2025年04月

2025年04月29日



この世には「流用され続けるフレーズ」というのがありまして。

例えば富士通の
『パソコンが変わる。TOWNSが変える』
あたりを嚆矢としてですね…

ジュラシックパークの
『映画の歴史が変わる。スピルバーグが変える』

ニンテンドー64の
『ゲームが変わる。64が変える』

積水ハウスの
『日本の家が変わる。シャーウッドが変える』

温室効果ガス削減の
『未来が変わる。 日本が変える』

上野千鶴子の著作
『ニッポンが変わる、女が変える』

日立の
『社会が変わる、日立が変える』


…とまぁ、全部同じパターンな訳です。
こんなんでお金貰ってる広告代理店やコピーライターがいる、とかスゲェ!
こいつらをどげんかせんといかん。
広告業界が変わる。私が変える。



で、「進撃の巨人」ED曲の『美しき残酷な世界』、コレもカブり多いんですよ。
初演奏は2013年なのですが…

2004年、ガイナックスによるアニメ『この醜くも美しい世界』というのがありました。

2012年には麓貴広という人が『この醜く美しき世界』という脚本で城戸賞に入選しています。

さらに同年、アマチュア作家による携帯小説『この美しくも過酷な世界の中で』が発表に。

もっと遡ると、1994年に完結した原作版『風の谷のナウシカ』には↓こんな台詞が。

『そなたが光なら光など要らぬ。巨大な墓や下僕などなくとも私達は世界の美しさと残酷さを知ることができる。私達の神は一枚の葉や一匹の蟲にすら宿っているからだ。』



ちなみに私は97年頃から「美しく残酷な世界」とか「苦痛に満ちた美しい世界」というフレーズを私信の中で何度か使った覚えがあります。
これらにしても、どこかで類似のフレーズを目にし、それと気づかずに自作のフレーズだと思い込むクリプトムネジアだったのかもしれません。
…などと、自身の中二病をさらりとカミングアウト。


という訳で30年以上前からあるこの手の「美しい + ネガティブ要素 + 世界」系フレーズですが…
近年になってもまだ使われ続けてる模様。

最新作は2023年の↓コレ。


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…いつまでやるねん!?



こんな話、むっさもっさどうでもいいけど、うっかり気付いちゃったのでつい調べちゃう! 悪癖。






(00:08)

2025年04月28日



前回取り上げたNHKの『ETV特集』「フェイクとリアル 川口 クルド人 真相」ですが、読者の方から再放送決定とのコメントが寄せられました。
ありがとうございまーす!
5月1日0時(4月30日深夜)からとのことですので皆さんお楽しみに〜。

再放送ではどんな改変がされるか分かりませんが、とりあえず「なかったこと」にされるよりはマシなので一旦、喜んでおきましょう。
その上で、どんな改変が行われるかに注視しつつ事態を見守っていく方向で〜。


さてこの再放送、マスコミはどう報じたかというと…
「フェイクとリアル 再放送」でぐぐると、トップに来るのがスポニチ、次が産経でした。
あとはぐっと下の方に地方紙がいくつかある程度。

昔からよく「新聞は2紙以上取って読み比べろ」とか言うけど、なかなかじっくり比較する機会もないので、今回試してみましょう。
まずは↓スポニチから。


【Yahoo!ニュース】(提供:Suponichi Annex)
『NHK ETV特集「川口 クルド人」を5月1日に再放送 今月9日に予定も急きょ延期、配信停止』
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c33d1eeaf9529942d405dcbef490bba99ca7716



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NHK ETV特集「川口 クルド人」を5月1日に再放送 今月9日に予定も急きょ延期、配信停止に

4/26(土) 17:47配信  スポニチアネックス

 NHKは26日、Eテレのドキュメンタリー番組「ETV特集」の「フェイクとリアル~川口 クルド人 真相~」について、5月1日(4月30日深夜)に再放送すると発表した。同番組は今月9日に再放送予定だったが、急きょ延期となっていた。

 この日、番組の公式サイトで「5/1(木)の再放送は予定を変更して、『フェイクとリアル 川口 クルド人 真相』を再放送します。『田んぼ×未来 あきらめないコメ農家たち』は、5/8(木)に再放送します」と発表した。番組表によると4月30日深夜0時からの放送となる。

 同番組は今月5日に放送。9日に再放送予定だったが放送の約4時間前に延期が発表され、見逃し配信も停止されていた。

 16日に行われた同局の定例会長会見では、担当者が「編成上の都合で再放送を延期し、それに合わせて、NHKプラスの配信も停止をしました」と説明。番組放送後、SNSではさまざまな反応があったが「さまざまなご意見が出ていることは承知をしております」とし、今後について「そういうことも含めまして、我々としてはより取材を深めた上で、改めてお伝えしたいと判断しております」と見解を示した。
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続いて↓産経。


【産経新聞】
『「偏向報道」批判など受けて再放送延期されたNHKの川口クルド人特集 5月1日に再放送』

https://www.sankei.com/article/20250426-LMOQ3SHL4JDB3C5NECD72W7ICM/


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「偏向報道」批判など受けて再放送延期されたNHKの川口クルド人特集 5月1日に再放送 

「移民」と日本人 

2025/4/26 19:49 社会 事件・疑惑 移民問題


 NHKは、今月5日に放送されたNHKのETV特集「フェイクとリアル~川口 クルド人 真相~」を5月1日に再放送することを明らかにした。同番組は「偏向報道」の批判などを受けて再放送が延期されていた。  

 ETV特集の公式サイトでは〈5/1(木)の再放送は予定を変更して、「フェイクとリアル 川口 クルド人 真相」を再放送します。「田んぼ×未来 あきらめないコメ農家たち」は、5/8(木)に再放送します〉と紹介している。
   「フェイクとリアル~川口 クルド人 真相~」は今月5日の放送後、SNS上などで「不偏不党の公共放送の名を傷つけるくらい偏った内容」「一部クルド人の治安問題の『リアル』はスルーですか」などと批判が殺到。「NHKから国民を守る党」の浜田聡参院議員がNHKに対し、公開質問状を出す事態となっていた。

