「X」、それは、短文用に開発されたSNSの名称である。娯楽・ビジネスの分野に広く普及したが、X上のデマも急増。X運営は登録したユーザーが情報をチェックするコミュニティノートを新設してこれに対抗した。通称「コミュノート」の誕生である。
(パトレイバー風味)
…という訳で先日、「コミュニティノート被弾ランキング」を紹介しましたが…
『コミュニティノート被弾ランキング最新版、ウヨちゃん大豊作』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/26130363.html
その中で106位ランカーとなった逸材が↓この人。
「100位台? たいしたことないやん」と思われるかもしれませんが、あの橋本ネアンデルタール琴絵より10位も上やで?
そう思うとめちゃヤベぇ。
フェイクニュース、陰謀論、デマ情報…
それらがばら撒かれ、やらかし知事だの大暴れ大統領だのが返り咲き、昨今の世界は何でもアリのバーリ・トゥード状態になってます。
そんな何を信じていいのか分からない、逆に言えばどんなご無体な主張でも信じたければ信じられるカオスな世の中で、トンデモもまた勢力を拡大しつつあります。
その中にあって無茶の極北としか言い様のないアレもまた台頭。
そう、地球平面説です。
その中心人物の1人がこの人な訳ですね。
という訳で今回はこの人とその周辺の地球平面論者(フラットアーサー)たちを大特集。
で、彼らが地球平面説を信じない我々のことをどう呼んでるかというと…
『ボールアーサー』
『GLOBE LOVER』
『グローブビリーバー』
『グローブヘッズ』
『Globie』
『バカ丸出しの球体派』
ちなみに↑このイワシュウという人はフラットアースのポストに高確率でリプライしているお仲間さん。
『モンキー ボールアース ビリーバー』
『球体バカ』
…すげーディスるやん…?
しかしどれも
『フラットビリーバー』
『FLAT LOVER』
『フラットヘッズ』
『フラッティー』
『バカ丸出しの平面派』
『モンキー フラットアース ビリーバー』
『平面バカ』
と逆方向に言うことも簡単に出来ますやんか?
こんなん子供が
「お前アホやろ」
「そっちこそバカだろ」
と言い合ってる様なモンで、どっちにも優位性が見えませんよな。
こういうのって、「こっちは攻撃できるけど向こうは反撃しづらい」ネタを持ち出すのが定石じゃないの?
例えば現在、左翼は右翼にしきりに「お前ら壺じゃん」と言ってますよな。
(その批判が正当かどうかはひとまず置いとくとして)コレは右翼には効くけど、左翼は「お前らこそ壺じゃん」とかそのまま返されたところでノーダメージ。
良い悪いは別にして、言い争いを有利に展開したいならそういう一方的に使える武器が便利ですよな。
なのにそういう便利なネタを持ち込まないのは、そもそも一方的に有利なネタがないからでは…?
なのにこの人、めっちゃ上から目線で強い言葉を使ってきます。ドスゲェ嘲笑的。
例えば…
うわぁ強い言葉でディスってくる割に、信じてることは素朴〜!
私が小学生の頃、同級生のフジタ君は地球儀を眺めながら
「南半球の人が落っこちないのは何故か」
について悩んでました。
それは「地球に働く重力の方向」と「地球儀に働く重力の方向」
を混同してますね。
まぁ日常レベルではその2つは同じものなので、気持ちは分かりますが。
地球はそもそもが無重力の宇宙に浮かんでいます。
その地球の中心方向から重力が働いてるので、南半球の人が「下に落っこちる」ことはありません。
その「下」というのは、地球儀に働いている重力を間違って地球にも適用しちゃってることから起きる幻想です。
こんなんに引っかかるレベルの人たちなので、素人考えでいろいろ言い立ててきはります。
…なんでそんな勝手なことが言えるのか。
むしろ天体の軌道を厳密に予測したり、月の重力が宇宙飛行士や海水に与える影響を予測・説明することこそニュートン力学の得意中の得意とするところ。
だからこそ天動説は地動説に取って代わられたんですが。
この人ら、そういう計算をした上で「ニュートン力学ではこの軌道は説明できない」とかを発見したんけ?
