前回・前々回の続きです。
竹内久美子さん、おまゆう発言連射マシーンと化してしまう【自伝本①】
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/17048132.html
竹内久美子さん、無限矛盾生成マシーンと化す【自伝本②】
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/17048491.html
(承前)
…竹内久美子の「これだけ主義」は↓こんなところにも。
【知らない人】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
知らない人とは、もしかしたら何らかの伝染病を患っているか、まだ発症はしていないものの人にうつす可能性のある人。あるいは伝染病でなくとも寄生虫を持っていて、排泄物などに触れるとうつされる可能性のある人、という意味ではないだろうか。
そして知らない人を恐れることは、特に子供時代には、まずこのように伝染病から身を守る手段として重要だ。もう1つには人さらいにさらわれない手段としても重要になるはずなのである。
もしこの推論が正しいとすれば、病弱な子供ほど、知らない人を恐れる性質が強い傾向にあるはずだ。私は人見知りが激しかったが、実際、同時に病弱でもあったのだ。そして大人になっても依然として虚弱体質のままであり、それが大人になっても人を恐れ続けた理由なのだろう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(P.113)
基本的に動物にとって「他者」とは住居や食料や異性などの資源を巡って自分と競合するかもしれない相手であり、自分とほぼ同等の攻撃能力を持つ存在で、あまり関わり合いにならない方が良いヤベー奴な訳です。
でもヒトは社会性が高いのでそうもいかない…(いけばいいのに)。
おまけに「知らない相手」なんて意図が読めない、大人にとってすらめちゃめちゃデンジャラスな存在な訳ですよ。
その辺すっとばして「人さらい対策」の話を付け足すだけ、あとは病原体の話「だけ」で説明しちゃう竹内久美子。
あと『病弱な子供ほど、知らない人を恐れる性質が強い傾向にあるはず』というのも乱暴。
それには「自分の体が病弱なら、知らない人をより恐れる」という条件付き戦略が必要です。
しかし条件付き戦略というややこしいものを進化させなくても、子供は一律に「知らない人を恐れる」だけで充分かもしれません。
あるいは例えば「病弱ならそもそも死にやすいため、そういった行動のための遺伝子は残りにくい」といったことが起きるかもしれませんよね。
竹内久美子のロジックだと、例えば「美人は襲われやすいので知らない人をより恐れる」という傾向も見られる筈です。
「実際にそういう目に遭って学習した」という人はいるでしょうが、そうではなく遺伝的な傾向として、そんなんありますかねぇ?
さらに竹内久美子は、自分は虚弱体質なので喉と胸元を露出させるスーツ姿は風邪の元になり、拷問だと言います。
そこから始まる竹内久美子ワールドが↓こちら。
【ドレスの意味】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ちょっと話が脱線するが、こういった服装はつまり、そのような装いをしても私は風邪をひきません、免疫力が強いですよ、というアピールなのではないだろうか。
パーティーなどでの女性の装いともなると、もっと露出が増し、デコルテ(首回りから肩回り、胸元までの領域)があらわであり、ノースリーブのドレスとなってしまう。
パーティーなどの場では、それでも風邪をひきませんというアピールのほかに、女として肌の美しさアピールする必要に、より迫られるからかもしれない。肌には、健康や若さが如実に現れる。顔は化粧でごまかせるが、デコルテや腕には普通、化粧を施さない。つまり、その部分の肌の色がよければ健康や若さの証となるが、くすんでいれば不健康や年齢が高いことの証となるのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(P.114)
あれ?
今回は「パーティーで集団免疫を獲得するためにわざと薄着をする」とは考えないんだ?(※前回を参照)
なんでなんで?
あと『デコルテや腕には普通、化粧を施さない』ので健康や若さの指標になるそうですが…
じゃあデコルテや腕にも化粧する様になれば良いだけじゃないですかね?