  再放送は当初、9日深夜に予定されていたが、放送数時間前に一転、延期を告知。配信サービス「NHKプラス」の見逃し配信も突然非公開とされた。

   16日に行われた稲葉延雄会長の定例記者会見で、NHK幹部は「偏向報道」などの批判があることを認め、「より取材を深めるため」などと理由を挙げ、今後修正するなどした上で再放送する異例の方針を明らかにした。
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こんな短い記事なのに、タイトル含め4箇所で『偏向』『偏った』​いう文言を使こてはります〜。

あとスポニチは、NHK側がさまざまなご意見が出ていることは承知をしております​』と説明した、としているのですが…
産経は「偏向報道」などの批判があることを認め​』としてますね。

ココの実際の文言はどうなっていたかというと…


【NHK】
『稲葉延雄会長 4月定例記者会見要旨』

https://www.nhk.or.jp/info/pr/toptalk/assets/pdf/kaichou/k2504.pdf


この番組に関する部分は↓コレ。
(※画像は上記サイトより引用)



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そのうち、偏向報道云々についての部分は↓コレ。


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(記者)SNS上では、偏向報道だという批判も出ているが。

(担当者)
 さまざまなご意見が出ていることは承知している。そういうことも含めて、より取材を深めたうえで、改めてお伝えしたいという判断をしたということです。

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​…スポニチの方が原文に正確ですね。
産経のは「意訳」が入っていて、それがけしからんレベルだとまでは言いませんが…
産経好みの、特定の方向にバイアスがかかっているのもまた確か。



では再放送が延期になった時の報道はどうだったかというと…
大手で取り上げたのは産経東京新聞日刊スポーツあたり。
真の大手は一紙もない気がするのはご愛嬌。
内容を比較してみると…

まず↓東京新聞。


【東京新聞】
『NHK、クルド人の番組配信停止 ETV特集「フェイクとリアル」』

https://www.tokyo-np.co.jp/article/398971



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NHK、クルド人の番組配信停止 ETV特集「フェイクとリアル」

 2025年4月16日 17時32分 (共同通信)  

 NHKは16日の定例記者会見で、Eテレで5日に放送されたETV特集「フェイクとリアル~川口 クルド人 真相~」の再放送を延期し、見逃し配信を停止したと明らかにした。「編成上の都合」が理由で「より取材を深めた上で改めてお伝えしたい」としている。

  番組では、埼玉県川口市に居住するクルド人を巡る交流サイト(SNS)上の投稿を分析し、誹謗中傷を巡る現状について放送した。NHKは「(視聴者から)さまざまなご意見をいただいている」とした上で、事実関係への疑義や外部からの圧力については否定した。
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続いて↓日刊スポーツ。


【Yahoo!ニュース】(提供:日刊スポーツ)
NHK「川口クルド人」特集、再放送延期&配信停止を説明「より取材を深め、あらためて放送」 
https://news.yahoo.co.jp/articles/d7915360a2d7a4cd0d31891b9ed22bba0cc9c781


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NHK「川口クルド人」特集、再放送延期&配信停止を説明「より取材を深め、あらためて放送」

4/16(水) 16:33配信  日刊スポーツ

 NHKは16日、都内の同局で定例会見を行った。

  4月5日放送のEテレのドキュメンタリー番組「ETV特集」の「フェイクとリアル~川口 クルド人 真相~」の同9日再放送が延期され、見逃し配信も停止された件について、同局は「編成上の都合」とし「より取材を深めた上で、またあらためて放送したいと考えております」とした。

  SNSなどで「偏向報道ではないか」などの批判も出ており、「さまざまなご意見が出ていることは承知をしています」としつつ「そういうことも含め、より取材を深めた上であらためてお伝えしたい」と説明した。

 また、外部からの圧力などは否定し「編集権にもとづいて判断した」とした。
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これに対し↓産経は…


【Yahoo!ニュース】(提供:産経新聞)
『NHKの川口クルド人特集 「偏向」批判など受け異例の修正へ 再放送延期、公開質問状も』

https://news.yahoo.co.jp/articles/ff717d04c3c9388e432fe4b83fc67a645b071463



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NHKの川口クルド人特集 「偏向」批判など受け異例の修正へ 再放送延期、公開質問状も

「移民」と日本人

 4/17(木) 7:00配信  産経新聞

NHKが今月5日に放送した埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人の問題を扱ったドキュメンタリー番組の再放送が直前に延期され、配信も中止されていたことが16日わかった。

同日の稲葉延雄会長の定例記者会見で、同局幹部は「偏向報道」などの批判があることを認め、「より取材を深めるため」などと理由を説明。今後修正するなどした上で再放送する異例の方針を明らかにした。  

【画像】「地域住民の人権は無視ですか?」急拡散された地元女性が作成した画像

この番組は同局のEテレで毎週土曜夜に放送されている「ETV特集」のうち、今月5日に放送された「フェイクとリアル~川口 クルド人 真相~」。公式Xは内容について「クルド人に関するSNSの投稿が、この2年で爆発的に急増。犯罪・テロの声があふれ、デモや脅迫も…。何が起きているのか?真偽は?投稿者や関係者を取材し調査報道で迫る」と紹介している。

ところが、放送後にSNS上などで「不偏不党の公共放送の名を傷つけるくらい偏った内容」「一部クルド人の治安問題の『リアル』はスルーですか」などと批判が殺到。「NHKから国民を守る党」の浜田聡参院議員が同局に対し、公開質問状を出す事態となっている。