もししたのなら鬼の首獲ったみたいにその証拠を出してくる筈。
ソレしないってことは…根拠は何もないんやろなぁ…
じゃあこんなん、素人がイメージだけで
「超高層ビル? そんなものが実在したら、自らの重量を支えきれずに崩壊する筈だ」
とか
「超音速旅客機? そんなの作れたとしても、空気との摩擦熱で燃えてしまうに決まってる」
とか言ってるよーなモン…そんなん無価値やん。
ちなみに私は「巨大旅客機が搭載した燃料だけで何時間も飛べる」のが信じられない気持ちです。
なんか15分くらいで燃料尽きそうなイメージ。
しかしそんなん素人の根拠レスな、まさにイメージでしかないと分かってるので、わざわざネットで主張して恥を晒そうとか全然思わないです。
そういう意味ではフラットアーサーさんたち、異様に勇気があるなぁ…
まぁ勇気というよりむしろ蛮勇ですが。
こんなんがまだまだあります。
雲間から差し込む太陽の光がチンダル現象によってカーテン状に見える「ヤコブの梯子」というやつですね。
ソレがとても平行光線には見えない、よって太陽はごく近くにあるのだ、と言いたい様です。
この人たち、パース(透視法)を知らないんですかね…?
↓コレはGoogleで「ビル 見上げる」で画像検索した結果ですが…
(画像はGoogleより引用)
ビルの上方に伸びる線は放射状に見えるけど、実際はどれも平行ですよ?
さらに「ヤコブの梯子」では光線の角度や雲の切れ目の位置によってパースがめちゃめちゃ強調されることがありますね。
はい次。
…左は一貫して真っ直ぐな水平線や地平線が見えてますが…
右かて一貫して球体やで?
え、色調に一貫性がない?
そら季節や機材、画像の目的など条件次第で色調は変化しますやん。
画像ってそういうモンやろ。
こういう人たちはむしろ色調が統一されてたらされてたで、今度は逆に
「条件が違うのにいつも色味が同じなのはおかしい。CGである証拠だ!」
とか言い出しそう。
へ〜…
NASAやESA(西側)、
ロシア(東側)、
インド(第三世界)…
グローブアーサーは地形については各陣営をまたいで共通のウソを広められるのに、色調を統一するのには完全に失敗するんですね。ふっしぎ〜。
「陰謀実行者は完璧な仕事をしつつ、おマヌケな失敗ばかりする」と矛盾した主張をするのは陰謀論あるあるですね。
「在日は政府やマスコミを完全に掌握できるほど有能だが、いつもバレバレの嘘をついては愛国者にツッコまれる無能である」
とか、
「NASAは30万人の関係者に完璧な箝口令を敷けるほど証拠隠しに長けているが、月面で国旗が風になびくシーンをわざわざスタジオ撮影するなどいらん証拠を山ほど残しちゃう」
とか。
色調が違うのが『矛盾』『嘘』で地球の画像が全てアニメなら、青に偏った北野たけしの映画や赤に偏った蜷川実花の映画もアニメなんですか?
赤に偏った『千と千尋の神隠し』DVDも…あ、コレははじめからアニメでした。
そしてNASAを悪魔化。
こういうコトやる奴は大体トンデモなので分かりやすいですね。
あとフラットアーサーはしきりにこう言うのですが…
フラットアーサーさんたち、曲率が見つからない模様。
画像に「ああ、こういう感じの高齢層がYouTubeとか観てフラットアースにハマっちゃうのかな〜」感が出てて素敵。
しかしコレはですね。
↓こういう風に…
曲率が写ってるものは「CGだ!」とか何とか理由を付けて、勝手に除外してるだけやん。
あとCGが発達する前からある宇宙からの画像はどう説明するんですか?