これはあえてごまかしの利かない信号を送ることで「本当に若い」ことを証明してみせるという、『シグナル理論』や『優良遺伝子説』を意識しているのでしょうが…
それを持ち出して「デコルテや腕には化粧をしない理由」とするなら、すぐさま「では、なぜ顔には化粧するのか?」という疑問にぶち当たることになる筈ですが、そのへん大丈夫なんでしょうか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ともあれ、私は依然として虚弱体質が治っていないのに、この数年というもの、それほど人を怖いと思わなくなった。使命感から人前で講演したこともきっかけとなったと思うが、それはなぜだろう。
もしかしてこういうことだろうか。私はかつての時代なら、いつ死んでもおかしくない年齢に足した。だからもはや伝染病を避けるのではなく、さっさと伝染病に罹って死んでしまう方が得策である!?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「目が肥えた懐疑主義者は、竹内久美子のトンデモっぷりをお見通し」後編
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/14179037.html
もう自分でも何を言ってるのか分からなくなってきているっぽい竹内久美子。
混乱はまだ続きます。
【嫉妬の男女差】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ あるとき、攻撃の本質はここにあるのだと気づかされる出来事があった。ある編集者に「私の書くものが偽の科学という評判もあるでしょうが……」と断ったら、「それはね、ただの男の嫉妬というやつです」という答えが即座に返ってきたのである。
渦中にいる本人としては、その本質になかなか気づかずにいた。言われてみれば確かにそうだ。この分野で私のように本を書き、しかもそこそこ売れているという男性がいたとして、私を嫉妬するだろうか? たぶんしない。うらやましいと思うことはあっても、足を引っ張ろう、悪い噂を流してやろうとは思わない。だからこそ、男の嫉妬と女の嫉妬では、男の場合のほうが強いと私は思うのだ。
男の嫉妬のほうが強いことは、性的な部分に注目するとクリアーにわかってくる。もし男と女が浮気をしたとして、どちらがより罪深いのか。
それは女の方である。女が浮気すると、パートナー以外の男の子を孕み、産む可能性がある。その時「あなたの子よ」とパートナーは騙され、育てさせられる危険性がある。大損害だ。
片や男が浮気したとしても、できた子は、女がパートナーである男を騙して育てさせれば済むだけの話。少なくとも浮気した男と、そのパートナーである女に被害は出ないのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(P.120)
担当者がセンセイに言った社交辞令かもしれない言葉をそのまま受け取り、進化心理学的な説明までしちゃうピュアピュアな竹内久美子。
『偽の科学という評判』…?
だから「科学」じゃなくて「シュテュムプケ流のジョーク」なんでしょ?(しつこい)
そして
『男を騙して育てさせれば済むだけの話。』
と事も無げに書いちゃうあたり、さすが
『レイプされたって、妊娠しなければよいだけの話ではないでしょうか。』
と書いて炎上しただけのことはありますね。
『竹内久美子「レイプは繁殖戦略」「動物的本能に従え」』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/16702110.html
竹内久美子は続けてこう書きます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
男の方が嫉妬がつよいと思う、もう一つの理由は、女を巡って男が争うと言う構図から浮かび上がるだろう。
動物の原則としてメスがオスを選ぶというものがある。それはメスの方が1回の繁殖でより多くの投資をし、拘束時間が長いからだ。
たとえば哺乳類なら、メスはいったん妊娠すると、出産、授乳、子育てと次々となすべきことがあり、次なる繁殖は年単位となる(原文ママ)。よってメスは慎重に相手を選ぶ。
しかしオスは1回射精したなら次なる繁殖は精子が回復したとき。チャンスをものにできるかどうか別として、チャンスだけはいくらでもある。よって数うちゃ当たる式にメスにどんどん挑むことになる。その際、メスを巡って多数のライバルオスと争うことになるだろう。こうしてしょっちゅう嫉妬の情も生まれ、嫉妬心自体も強まっていくと思われるのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(P.121)
…だったら男性は執着なく次々といろんな女性にアタックし、女性は一旦選んだ男性を簡単には捨てられないことになるのでは?
実際、現在でもフーゾク巡りをしていろんな女性を相手にする男性や、特定のホストを指名し続ける女性は沢山います。
…かと思えばこんなコト言い出したり。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「あの人と結婚できないのなら、死んでやる!」
恋愛でそこまで思い詰めるのは圧倒的に女の方ではないだろうか。世間を観察しながらそう思う。こんなことを言うと必ず、いや、男にだってそういう人がいる、自分はそういう例を知っていると反論する人がいるが、それはあくまでそういう例もあるという話。ここでは一般論について述べる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(P.153)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このように女が男の資質を慎重に見抜き、選ぶ。であるからこそ女が、この人でなきゃだめだ、この人と結婚できないのなら死んでやる、などとメンタルを病むほどに恋愛面で思い詰めるのである。
片や男は本来、ダメで元々だ。めげずに次に行こう精神が大事である。よってこの相手でなくちゃダメだと言う執着は、女が男に抱くほどには強くないはずである。とは言え、ストーカーと化すようなしつこい男もいるわけだが……。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(P.156)
さっきは「男の方が嫉妬深い」と言ってたのに、30ページほど先で今度は「恋愛で思い詰めるのは女」と主張。
…どっちも異性への執着の話なのに、結果が逆転。
その理由の説明も、
「オスは選ばれる側だから、チャンスを求めてオス同士争い、嫉妬深くなる」
から
「女は選ぶ側だから、これと決めた男にこだわる。男は次の女に行けば良いだけだから執着しない」
へと、同じ原理で説明しておきながら真逆の結論…いいかげん~!