今月9日深夜には再放送が予定されていたが、同局は数時間前に一転、延期を告知。配信サービス「NHKプラス」の見逃し配信も突然非公開とされ、「NHKオンデマンド」でもこの回だけ配信されていない。

 この日の会見で、稲葉氏に代わって回答した樋口大山コンテンツ戦略局企画管理センター長は、偏向報道などの批判について「さまざま意見が出ていることは承知している。そうしたことも含め、より取材を深めるため再放送と配信を延期した」と説明。一方で「政治的な圧力」は否定した。

樋口氏は、新たな検証番組の制作については「いまのところ新しく番組を作り直すことを想定しているわけではない」とした上で、「より深く取材した内容をどのような形で放送するかも含め検討中」と話した。
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コチラも『偏向』『偏った』を4回…というか、ほぼ同じ文面ですねコレ。

そしてやはり他紙はさまざまなご意見をいただいている​』としているところを、産経のみ「偏向報道」などの批判があることを認め​』と書いてます。
ただし、こちらではさまざまなご意見をいただいている​』も併記。



あとこちらのバージョンでは記事中に
【画像】「地域住民の人権は無視ですか?」急拡散された地元女性が作成した画像 ​』
という部分があり、クリックすると↓こんなんが開きます。


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『ネイティブ・ライブズ・マター』!
言うまでもなく元ネタはBLM運動(『ブラック・ライブズ・マター』)ですが…

この人たち、「自分たちは差別されてる!」と言いたい模様。
ソレってウヨちゃんムーブやん。
「日本人に対するヘイトガー!」とか。
アンフェの「男性差別」「女尊男卑」もそう。
差別してる側が被害者ムーブ。

ていうかコレ、BLMというより、白人至上主義側がBLMに対抗して言い出した「ホワイト・ライブス・マター」こそが元ネタなのでは…?

こういう「右翼が左翼の手法を表面的にコピーして対抗する」という図式は他にもあります。
例えばアメリカではLGBT反対派が「ゲイ・プライド・パレード」に対抗して「ストレート・プライド・パレード」というイベントを開催。
コレも勿論LGBTの手法を逆手に取ったもので、ストレートの権利を求めるフリをしつつ、結局はLGBTを拒絶するもの。
これに対してバイセクシャルのポップ歌手、ホールジーはこう言ったそうな。

「ストレートのプライドのためのパレードなんて必要ない! なぜだかわかる? 毎日がストレートの日だからよ! ストレートだという理由で、バスで殴られないでしょ!」【 ※註】

ウヨちゃんはすぐに「特権を主張するな」って言うけれど、誰からも否定されないマジョリティがそれ以上の権利を求めてどうすんの? 
それこそが行き過ぎた特権やん。

こんなんを推してんのかKKK新聞。
さすが差別する側の味方やで!



ちなみにこの番組では、「治安の悪化を懸念してクルド人を敬遠する市民の声」もちゃんと放送されてたのですがそれは…

そのコトに言及するウヨちゃん見かけないなぁ…。
ちゃんと観た上で言ってるんですかね?

さらに言えばヘイターさん達のご意見まで、「なかったこと」にはされずにご丁寧に取り上げてくれてたやん。
ソレが「これあかんやつや!」という雰囲気を醸してたのは、そもそもソレらがストレートな差別だからやろ。
それこそウヨちゃん大好き自己責任なのでは…。

『害人』だの何だの言っといて、批判されたら「偏向だー!」とか、厚かましいにもほどがあるやろ。







【※註:ストレート・プライド・パレード】

この話のソースは町山智浩『アメリカ炎上通信 言霊USA XXL』。




【リンク】


↓前回の記事

ETV特集『フェイクとリアル〜川口 クルド人 真相〜』衝撃の内容←迫りすぎててそら消されるわ
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/27427955.html



↓関連記事

石井孝明と河合ゆうすけ、ETV特集クルド人回の再放送延期を「自分のおかげ」と功名争い
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/27402145.html


『産経がジョーカー議員と同じトンデモ主張「NHKがクルド人番組で勝手にウチの記事使ってるぞ!」』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/27445056.html




(00:08)

2025年04月27日



4月5日に放送されたNHKの『ETV特集』「フェイクとリアル〜川口 クルド人 真相〜」が神回だった訳ですが…

何故か再放送が直前になって差し替えに。
NHK+での配信からも削られ、
その後NHKからは一旦コメントが出たものの、以降は沈黙。
再放送予定は立たないままです。

当ブログはこの番組について以下の2本の記事を作成しました。


石井孝明と河合ゆうすけ、ETV特集クルド人回の再放送延期を「自分のおかげ」と功名争い
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/27402145.html



『産経がジョーカー議員と同じトンデモ主張「NHKがクルド人番組で勝手にウチの記事使ってるぞ!」』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/27445056.html



…が、これらはいわば盤外戦の話。
番組自体には殆ど触れてきませんでした。

という訳で今回は番組の内容について。
つっても非常に多岐に渡る内容だったので、私の心に刺さった部分を備忘録的にメモ。
青字の部分は要約なしでそのまま引用してます。


◉X上でクルド人を含むポストが急増。
いまや2500万もあり、番組では複数の専門家とタイムラインに沿って解析

◉番組では多くのデマやフェイク画像を紹介。

•「日本人は川口市から出ていけ‼︎」
と書かれたプラカードを掲げるAI生成によるフェイク画像は138万閲覧

•「川口市の人口が月に1000人ずつ減ってる」というデマは1432万閲覧

•クルド人女児の万引きシーンとされる動画は2000万閲覧。
番組では女児の家族に直接取材を行っている

•クルド人が
「病院へ行け!」
と言ったのが聞き間違いにより
「『日本人死ね!』と言った」
とされ、バズった動画は4000万閲覧。
言ったのは日本クルド文化協会の事務局長、ワッカス・チョーラク。
「病院へ行け」と言ったことについては後に謝罪している

