『なぜモテ』その①





またしても竹内久美子の新刊が出ました。
今回のタイトルは…

『なぜモテるのか、さっぱりわからない男がやたらモテるわけ 動物行動学で語る男と女”』


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なんかね、新刊が出る度にトンデモ度がマシマシになって記録更新。



もはや全てを一度に紹介しきれないので、とりあえず読んでて一番爆笑したトコをご紹介。
少し長い引用になりますが…


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リベラル系病院では病院食に期待しない方が良い

 ちょっと意外な体験談を聞いた。
 知り合いが三ヶ月弱の入院生活を送ったのだが、その病院の食事がやたら美味しくていつも完食し、かなり太ってしまったと言うのだ。そこは公立の病院では無いものの、いわゆるセレブ病院でもない。病院食とはまずいものと思っていた私にはかなり意外だった。
 実際、これまた私の知り合いが某地方都市の「生協病院」に入院していたころ、食事の貧しさに参っていた。それはお見舞いに行ったときに、チラッと見ただけでもわかったほどだ。
生協病院の食事がまずいということで思い浮かぶのは、大学(京大理学部)の生協食堂のご飯が恐ろしくまずかったということだ。味よりも栄養を重視するということらしく、たとえばほうれん草はゆでたりなくて硬い。
ゆですぎると栄養が失われるという名目のようだが、そもそも茹で足りないほうれん草など食べたくないので我々は避けていた。これぞ本末顚倒ではなかろうか。
 栄養価のあるほうれん草を食べさせようとした結果、まずいので避けられ、結局食べない。それならば、よくゆでたほうれん草を食べさせたほうがよほどマシではないのか。
 生協病院、生協食堂ときて、さらに思い出すのは、かつて近所にあった大衆食堂で、そこにはいつも『しんぶん赤旗』が置かれていたという事実だ。おかず全般が美味しくないことに加え、仰天したのは、サンマの丸揚げなるメニューが存在することだった。
はらわたがとってないサンマを一匹丸ごと揚げている。ワカサギやコイワシ、シラウオなど、もっと小さな魚ならあり得るし、とてもおいしいのだが、サンマを丸ごと揚げるなんて……。案の定、その店はまもなく閉店した。
もうお分かりだと思うが、リベラル系、あるいは共産党系、左派系の病院や食堂では味が大味で、とにかく食べ物なんてお腹が満たされればいいでしょ、と言うスタイルなのである。この大もとにあるのは何だろう。
それは、保守は「嫌悪感受性」(病原体を恐れる性質)が鋭く、リベラルはそうではない傾向にあると言う事実ではないだろうか(2011年、オランダのY.Inbarらによる研究)。
嫌悪感受性については、次のような質問項目で測る。
「公衆トイレの便座には体のどこも触れさせたくない」「ソーダ水を一口飲んだところ、それが他人のコップであることがわかった」「交通事故で内臓がはみ出ている人間を見た」など、二十五の項目について、「全く気にしない」から、「ひどく気にする」まで五段階で答えさせる。
 それらを平均すると、保守ほど嫌悪感受性が強く、リベラルほどそうではないという見事な傾向が現れた。
保守(conservative)かリベラル(liberal)かは、自己申告によって七段階で答える。
「very liberal」「liberal」「slightly liberal」「moderate」「slightly conservative」「conservative」「very conservative」までだ。
 ここで嫌悪感受性とはなんぞやということなのだが、質問項目を見るとわかるように、バクテリアやウィルスのような病原体、そして汚染物質を嫌い、避ける性質である。つまり、保守とは、その本質が病原体や汚染物質をより嫌い、避けようとすることにあることがわかる。他方、リベラルはあまり気にしない。
 ということはである。保守は味の悪い食べ物、つまり腐りかけているとか、何かが混入しているかもしれないという食べ物に対し、より敏感であっても不思議は無い。このような観点から、実際に保守は味に敏感であり、リベラルはそうでもないのではないかと言う研究が行われ、実際にそのような結果が出た。
 結局のところ生協病院や生協食堂、『しんぶん赤旗』を置いている大衆食堂の食事がおいしくないのは、そこがリベラルの牙城だからではないだろうか。そして今回、友人が入院した、やたら食事がおいしかった病院はキリスト教系であった。キリスト教が保守か、リベラルか、と言われれば、それは保守だろう。そもそも宗教とは伝統主義の最たるものだ。
実際、先のInbarらはその後、保守と伝統主義との関連を調べている。もちろん保守傾向が強い人、または、そのような国ほど伝統重んじるのである。
 ともあれ、こうしてキリスト教系病院の食事がやたら美味しく、生協病院や生協食堂の食事が大味だった理由がわかった次第だ。入院の機会がある場合の参考にしていただければ幸いだ。

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(p.75〜)


…なんっじゃそりゃあ!?