進化心理学はそういう安易に何でも説明した気になれちゃう部分が「適応万能論だ!」「パングロス主義だ!」「『なぜなぜ物語』だ!」とお叱りを受けてきた分野なので、足を引っ張るのやめてあげて下さい。
あとそもそも進化心理学では「男性は体の浮気を、女性は心の浮気を怖れる傾向にある」と言われてるんですが。
男性はパートナー女性が体の浮気をすると、他の男性の子供を育てさせられるリスクが生まれます。
一方、女性はパートナーが外でいくら精子をばら撒いても、自分の子供には直接の影響はありません。
しかしパートナー男性が他の女性に入れあげて、食糧や労働力などの資源をそちらに突っ込みだすと自分の子供にも影響が出てしまいます。
そのため、男性は相手の「体の浮気」に、女性は相手の「心の浮気」に敏感だと言われています。
女性の中には「男の浮気はある程度仕方ない。最終的に私のトコへ帰ってきてくれるなら…」という形で浮気を容認する人が結構いますが、逆はあまりいませんよね(勿論「男性の浮気には寛容」な文化の影響もあるでしょうが…)。
さて竹内久美子の奇妙な主張もこれで最後。第三部完!
【私は保守だから暴力が苦手!】
竹内久美子は映画の予告編に引いてしまうそうです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
たいていは、怒鳴ったり、ひっぱたいたり、びっくりしたり、泣いたり、ものを壊すとか爆発するシーンばかりが続く。そうやって興味を持たせようという狙いがあるのだろうが、私はかえって引いてしまう。
なぜ私はこのようなシーンに引いてしまうのか。それは私の政治的傾向と関係があるように思われる。私は自他共に認める保守である。
(中略)
保守であればあるほど、病原体の脅威にさらされることや衛生状態に敏感なのである。これはアメリカだけでなく、世界121カ国で調査しても同じ結果であり、人類に共通の傾向だった。
そしてインバーらは、こんな議論を展開している。嫌悪感とは本来、有害な物質や危険なものに近づかせないための心理である。同時に人間のモラルや社会的判定にも重要な役割を果たすだろう。つまり嫌悪感受性は性的なこと、体や心がピュアであることにも影響を及ぼす可能性がある。
よって嫌悪感受性の強い傾向にある保守は、性的な乱れや暴力にも嫌悪感を抱きがちなのではないか。それなら、私が映画の予告編で暴力や爆発するシーンに引いてしまうのも、納得だ。
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(承前)
…竹内久美子の「これだけ主義」は↓こんなところにも。
【知らない人】
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知らない人とは、もしかしたら何らかの伝染病を患っているか、まだ発症はしていないものの人にうつす可能性のある人。あるいは伝染病でなくとも寄生虫を持っていて、排泄物などに触れるとうつされる可能性のある人、という意味ではないだろうか。
そして知らない人を恐れることは、特に子供時代には、まずこのように伝染病から身を守る手段として重要だ。もう1つには人さらいにさらわれない手段としても重要になるはずなのである。
もしこの推論が正しいとすれば、病弱な子供ほど、知らない人を恐れる性質が強い傾向にあるはずだ。私は人見知りが激しかったが、実際、同時に病弱でもあったのだ。そして大人になっても依然として虚弱体質のままであり、それが大人になっても人を恐れ続けた理由なのだろう。
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(P.113)
基本的に動物にとって「他者」とは住居や食料や異性などの資源を巡って自分と競合するかもしれない相手であり、自分とほぼ同等の攻撃能力を持つ存在で、あまり関わり合いにならない方が良いヤベー奴な訳です。
でもヒトは社会性が高いのでそうもいかない…(いけばいいのに)。
おまけに「知らない相手」なんて意図が読めない、大人にとってすらめちゃめちゃデンジャラスな存在な訳ですよ。
その辺すっとばして「人さらい対策」の話を付け足すだけ、あとは病原体の話「だけ」で説明しちゃう竹内久美子。
あと『病弱な子供ほど、知らない人を恐れる性質が強い傾向にあるはず』というのも乱暴。
それには「自分の体が病弱なら、知らない人をより恐れる」という条件付き戦略が必要です。
しかし条件付き戦略というややこしいものを進化させなくても、子供は一律に「知らない人を恐れる」だけで充分かもしれません。
あるいは例えば「病弱ならそもそも死にやすいため、そういった行動のための遺伝子は残りにくい」といったことが起きるかもしれませんよね。
竹内久美子のロジックだと、例えば「美人は襲われやすいので知らない人をより恐れる」という傾向も見られる筈です。
「実際にそういう目に遭って学習した」という人はいるでしょうが、そうではなく遺伝的な傾向として、そんなんありますかねぇ?
