそれを私利私欲のために行使することになんのためらいもないという、その時点でだいぶ困ったちゃんなのに…
批判されるといつまでも根に持って、子供じみた復讐までしないと気が済まない、とか真正のアレやん。

オバマを異常に憎んでるのも、↓晩餐会での屈辱を根に持ってのこと、と言われてるし。


FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
(※↑上の画像3点はGoogleより引用)


そらデマ攻撃なんかしたら、皮肉くらい言われるやろ…。

そして橋本琴絵がトランプ好きなのもスゲー納得。
ぶっ飛んだ陰謀論とミラクルな言い訳が大好きな、真性のアレ同士だもんね。






【※註:冨樫】

冨樫義博のことを「冨樫」と呼んでしまいましたが、「冨樫」はふたなりエルフ成年漫画とか描いてる、冨樫義博の実弟のペンネームなのでややこしい。
昔、2ちゃんねるで
「富樫(義博)が描いたエロ漫画見つけた!
嘘じゃないって!
絵とか同じなんだって!」
みたいなコト言って騒いでる人を見たことが。
そんなに絵、似てるか…?






(※画像は特記がなければXの各当該アカウントと「本日のニュース」より引用)


(22:13)

この記事へのコメント

1. Posted by nnn   2026年05月24日 18:54
アメリカは落ちぶれていく・・・
2. Posted by 元「新人読者」   2026年05月25日 02:21
>>1
そしてそのアメリカは常に日本の一歩前を進んでいる。

コメントする

名前
 
  絵文字