◉↑そのワッカス・チョーラクの身元引受人は一般社団法人日本クルド友好協会の代表、木下顕伸。
保守派の活動家で、国会の日本クルド友好議員連盟で事務局長を勤めている。
大アジア主義に基づき、民間交流から政治交流につながれば、と活動。
それが石油や天然ガスといった日本の国益につながる、と主張

◉番組は複数の投稿者に取材。

•クルド人関係のニュースの切り抜き動画を投稿していた、ちかという人物は、クルド人運転手と揉めたことで「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」となり、投稿を始めた。
しかしその後、差別に思えてきてクルド人に関する投稿はやめた

•川口自警団の代表、オオタシュンは
「外国人はやたら犯罪を起こしてやたら不起訴になってる」
と主張する。
しかし不起訴率は日本人とあまり変わらない、とNHKスタッフに指摘されると
『上がってくる情報が…とにかくよく聞く』
『僕は別にニュースとか新聞とかそういうソースは全然見ない人なんです』

と返答。
この人物は病院のベッドから酸素マスク姿で『クルド人は絶対に許さない』と投稿し、750万閲覧。
しかし全く無関係の入院だった。
インタビューでは
『真面目にやりすぎても良くないなっていうのがあるんですね。
多少インプレ(閲覧数稼ぎ)をやらなければって、そういう時はあります』

と答えている。
「インプレを稼ぐと何が得られるんですか」
というスタッフの質問に対しては
『なぜか絶賛されたりする。
そのへん、僕も納得してないんですけどね。
真面目にやって目立たない方と、インプレをやって…
ふざけてはいないけど、インプレ稼ぎを多少やっている方と、どっちが人々の良かったって言う声を得られるかというと、結局インプレの方が多くてですね』

と回答

•kakikoSHOP(番組ではアカウント名は消されていた)のXでのプロフィールは↓こんな。
『元自衛官 男性 日本の伝統文化を大切にする保守の政治家を支持します。保守のふりをして、人権や福祉の利権を貪るニセモノを見極めましょう。今の自民党は左翼・リベラルに支配されています。メディアは日本の敵です。テレビを信用してはいけません。事実はXでないと分かりません。だから、友達にはXを見るように勧めてください。』
この人物に番組ディレクターがDMで取材依頼したが、3日後にブロック。
半日後に取材依頼の文面を公開し、
『DMで返信ができないので、Xで返事を差し上げます。ご依頼の件はお断りします。理由は「私はNHKをまともな報道機関とは思っておりません。」従ってどのような編集をされるか分かりませんので、取材は拒否します。』
とポスト。
それに対して信者からの賞賛リプが並んだ。

◉↑コレも含め、取材に対するネット上の反応も記録。
取材班を撮影した画像も投稿されていた

◉河合ゆうすけ議員(番組では名前は伏せられていた)は街宣で↓こう主張。
『だからここで保守が立ち上がらなければならない、と。ねぇ?
歴代最多得票数を取りましたよ私。ねぇ?
なんで私がそんなに取れるんですか?
私が正しいことを言っているからなんじゃないですか?
私が間違ったこと言ったらこんなに支持されないでしょう。
ダントツのトップ当選でしたよ。
多くの人がそう思ってる訳でしょう?』


◉番組では何人かの識者が意見を述べた。

•橋本直子(国際基督教大大学教養学部准教授)は外国人特権の存在を完全否定

•藤代裕之(法政大学社会学部教授)の発言
『偽情報やご情報と言うものは世の中からなくなる事はないですね』
『アテンション・エコノミーと言われているインターネットを駆動するビジネスモデル、これが1つの大きな軸になっていると思います。
これは特にXが…イーロン・マスクがTwitterを買ってXってものになった時に、事実とか正しさみたいなものよりもアテンション・エコノミーの方を重視して、派手だったり面白かったりするものをどんどん拡散していきましょうっていう風に舵を切った訳ですね。
批判は集めても、それでアクセスが集まる訳ですから、お金を儲けようと思って、例えばインフルエンサーの活動している人にとっては、批判はむしろエネルギーっていうか、燃料に過ぎない訳ですね』

『アテンション・エコノミーの中では、事実っていうのは非常に広がりにくい訳ですね。
事実っていうのは基本的には複雑だったり、地味だったりするわけですよね。
でも例えば、断定的に話したり、人の憎悪を煽ったりする方が人に着目されやすいですよね。
目立ったものが勝つ。
目立ったものが儲かる。
そういう様なものだと理解すればいいと思います。』


•伊藤昌亮 成蹊大学文学部教授の発言

『この問題の背景に「普通の日本人」という意識が結構強いと思うんですね。
「普通の日本人は苦しんでるんだよ、生活が大変だし、みんな外国にどんどんどんどん置いていかれて、自信も失ってる」。
我々が持っている今の日本人全体の息苦しさというか、生きづらさというか、そういう日本人としてバーンという、「マジョリティーとしての自信がある」というよりも、「マジョリティーこそが苦しんでいるんだ」みたいな、様なところを感じてしまって。
かつ、やっかみ根性みたいな、やっかみの気持ちみたいなのがある中でこういうことが刺さっちゃったんじゃないですかね』

『なんかね、みんなジャーナリストになりたいんですよ。変な言い方なんですけども。
マスメディアがジャーナリストとしての権威を独占して、それで自分たちにとっての建前を報じていくということが気に入らないんですね。
その中で、「自分たちにだって今の時代はいくらでも調べられるんだ」と。
マスメディアは権力監視、って言うじゃないですか。
国家とか何かの強大な権力があって、それを自分たちは監視しているんだと。
それがジャーナリズムの存在理由になっているんですけれども…
「でもなんでお前らだけが監視するの?
監視する権利はどこにあるの?」
むしろマスメディアが権力になっちゃってて、権力を監視する権力になっちゃってるわけですね。
だから、それを俺たちが監視するんだってこと。
そういう意味で言うと、自分たちこそが真のジャーナリストであって。
で、「あなた達は偽の権力を監視している、偽のジャーナリストなんですよ」、みたいな。』