生協病院の食事が不味いて…
食事が美味しい病院について、竹内久美子自身が
『病院食とはまずいものと思っていた私にはかなり意外だった』
て言うてしもてるやん。
つまり美味しいのが例外的で、不味いのがデフォならわざわざ生協病院を槍玉に上げる意味って一体…。

そもそも病院で食事を作ってるのは7割が委託された業者だったり。
「生協系は食の安全にうるさいから厨房は直営」とかいうことがないか、ぐぐってみたところ…
委託業者が生協病院での調理スタッフを募集してる求人がすぐに見つかったので、そういうことは特になさげ。

それに生協はウヨサヨで言うと左寄りとはいえ、今どきそんなに強火なトコはあんまりないやろ…。


あと食事が美味しくて病院で太ってしまうって、栄養管理に問題ないですか?


生協食堂については大学生協、つまりは学内にあるクッソ安い学食やん…そらそんなに美味しくないやろ。

そして赤旗を置いてる大衆食堂。
これまた大衆食堂なのでそれほど美味しくなくても納得ですが、「店が小汚い」とか「メニュー数がやたら多い」とか「店主のキャラが個性的」とかではなく、「赤旗を置いてる」に注目し、味と結びつけるとかなかなか無いよね。


そしていずれも個人の感想ですよね?(ひろゆきイズム)
リベラル系の病院・学食・食堂からそれぞれサンプル数1ずつ、しかも昔から特に理由もなく左翼を嫌っていたという竹内久美子の主観セレクト

海外研究の紹介部分ではしばしば「これは統計的に有意な差だ」とか言ってるのに、自分はサンプル数1(合計でも3)て。
エソロジー(動物行動学)の研究者たちがデータを積み上げて厳密な研究を行ってる中、こんなふわっふわな根拠で偏見を垂れ流すとかこれもう似非ロジーやろ…


ここから分かることといえば
「リベラル飯まずい」
ではなく、
「竹内久美子は『左翼憎けりゃ飯までマズい』というバイアスよわよわおばさん
というコトなのでは…?


あとほうれん草が硬くて食べられないことなんてあります?
レタスやほうれん草の様な薄手の葉もの野菜はむしろ火を通しすぎずにシャッキリしてる方が美味しいやろ…私などは近所にある某スーパーのいつも茹ですぎクッタリほうれん草は避けちゃいますけどね。


サンマの丸揚げについては、検索するといくつもレシピが出てくるし、さほど奇異なものとも思えません。
その上『はらわたが取ってない』のを問題視て…
サンマなんてワタを食べずにどこ食べるんよ…
あの苦みこそが醍醐味でしょ。

苦味は本来、毒物の味。
サンマのワタや鮎の苦うるかの様な苦味を積極的に楽しむには味覚的・文化的洗練が必要でしょう。
味の好みは人それぞれ…しかし少なくとも「サンマのはらわたは取ってあるのが当然」と考える人の方が舌が良い、とは思えません。

竹内久美子はアスペルガー傾向による感覚過敏があると自分で言ってるのですが、コレも単に味覚過敏から来る食べ物の好き嫌いなんじゃ…

仮にコレが竹内久美子が主張する通り、ウヨサヨと結びついた味覚の傾向だとして、この話から読み取れるのはせいぜい
「保守の人は自分が食べ慣れたものしか受け付けず、味覚も文字通り保守的なんだな〜」
ってコトくらいでしょ…

なのに竹内久美子は
『このような観点から、実際に保守は味に敏感であり、リベラルはそうでもないのではないかと言う研究が行われ、実際にそのような結果が出た。』
とバッチリ書いてます。
そういう結果があるならわりと信憑性あるやん。