地球平面説に対する最もポピュラーな反論のひとつは
「水平線に向かう船は下の方から見えなくなり、マストが最後に消えるやん」
というものです。
コレは簡単に確かめられるので、フラットアーサーには都合が悪い。
そこでフラットアーサーさんたちは話をねじ曲げます。
「グローブアーサーは水平線の船が消えるのを『曲率の向こうに消えたのだ』という。
だが実際は遠近法で小さくなって見えなくなっただけである。
だから拡大すれば船がちゃんといるのが分かる」
とか言い出します。
じゃあ何で船が下から消えるのよ?
で、↓こんな動画を貼ったり。
https://www.youtube.com/watch?v=9bPBLNp0vhE
動画の内容は、水平線をズームしていくと曲率の向こうにいる筈の船がバッチリ見える、というもの。
(※上の3枚の画像は
https://www.youtube.com/watch?v=9bPBLNp0vhE
より引用)
…いや、よく見ると水平線の手前にいるやん。
水平線上にいる船が写っているカットもありますが、ソレは曲率の向こうに消えるより手前にいるだけやろ。
しかも何故か水平線上を左右にウロウロしてる船しか写さないというミステリー。
船が水平線に向かうところをずっと撮り続ければ下から消えるかどうか、簡単に検証できるのに何故やらない…!?
例えば↓こんな風に。
【YouTube】
『the Earth is round』
https://www.youtube.com/watch?v=sNGorPyX9OQ
さらに↓こんなコトを言い出しますが…
いや↑この画像、船が下から見えなくなるトコ使てもうてるやん。
どう説明すんのコレ。
あと33km上空とビーチでは条件違いすぎ。
高いところに上がれば上がるほど遠くまで見渡せますよね。
だから展望台って高いトコにありますやん。
水平線(地平線)までの距離は観察者の高さによって変わります。
そら33kmも上がれば水平線までの距離はめちゃめちゃ遠くなるよ。
しかし成人の目の高さ(1.5m)からだと水平線まではたったの4.4kmしかありません。
船側の高さも計算に入れると、曲率の向こうに船が完全に消えるのは(船の大きさにもよりますが)ビーチから19kmあたりです。
全然おかしないがな。
かと思うと↓こんなコト言い出したり。
そのためには船の全長が何kmもあって、地球の曲率に応じて船体も縦にカーブしてる必要があるのでは。
それでも「舳先から先に消える」というより「舳先の下から消える」でしょうが。
挙げ句の果てに↓こんなのまで。
コレは蜃気楼か河面だと思いますが、そういうレアな状況を持ち出して地平線を丸ごと否定するのは無理筋やろ。
あと↓こんなのも。
なんでやねん。
月の直径はおよそ3500km、地球の直径はおよそ13000kmでおよそ3倍半。
なので、「月から見た地球」は「地球から見た月」の3倍半ほどの直径に…デカいはデカいけど、空を覆うほどちゃうやろ。
実際「地球から見た月」はイメージに反してごく小さく、視直径で0.5°…伸ばした腕の先の5円玉の穴サイズ(直径5mm)です。
1円玉の直径が20mm、五円玉の穴の4倍なので、「月から見た地球」はソレよりちょい小さいくらい。
1円玉以下のモンつかまえて何言ってんだか。
この画像、地球と月がめちゃ近く見えますよね。
しかし宇宙空間では周りに比較対象がない上、空気遠近法が効かないので大きさや距離が極端に分かりづらいのです。
『トップをねらえ!』でもコーチがノリコに
「いいか、真空の宇宙では距離感と大きさに対する感覚が狂う。以後、注意しろ」
言うてました。
実際には月は地球直径の30倍も離れたところを回っています。
そもそも月と地球の見かけ上の大きさなんて、視点がどこにあるかで全然変わってくるやないですか。
もっとぐぐっと月に寄れば、遠近法により月の見かけ上の大きさはどんどん大きくなり、相対的に地球は小さく見えます。当たり前。
この画像では見かけの地球直径は月直径の2倍半くらいに見えていて実際の比率(3倍半)にかなり近いので、相当遠くに視点があることがわかりますね。
↓コレも同じ。
「地球上空700kmでも、40kmでも、同じ様に見えるのはおかしいやろ」と言いたいのかな?