『この問題の背後にあるのは「信じるってことの意味は何か」ということだと思うんですね。
つまり「それが事実だからそれを信じる」というよりも、「それを信じることによって自分が救われるから信じるんだ」、っていう。
事実かどうかってことはあまり問題じゃない。
しかも「事実らしさ」というものがどこかにあれば、そこを掘り下げなくても済むんで、そうであれば「これは誰かが言っているし、こういう様な事例もあるから、まぁ信じても、もしかしたらいいかもしれない」。
…それの上で、「これを信じてしまえば、自分がそれで救われた気持ちになって、ちょっとは気分が良くなる」…そうしたら信じますよね』



識者の意見はクルド人をめぐる話だけでなく、在日外国人差別や陰謀論、ポピュリズム全般にあてはまる話で素晴らしかったです。

一方、河合ゆうすけの分かってなさは異常。
選挙や民主主義は単に「どうしていくか」を決めるシステムであって、別に「何が正しいか」を決めるシステムではありません。
人気のある意見は必ずしも「正しいから人気がある」とは限らず、単に「扇情的だから人気がある」のかもしれない訳です。
特にネットの爛熟以降それは顕著で、河合ゆうすけこそそのブームに上手く乗っかっただけの人物やろ。
あるいは分かった上で敢えてそうアピールしてるだけ、なのかもしれませんが。




【追記】

この記事にコメント下さった方があり、再放送が決定したとのこと。
情報ありがとうございまーす!
5月1日(木)午前0:00~午前1:00だそうです。
内容の改変がありそうですが、とりあえず事態の推移を見守っていく所存。





(00:15)

2025年04月26日



6年前になりますが、NHK『チコちゃんに叱られる!』で「なぜ虫は夜 光に集まる?」という疑問に対し、チコちゃんが「 お月様と勘違いしているから」と回答していました(2019年7月12日放送)。 

これは「コンパス理論」というやつですね。 

天体の様に事実上、無限遠にある光源は虫がうろうろしてても一定の方角に見えます。 
なので天体はコンパス代わりになるのですね。 
例えば「月が常に右側に見える様に」飛べば、真っすぐ進むことができます。 
しかし人工光源は天体よりずっと近くにあるため、虫がうろうろするとその方向は変わります。 
夜道を歩くと、お月様はずっと同じ方に浮かんでますが、近くのビルはすぐに後方へ流れていきますよね? 
アレと同じです。 
虫は後方へ流れた光源が「ちゃんと右側に見える様に」軌道修正します。 
それを何度も繰り返すうち、虫はいつの間にか螺旋を描いて灯火に向かうことになります。 

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これはとてもエレガントな説明で、私も大好きです。 
…が、虫の走光性を説明する理論はいろいろあります。 
主な理論は4つ。 


◉【オープンスペース理論】 
昆虫はめちゃめちゃ普通に光を目指してるよ説。 
通常、藪の様に囲まれた場所から抜け出るには明るい方に行けばよい…という訳ですね。 

◉【コンパス理論】 
虫は人工光源をお月様と勘違いしてるよ説。 
チコちゃんが紹介してた理論です。 

◉【マッハバンド理論】 
逆に暗い方へ行こうとしてるんだよ説。 
走暗性を持つ虫が、「光源近くは周囲より暗く見える」という錯視により、結果的に光に近づくのだ、と説明。 

◉【エッジ仮説】 
虫は光ではなく、光と背景の境目(エッジ)を目指してるんだよ説。 
枝や葉などに止まろうとするなら、エッジを目指すのは良い方法です。 

【その他】 
◉人工照明の赤外線がガの雌が出すフェロモンの赤外線に似てるからだよ説 
◉ガはまぶし過ぎて目がくらむと光源方向に曲がっちゃうんだよ説 

これらの中ではエッジ仮説が新しく、また実験結果によっても有望視されています。 
虫が「正確にはどこを目指しているか」は各理論によって微妙に違いますからね… 
それが判る様な精度の高い実験を行い、 
◉明るい場所を目指してるなら、オープン理論 
◉螺旋を描いて光源に近づくなら、コンパス理論 
◉光源のちょい横を目指すなら、マッハバンド理論 
◉エッジを目指すなら、エッジ仮説 
にそれぞれ有利です。 

…しかし「虫の走光性」というざっくりした性質の全てを単一の理論で説明する必要はないでしょう。 
これらのうちいくつか、あるいは全ての組み合わせが正解という可能性もあります。 
これは
「シンプルな説明こそが正しい」
「余計な説明を増やしてはならない」
という経験則、いわゆる『オッカムの剃刀』に反する様に思えるかもしれません。 
しかし医療の世界では『オッカムの剃刀』と同時に『ヒッカムの格言』も併用するんじゃよね~… 

『ヒッカムの格言』とは、 
『人は嫌になるほど多くの病気を持つ事が出来る』 
というもの。 
通常、医師は『オッカムの剃刀』に従い、複数の症状を単一の原因で説明しようとします。 
例えば咳と熱が出る患者がいれば、「咳と熱はそれぞれ別の病気から来ている」とは考えず、「咳と発熱をともなう病気」を疑うものです。 
しかし高齢の患者などでは複数の疾患を抱えているのは普通にあることなので、別々の原因も検討するのです。 


…この様に、物事を説明するのに諸説あることは珍しくなく、例えば「シマウマの縞はなぜあるのか」についての説は… 

◉【背景に溶け込む迷彩だよ説】 
哺乳類は概して色弱なので、あれでもカモフラージュ効果はある、という考え方も。
《反論》
縞のある哺乳類は通常、森林に暮らすことが多い。 
シマウマはひらけた草原にいるので迷彩効果は低いのでは? 