しかしそう一筋縄でいかないのが竹内久美子。
このリベラル飯マズ話を読むとよく分かりますが、竹内久美子の文章はしばしば、はじめは恐る恐る推測を披露するだけだったのが、後半になるといつの間にか断定調に変化してたり自由自在。
おまけに話が
①先ほどから紹介してる海外研究についてなのか、
②それとは別の研究事例があるのか、
③独自の仮説(というか思いつき)を勝手に事実扱いしてるのか、
さっぱりわからないことがままあります。

今回はどれなんかな〜…
普通に読めば
②それとは別の研究事例がある
としか思えないのですが…

それならインガーらの研究を無理やり当て嵌めて「リベラルは飯マズ!」とか言わずに、最初からそっちの研究を紹介すれば済む話。
研究者の名前を挙げて文献を紹介する芸風の竹内久美子が何故ここでだけそれをしないのでしょうか?

そう考えていくとコレどうも③が正解なんじゃ…
「違うよ、ホントにそういう研究があるよ」と仰るならソースを明示プリーズ。


そして実は竹内久美子さん、他著でもこのインガーらの研究にひっかけて
「保守は清潔好きだから暴力が苦手」
と謎の主張を行い、無理くりリベラルをディスってました。



『【朗報】竹内久美子さん、比類なきリベラルだった【自伝本③】』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/17048500.html

↑このエントリから該当部分を引用します。


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【私は保守だから暴力が苦手!】

竹内久美子は映画の予告編に引いてしまうそうです。

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 たいていは、怒鳴ったり、ひっぱたいたり、びっくりしたり、泣いたり、ものを壊すとか爆発するシーンばかりが続く。そうやって興味を持たせようという狙いがあるのだろうが、私はかえって引いてしまう。
 なぜ私はこのようなシーンに引いてしまうのか。それは私の政治的傾向と関係があるように思われる。私は自他共に認める保守である。
(中略)
 保守であればあるほど、病原体の脅威にさらされることや衛生状態に敏感なのである。これはアメリカだけでなく、世界121カ国で調査しても同じ結果であり、人類に共通の傾向だった。
そしてインバーらは、こんな議論を展開している。嫌悪感とは本来、有害な物質や危険なものに近づかせないための心理である。同時に人間のモラルや社会的判定にも重要な役割を果たすだろう。つまり嫌悪感受性は性的なこと、体や心がピュアであることにも影響を及ぼす可能性がある。
 よって嫌悪感受性の強い傾向にある保守は、性的な乱れや暴力にも嫌悪感を抱きがちなのではないか。それなら、私が映画の予告編で暴力や爆発するシーンに引いてしまうのも、納得だ。

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(p.141)

またしても個人的経験を生物学で修飾して勝手な説明を付けてますね。
でもコレ、気持ち分かります。
私の場合、ドラマが苦手です。
私もドラマを楽しむことは普通にあるのですが、職場の休憩室で誰かが観てるドラマとかがダメ。
知らないドラマの、何話目だかの、しかも途中から…
そんなん興味ないし流れも把握できないのに、怒号や絶叫や破壊音だけは頻繁に聞こえてくる…

「うるせーよ、クソ親父‼︎」
「なっ…親に向かってその態度は何だ!?」
ガシャーン
「お父さんやめてー!」
…地獄。

バラエティーやワイドショーもうるさいけど、ほぼ笑い声だけなのでまだ我慢できます。
ドラマは感情に波風を立てる刺激的な音に満ちているのです。
私、竹内久美子とほぼ同じやん。

しかし私はがっちょりリベラル。
…竹内久美子の「私は保守だから暴力に嫌悪感」という主張、無理ありすぎでは?
しかも本書にはこうも書いてあります。

『さらには、今で言うアスペルガー症候群の要素が強かったこともいじめられやすさと関係していたと思う。』(P.19)
『アスペルガー症候群の症状のうち、感覚の過敏さ、特に肌につけるもののごわごわ感に悩まされた。』(P.20)

…コレ「アスペルガーゆえの音への鋭敏性」とかで説明した方が良いのでは…?
私もだし


あとこの嫌悪感受性の話、なんか「保守は暴力に嫌悪感を抱きがち」みたいなイイ話っぽく語られてるけど、よく読むとインバーらは暴力については何も言ってないのでは…。
暴力云々は竹内久美子が自分の予告編嫌いと結びつけるために妄想して勝手に付け足してる部分である様に読めます。