700kmは40kmの18倍くらいなので、地球の見え方も全然違ってきそうに思えますよね。
しかし画面に占める地球の大きさは、カメラのズーム具合や写真の拡大縮小・トリミングによっていくらでも変わります。
そして画面内の人物の大きさは高度に全く関係なく、単にカメラからの距離次第やろ。
先ほどの月と地球の画像と同様、カメラが人物に近づけば人物はどんどん大きく見えます。
「高度は違うのに、たまたま人物と地球の見かけ上の比率が近い写真」を探し出し、画像を編集してこんな画像に仕立てるのは、それほど難しいことではありません。
↓さらにこんなのも。
へ〜…
じゃあフラットアースでは上空に天蓋でもあって大気を封じ込めてるんですか?
それって誰かが作ったの?(誰が? どうやって?)
もしくは自然に出来たの?(どういう仕組みで?)
それともどこまで上空に行っても真空にはならず、大気が無限に続いてるのかな?
どう転んでも無理ありすぎ。
そんなフラットアーサーさんたちですが、彼らは自分たちのことをこんな風に捉えてる様です。
ええっ…YouTube動画とか観ただけですぐに常識を放り出し、膨大な科学的データの積み重ねを否定してるのはフラットアーサーさんの方ですよね?
えええええっ…
「自分たちはネットde真実に目覚めた情報強者だ」と勘違いして浅薄な知識でマウント取ってくるのはフラットアーサーさんの方ですよね?
あとそもそもフラットアースを支持する本なんて何冊もないんですけど。
しかしその一方でフラットアーサーさんはこうも言い出します。
球体の証拠は山ほどあるのに、フラットアースの証拠は個人的な経験や信念しかないことを認めてはるご様子。
しかし「自分の目で見たんだから確かだ」と経験を絶対化するのは危険です。
我々の視覚は幻覚や夢や特撮映画、月刊Hanadaなど事実でないモノも見ちゃいます。
一方でポテチに付いてるオマケの中身が知りたくても、開けない限りは見えません。
怪しい個人の感覚などより、厳しいルールをくぐり抜けて蓄積された知の結晶の方がはるかに信頼に値するんですけどね〜…。
そういったあれやこれやが理解できないフラットアーサーさんたちの脳は一体どういう構造なん…?
神経細胞が平面上にしか配線されてないんですかね?
(※一方的に使える武器の例)
ところでこのエントリ、書くのにドスゲェ時間がかかってしまい、珍しく10日以上更新出来ませんでした。
だって1つ調べると4つくらいツッコみどころのある新ネタが出てきて、全然終わらないんだもん。
フラットアーサーさんたちのヤバさはまだまだ序盤。
続きが死ぬほどあるので次回もお付き合い下さい。
もうね、ホントにまとめるの大変でしたよ!
(※画像は特記がなければXより引用)
コメント
コメント一覧 (7)
wsogmm
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フフフフ
wsogmm
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こいつのツイート見てちゃんと反論してる管理人はすごいな
wsogmm
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地球平面説・フラットアースの歴史 https://web-mu.jp/column/13927/
ヒトラーが地球平面説を信じていたという証拠はありませんが、地球空洞説には関心を持っていたようです。
wsogmm
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孔子に対して「洛陽より太陽のほうが近いです、なぜなら日の出るところは見たことがありますが、洛陽はまだ見たことがないからです」と答えた子供とは大違いだよ。
wsogmm
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それほどカルトに染まってる人間の闇が深いって事か。
管理人氏お疲れ様でした。
wsogmm
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震えるわ…
なぜそこまで地球が丸いことを否定するんでしょう。宗教上の理由とか?
wsogmm
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