◉【集団になって模様が重なるとどこまでが1頭か判別しにくくなり、数や向いてる方向が分からなくなるんだよ説】 
《反論》
言うほど密集しないでしょ。 

◉【シルエットが分かりにくくなり、大きさやスピード・進む方向を把握されにくくなるんだよ説】 
実際に「ダズル迷彩」という名で戦艦や空母に施されたことあり。 

◉【群れの中で個体を見分けるのに必要だよ説】 

◉【白い部分と黒い部分の温度差で気流が生まれ涼しくなるよ説】 
実際に3℃温度が下がるという実験データがあるよ。 
《反論》
このサイズの縞では気流は生まれへんやろ。 
『ダーウィンが来た!』の実験では効果なし(ただしTV番組による実験なので厳密ではないかも) 

◉【吸血性昆虫の視覚上の理由により、縞があると虫に刺されにくいんだよ説】 
縞のある布を巻くと吸血される率が1/4になるという実験結果あり 

◉【縞模様は単に作りやすいから作られるんだよ説】 
生物の複雑な模様も、反応拡散方程式によるチューリング・パターンとして説明できちゃう。 
《反論》
興味深いけどそれは「個体発生の中でその形質がどの様に獲得されるか」の話。 
ここで問われているのは「究極要因」、つまり縞が維持される進化上の理由であって、全く別の話やろ。
縞模様は捕食者から目立つので、何かそのリスクを超えるメリットがないと。 

…とコレくらいあります。 
かなり説得力のあるものもありますが… 
逆に「縞のないウマも普通にいる理由」も説明しないといけないしなぁ… 

シマウマは3種類いるのですが、これらが単系統なら、 
「縞の進化はウマの系統の中で1回だけ起き、その子孫のシマウマたちがそれを共有派生形質として受け継いだんやろ」 
で済ませられるのですが… 
シマウマはウマの系統の中に点在しており、それぞれ近縁ではありません。 
つまり3種のシマウマに縞があるのは「他人の空似」であり、縞は少なくとも3回に渡って独立に獲得されてるのです。 
ということは、よほどのメリットがあるからこそ何度も進化したっぽいですよね? 
なのに他のウマたちは縞なしでやってるという謎。 

その割に3種の模様はなぜ違うかというと、発生上のタイミングの違いだけ… 
3種とも発生のどこかの時点で胚に縞が入るのですが、それがちびちゃい段階で起きるのか、それともそこそこデカなってから起きるのかによって縞の太さやパターンが変わる模様。 
というのも、どの段階で縞が入っても、縞の幅はほぼ一定なのです。
例えば胚が10cmの時に縞が入る種でも、20cmの時に入る種でも、縞は必ず1cm幅で入るとすれば、後者の方が縞は2倍細かくなりますよね。(※数字は仮想上のものでテキトーです)
また早い時期に縞が入ると、その後のプロポーション変化が激しいので縞は乱れがち。
縞が太い種ではお尻あたりの縞が特に太くなってたりするよね。

ちなみに私が小学生の頃、給食で配られるマーガリンの袋には『ダチョウの卵はニワトリの卵の30倍』といったトリビアが載ってました。 
この豆知識はほんの数種類しかなく、それを6年間に渡って読ませられ続けるという。
そのひとつに『シマウマは毛をそってもシマがある』というのがあったのですが… 
どうもこれガセビアっぽい。 
後年、動物番組で「シマウマの地肌は何色か?」的な問題があり、「シマがあるんやろ?」と思ってたら、正解は「地肌は黒一色」。 
しかも証拠映像つき… 
私は何のために給食中に嘘を教え込まれてたのか… 
なお、トラは地肌も縞模様、ホッキョクグマの地肌は黒いらしいです。 


そんなこんなで諸説出揃っても「これや!」と決まることはなかなかありません。 
なのにメディアでは特定の説だけがあたかも正解であるかの様に扱われがち…。


特に「周期ゼミ」の謎に関しては、新説を唱えた研究者が「俺が謎を解いたどー!」的にアピールしまくり。

周期ゼミとは北米に棲むセミで、13年周期や17年周期で大発生(羽化)するので「素数ゼミ」とも呼びます。 
13年とか17年とか羽化にやたら時間がかかり、しかもなぜか素数… 
おまけに毎年羽化する訳ではなく、それぞれの地域で羽化が起きるのは13年おきとか17年おきだけです。 
ふしぎ不思議。 

有力な説としては「捕食者や寄生者の生活環とカブらない様に大きめの素数を選んでるんだよ」という説があります。 
例えば16年周期だと、2年・4年・8年おきに出現する捕食者や寄生者に毎回襲われることになります。 
しかし17年周期なら素数なので1か17でしか割り切れず、17年周期の気の長い敵が出てこない限り安全。 
これまたエレガントで興味深く、さらに寄生者という深刻なリスクに注目してて私は好き。 

しかしそこへ吉村仁という研究者が別の説を提唱。 
これは 
◉周期ゼミが長命なのは、氷河に囲まれた比較的寒冷な気候で栄養の少ない木の根の汁を吸ってゆっくりと成長する様に進化したから 
◉周期が素数なのは、別の周期のセミとの交雑を減らすため。 
交雑種は子孫を残せなかったり、残せても周期が変わってしまう可能性がある。 
他の個体がいない年に自分だけ羽化するとパートナーを見つけにくくなってしまう。 
そこで公倍数の少ない素数を周期にする様になった

 
…というもの。 
面白いアイデアではありますが… 
この人、従来の説が完全否定された訳でもないのに「俺が! 俺が謎を解きました!」的な、自説のみを正解とする感じがちょっと苦手。 


チコちゃんも同様で、コンパス理論は素晴らしいけど、それだけを紹介して唯一の説明の様な顔をするのはちょっと違うと思うのです。 



…と、このエントリをまとめたところで念のために資料をチェックしてたら… 
近年の研究ではシマウマは単系統とされてる模様。 
マーガリンの袋に続き、またもやわざわざシマウマに関するガセビアを教えられてたんか… 
ディス・イズ・バイオロジー! 