しかもなんか「保守は体や心がピュア」みたいに書かれてますが…
保守は悲観的で警戒心が強く、それ故に潔癖で差別的で外国人嫌い
一方、リベラルは楽観的で好奇心が強く、それ故に警戒心は低めなのでリスキーなこともしがち。


『「保守のIQはリベラルより78%高い」←は?』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/10239701.html
 

それらの傾向の中から都合の良い部分だけを口当たりの良い表現にしてつまみ喰いしてるやん。
差別的で外国人嫌いな保守は排他的・排斥的で、そのための手段はしばしば暴力という形を取ります。
一方で「暴力による解決」を否定するのはウヨサヨで言うと左翼的言説ですよね。
暴力シーンより「保守は暴力を嫌悪」という主張の方にドン引きです。

あと「保守は性的な乱れにも嫌悪感を抱きがち」な割に、竹内久美子は世間の性モラルに逆らうセンセーショナルな話題をやたら好むよね。
さらに竹内久美子は「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」と貶める一方で、「リベラルは浮気症!?」と言い出したりもします。
浮気をステイタスみたいに誇ってみたり、「睾丸の大きい男は行動も怪しい」と浮気を悪事みたいに言い出したり。
どっちやねん!?


『竹内久美子2018「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」 竹内久美子2020「リベラルは浮気症!?」』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/14117059.html
 

『【またかよ】竹内久美子2018「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」→竹内久美子2020「睾丸の大きい男は行動も怪しい」…小さくても大きくても何か言われる模様』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/14117080.html
 

このへん、保守特有の「伝統的価値観に則り、家庭が第一」&「男たるもの、浮気のひとつやふたつするくらいの甲斐性がなくては」というダブスタ丸出しで趣深いですね。

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以上、過去のエントリからでした。
コレを読むと…
・インガーらの研究に絡めた強引な左翼ディス
・海外研究と自分のトンデモ説を区別せずに巧みに混ぜて語ってる感
・ソレただの感覚過敏では? という疑問
…今回と全く同じやり口。


しかも「保守は暴力が苦手」と言いつつ、差別などの構造的暴力にはおそろしく無頓着。
あと他著ではしっかりガチの暴力を肯定してるやん。


竹内久美子さん、暴力を肯定してしまう
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/17264691.html



こんな強引なことしなくてもウヨサヨの違いについては面白い話がいろいろあるのに。
例えば知能指数が低いほど差別的・保守的になる傾向がある、とかね。

【(旧)ScienceTime】
[【認知】『IQが低いほど、偏見を持ち差別的で保守的になる理由』]


特に興味深いのは下記のエントリで取り上げた、「5つの軸」の話。


「『LGBTを認めるなら近親相姦も認めなきゃな』という謎論法

http://wsogmm.livedoor.blog/archives/10190058.html


こちらも該当部分を引用してみます。


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バージニア大学の社会心理学者ジョナサン・ハイトは「無害なタブー侵犯ストーリー」を使った調査をしました。 
これは「不快に思えるが実は無害な行為」を示して、被験者がどう思うかを調べる、というものなのですが… 
具体的には 
・鶏肉をオナホがわりに使ってから料理して食べる 
・古びた国旗を雑巾がわりにしてから捨てる 
・内緒で一度だけ避妊した上で兄と妹がセックスする

といったキツめの例が並んでいます。 

で、被験者たちがこれらの話を聞かされて嫌がる嫌がる。 
そして彼らはその行為が道徳に反すると考える理由をいろいろと挙げていくのですが、実はこれらのストーリーは反論をあらかじめ先回りしてつぶした形で設定してあり、どうやっても明確な「ダメな理由」は挙げられなくなってるのですよ。 

しかしどれだけ主張の穴を指摘されても被験者の多くは意見を変えず、「理由はないけどダメなもんはダメだ」状態に陥るのですね。 
ハイトはこれらの「無害なタブー侵犯ストーリー」を道徳的に否定することは合理的な推論ではない、としています。 
ハイト自身もこの結果に「ヒトの道徳律って全然合理的ちゃうやん…びっくりですわ」と驚いた模様。 