さらに虫については↓こんな新説まで出てました。


【ナゾロジー】
『夜の虫たちは「光に集まっているつもりはなかった」と判明!』

https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/145178#



「虫は小さくて重力の影響を受けにくいので、上下方向を知るのに重力はあまり役に立たない。
そのため、彼らは背中に光を受ける様に飛行している。
その性質のせいで、灯火の近くにとらわれてしまうのだ

ということの様。





(00:30)

2025年04月24日



さて先日↓こんな記事を書いたところ、好評をいただいたのですが…


『公明「共産党は実績を横取りするハイエナ」共産「横取りはそっちやろ」←どっちが正しいの?【検証】』
https://wsogmm.livedoor.blog/archives/27254808.html



紙幅の都合で入り切らなかった部分があるので、今回はその続き。

ちなみに他にも「後日、続きを書きます」言うといてそのままうっちゃらかしてもーてるネタが何本かあるので、しばらくそれらのフォロー記事が増えますー。


という訳で承前。




で、公明がいかに共産をディスってるかがよく分かる記事があるので↓ご紹介。


公明党(公式サイト)】

『3つのK【Kitanai(汚い!)Kiken(危険!)Kitachousen(北朝鮮!)】で分かる 共産党ってどんな党?』

https://www.komei.or.jp/news/detail/20170622_24681



《要約》

◉共産党の実態を「3つのK」でまとめたよ


◉①:『Kitanai(汚い!)実績横取りのハイエナ政党』

​(※コレはさんざん見てきたやつの繰り返しなので省略)


◉②:『Kiken(危険!)オウムと同じ公安の調査対象』

・公安調査庁は共産党・中核派・オウム真理教を調査対象にしてるやん

・政府も共産党について

「『暴力革命の方針』に変更はないものと認識している」

「日本国内において暴力主義的破壊活動を行った疑いがあるものと認識している」

「現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である」

としてるし
・公安調査庁のサイトにも、共産党は「各地で殺人事件や騒擾事件などを引き起こしました」「暴力革命の可能性を否定することなく、現在に至っています」ってあるやん

・共産党の危険性は、国も認めた「お墨付き」


◉③:『Kitachousen(北朝鮮!)「危険ない」と的外れな発言』

・共産党の志位和夫委員長は、テレビ番組で「北朝鮮にリアルな危険はない」と発言。

・その後、1年半足らずの間に核実験2回、ミサイル発射は数十発。

・共産党の認識の甘さと無責任さが浮き彫りに
・北朝鮮に抗議する姿勢を見せてるけど、もともとは制裁措置に反対して擁護してたやん
・経済制裁を可能にする改正外国為替・外国貿易法の採決で反対したん共産党だけやぞ

・特定船舶入港禁止法にも反対したやろ
・元共産党政策委員長の筆坂秀世氏が「共産党と北朝鮮の朝鮮労働党は、もともとは友好関係にあった」と指摘

・共産党はかつて、朝鮮労働党の「兄弟党」として密接な関係を持っていた政党



↑コレに付いてた画像と、共産の反論画像が↓コチラ。



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(※画像は https://mainichi.jp/articles/20170705/k00/00m/040/060000c より引用)



…なんかどっちもどっち〜。

「汚い! 危険! 北朝鮮!」というパワーワード。

「北朝鮮と親密」とかならともかく、「北朝鮮!」て何やねん。

意味より語感やインパクト優先の公明。


対する共産はというと、

「キレイ! キレキレ! 苦難軽減!」

と、途中まで上手く韻を踏んでたのに…最後の一つのグダグダ感。

どっちも下手くそか?



で中身の方なんですが、オウムと同じというディスり方がちょっとオモチロイ(水木しげる調)。

だって、オウムと同じ仏教系カルトで危険性を指摘されてるのって創価学会のほうじゃないですか。

フランス政府からカルト(セクト)扱いされてたし。

今は違うみたいですが、それも安全性が確認されたからリストから外れた訳ではなく、リスト自体が作られなくなっただけ。

しかも公明自身が「共産はかつて暴力路線だった」「共産はかつて北朝鮮と兄弟党だった」と過去のことを持ち出してる以上、「今は違うんで」で済ませちゃったらダブスタですよね。


私は伝統宗教も否定しちゃう強火の無神論者なので、創価学会だけがことさらに危険とは思ってないのですが(宗教はおしなべて危険なものですゆえ)…

ネット界では昔から「芸能人の大半は創価学会」とか「創価学会は集団ストーカー」とかの無理筋なデマが連綿と語り継がれてます。

「創価は脱退すると執拗な嫌がらせを受ける」系のエピソードもよく目にしますね。

この系譜として「騒音おばさんは実は被害者、隣人が創価でおばさんをハメた」というのまでありました。

他の宗教団体でこんなんなってるトコ他にない。

どんだけ嫌われてんねん。


…などと、脱退嫌がらせを都市伝説扱いしてみたものの、タイミング良くXで↓こんなん発見。



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うわぁ、ネット上の噂かと思ってたら…

昔から活字になるレベル。

画像の雑誌記事はネット普及以前、平成初期のものの様ですね。



あと共産党の暴力路線については↓こちらのエントリを参照くださ〜い。



『「トランプは戦争しない平和主義」「原爆落としたのは民主党」「戦争始めるのも民主党」←は?』

https://wsogmm.livedoor.blog/archives/24122525.html


で、「北朝鮮にリアルな危険はない」発言ですが…
「共産党のココがダメ」的にまとめた記事に載ってるくらいなので、公明はコレしょっちゅう持ち出してます。
それに対して共産も反論。