ところがハイトはリベラルな学生たちはものごっつあっさり 
「…別にええやん。どこに問題が?」 
とか言い出すことに再び驚愕。 


そして研究の結果、ハイトはこんな結論に達します。

・ヒトのモラルの基盤にあるのは「ケア/危害」「公正/欺瞞」「忠誠/背信」「権威/転覆」「神聖/堕落」という5つの軸【註】 
・リベラルは最初の2つを非常に重視するが、「集団の保護」に関わる残りの3つはスルー気味 
・保守は5つともに価値を置くけど「個人を守る」軸はあまり重視しない 



…つまりリベラルと保守ではそもそも道徳の軸足の置き方が違う訳ですね。 
リベラルは道徳のチャンネルが2つしかないので、保守から見るとおそろしいほどモラルが欠けている様に見える。 
一方でリベラルは保守が訳のわからんことに拘泥する理由がさっぱり見えてこない。 

という訳で、ウヨサヨの主張は平行線を辿りやすいのですね。
まぁここで「だからあいつらは…」とか言い出す前に、 
「そっか、道徳の持ち方自体が違うんだね…あの人たちにはあの人たちなりの理由があるんだなぁ」 
と理解することが大切でしょう。 



…というお行儀の良い宥和的な考え方はそもそもが左翼的言説なので、それですら保守の人にはなかなかご理解いただけないんでしょうけどね。 



などと余計な一言を付け加えることでうっかり下劣さを獲得してしまいましたが、そもそもが「ウヨサヨでは物事の捉え方自体が異なってる」という話題なので致し方なし。 
この協調路線がリベラルにも保守にも等しく理解可能だったら、そもそもここまで書いてきた様な現象自体がある筈ないしね。 


まぁ「こちらは握手したいと思ってますよ、でもあまり期待はできないんでしょうね」ってコトですね。 



そもそもヒトにこれだけの違いがわざわざ用意されているのは、それぞれに役割があるからなのかもしれません。 

『雑食動物のジレンマ』という言葉があってですね…
動物が同じものばかり食べていると、その食べ物が急に獲れなくなった時に困ります。 
だから食べる物には多様性があった方が良い。 
でも見慣れない食べ物に手を出すと、実は毒で死んでしまうかもしれません。 
慣れたものばかり食べていればそうはならない。 
新しく食べ物を開拓するべきか、否か…というジレンマです。

まぁレストラン等でも 
「前回食べてめちゃくちゃ美味しかったアレを注文するか? 
でもそれだけ美味しい料理を出せる店なんだから、探せばもっと美味しいメニューがあるかも… 
でも確実に美味しいアレを食べる機会を失ってまで別のもん注文してハズしたら目も当てられん…」 

とジレンマに陥ることってあるよね。 
アレみたいなもんです。 

手堅く生き残りやすい保守と、新たな環境にチャレンジするリベラル。 
保守だけだと変化に対応できず、長期的には行き詰る。 
リベラルだけだとリスキーすぎ。 

だからどちらもいなくなることはなく、混合戦略が進化的に安定だったのかもしれません。
結果的に社会は、どちらも揃ってちょうど上手く運営出来る様になっているのかも。

性だってそう。 
バクテリアの様に自分の遺伝子をまるっとコピーして増殖しときゃいいのに、わざわざ雄と雌に分かれ、苦労してパートナーを探し、性感染症のリスクを背負い、そこまでして作った子孫の遺伝子の半分をパートナーの遺伝子に汚染され… 
良いこといっこもなさ気です。 
しかしそのおかげで子孫には遺伝的多様性が生まれました。 
遺伝的多様性がないと全員が同じ弱点を持つため、疫病の流行ひとつで全滅します。 
多様性こそが存続の鍵なのです。 

という訳で保守とリベラルはどちらも必要な、車の両輪の様なものなのかもしれません。 


しかしこの「多様性」というキーワードがまた保守には評判が悪いという… 

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引用終わり。

…という訳で、私は竹内久美子の様に相手を貶めるために無理くりなトンデモ説を唱えたりしないし、むしろウヨサヨを公平に扱おうとしているのですが…
ウヨちゃんの側が勝手に墓穴を掘ってくるんだよな〜…。