【しんぶん赤旗】
『BSフジ「プライムニュース」 志位委員長大いに語る』

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-01-10/2016011004_01_0.html


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問題の解決の方向を示した志位氏に対して、反町氏は「北朝鮮の今回の核実験によって、軍事的な脅威は増しているという印象を当然お持ちか」と質問。「世界の平和と安定にとっての重大な脅威です」と答えた志位氏に対して、11月の他局番組での発言――「(安保法制の)実際の危険は、北朝鮮の問題、中国の問題にリアルな(戦争の)危険があるのではなくて、中東、アフリカの方にまで自衛隊が出て行って一緒に戦争をやることである」――を持ち出して、「今回の核実験によって、この発言は多少、修正したほうがいいというお気持ちにならないですか」と尋ねました。   志位 それは、全然別筋の話です。   つまり(その発言は)、安保法制=戦争法の一番の具体的、現実的な危険はどこにあるのかという文脈で話したんですね。   戦争法を発動して、日本の自衛隊が海外に出て行って、殺し、殺される、戦争を行う現実的な危険がどこにあるかということを考えた場合、それはアフリカの南スーダン、あるいは中東での対(過激組織)IS軍事作戦、あるいはアフガニスタンでの治安活動、こういうところに実際のリアルな戦争の危険があるのだと(話しました)。その点では、北朝鮮、あるいは中国との関係で、日本の自衛隊が北朝鮮と戦争を構える、あるいは中国と戦争を構えると、そこにいまの(戦争法を発動しての)戦争のリアルな危険があるわけではないということをいったのであって、北朝鮮の核開発が脅威でないというようなことをいったわけでは全くありません。
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つまり
「安保法制の危険は中国や北朝鮮がどうこうではなく、海外派兵の方やで」
みたいな話を、公明党が
「あっコイツ今、北朝鮮は危険じゃないって言ったンゴ!
聞いたンゴー!」

と騒いでるだけやんけ、というのが共産の言い分な訳です。
切り取りを超えた「切り貼り編集」。



一方、産経新聞はこう記事にしています。


産経新聞
「北にリアルな危険なし」発言の共産・志位委員長「厳しく糾弾」と非難
https://www.sankei.com/article/20160106-GMPI7DFGK5OJ5FAJ2NSKJ2WMFY/



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 志位氏は昨年11月7日のテレビ東京番組で、当時から核・ミサイル開発を進めていた北朝鮮について「北朝鮮にリアルな危険があるのではない」と発言していた。

 志位氏の発言に関し、同党の穀田恵二国対委員長は6日の記者会見で「北朝鮮は脅威か」との質問に対し、「地域や世界の平和と安定に逆行するものだという意味では、けしからん話だということに尽きる」と語った。

 「危険ということか」との質問にも「核実験を行うこと自体が良くない。けしからん話だということははっきりしている」と述べるにとどまり、自ら「脅威」や「危険」との認識は示さなかった。
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…え、
「北朝鮮がやってること、完全にアカンやろ」
言うてんのに
「アレ?
共産党さんってアカンとは言うけど、『脅威だ』『危険』とは言わないんだなぁ…
よっしゃ、
「脅威」や「危険」との認識は示さなかった
って報道したろ!」

ってなんのか産経は。

そして、公明や産経はなぜ
「日本共産党が北朝鮮を『脅威』『危険』と思ってるかどうか」
そんなに気になるのか…

もし共産党が「北朝鮮は危なくない」と言ったら…
   ↓
「ホラこんなコト言ってる!
やっぱ共産主義はダメだな


って言うっしょ。

逆に「北朝鮮は危ないに決まってるやん」言うたら…
   ↓
「日共すら北朝鮮の危険性を認めたぞ!
やっぱ共産主義は怖えーな!」


って言うやん?
どっちに転んでも反共攻撃に利用されるだけやねんから、そら共産党も「相手の思惑に載せられん様にせな!」思て、多少は歯切れ悪なりはるやろ…。


コレは、

容疑者が罪を認める
  ↓
「ホラ認めたぞ、コイツが犯人だ!」

罪を認めない
  ↓
「やっておいて認めもしないとは、随分と図太い犯人だな!」

というのと一緒やん。
どっちに転んでも犯人確定。魔女狩りか?
反証する方法が原理的にない、「反証可能性のない議論」では…?


でも今、北朝鮮の危険性を軽視しまくってるのはトランプ大統領ですよね?
金正恩を『賢い男』言うてみたり。
北朝鮮がミサイルばんばん撃ちまくっても全然気にしてないし。
トランプさんってロシアとか中国とか北朝鮮とかの独裁国家と仲良いよね。類友。
そのトランプと仲良くしてるのが自民・公明の連立政権な訳ですが、それは…




なお、公明の『3つのK』共産ディスり記事は当時さすがに物議を醸したのですが、公明さんサイドは取り下げる気まったくなしでしたー。

【Buzz Feed News】
『【更新】「3つのKでわかる共産党ってどんな党?」公明党のツイートが物議 訂正予定「ない」と公明党』

https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/20170621-2


他の党とは譲歩に譲歩を重ねて原形も意味もなくなるくらいまで粘り強く折衝することがご自慢なのに、共産党にだけやけに当たりが強い公明党。
普段からそれくらい骨太でいてくれればいいのにね〜…。



さて当シリーズは前回、
『これで終わりじゃないぞよ、もうちっとだけ続くんじゃ。』
という亀仙人エンドでしたが…
まぁこの台詞が出ると予定外に長くなるもの。
ドラゴボも延長に延長を重ねて、亀仙人が同様の台詞をもう一回言ったりするしね!

…という訳で、今回書いてるうちにちょっぴり構想拡大。
もう一回許されるだろうか(またしてもながいけん)



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