さらに竹内久美子は、自分は虚弱体質なので喉と胸元を露出させるスーツ姿は風邪の元になり、拷問だと言います。
そこから始まる竹内久美子ワールドが↓こちら。
【ドレスの意味】
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ちょっと話が脱線するが、こういった服装はつまり、そのような装いをしても私は風邪をひきません、免疫力が強いですよ、というアピールなのではないだろうか。
パーティーなどでの女性の装いともなると、もっと露出が増し、デコルテ(首回りから肩回り、胸元までの領域)があらわであり、ノースリーブのドレスとなってしまう。
パーティーなどの場では、それでも風邪をひきませんというアピールのほかに、女として肌の美しさアピールする必要に、より迫られるからかもしれない。肌には、健康や若さが如実に現れる。顔は化粧でごまかせるが、デコルテや腕には普通、化粧を施さない。つまり、その部分の肌の色がよければ健康や若さの証となるが、くすんでいれば不健康や年齢が高いことの証となるのだ。
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(P.114)
あれ?
今回は「パーティーで集団免疫を獲得するためにわざと薄着をする」とは考えないんだ?(※前回を参照)
なんでなんで?
あと『デコルテや腕には普通、化粧を施さない』ので健康や若さの指標になるそうですが…
じゃあデコルテや腕にも化粧する様になれば良いだけじゃないですかね?
これはあえてごまかしの利かない信号を送ることで「本当に若い」ことを証明してみせるという、『シグナル理論』や『優良遺伝子説』を意識しているのでしょうが…
それを持ち出して「デコルテや腕には化粧をしない理由」とするなら、すぐさま「では、なぜ顔には化粧するのか?」という疑問にぶち当たることになる筈ですが、そのへん大丈夫なんでしょうか?
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ともあれ、私は依然として虚弱体質が治っていないのに、この数年というもの、それほど人を怖いと思わなくなった。使命感から人前で講演したこともきっかけとなったと思うが、それはなぜだろう。
もしかしてこういうことだろうか。私はかつての時代なら、いつ死んでもおかしくない年齢に足した。だからもはや伝染病を避けるのではなく、さっさと伝染病に罹って死んでしまう方が得策である!?
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(P.115)
早く死ぬことに適応的な意味がある というよくある誤解ですね…。
コレについては以下を参照。
『チコちゃんに叱られろ:後編』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/12835675.html
生殖年齢を過ぎると生存への選択圧が低まるのは確かでしょうが、それでも死ぬよりは生きてる方が適応度が上がるんじゃ…。
子供に知恵を授けるとか、孫の世話をするとか、出来ることはまだあるのにねぇ…
そもそも竹内久美子自身、他著で『おばあさん仮説』を支持して「おばあさんは社会の役に立つ」と主張してたよね?
早く死ぬことに適応的な意味がある というよくある誤解ですね…。
コレについては以下を参照。
『チコちゃんに叱られろ:後編』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/12835675.html
子供に知恵を授けるとか、孫の世話をするとか、出来ることはまだあるのにねぇ…
そもそも竹内久美子自身、他著で『おばあさん仮説』を支持して「おばあさんは社会の役に立つ」と主張してたよね?
「目が肥えた懐疑主義者は、竹内久美子のトンデモっぷりをお見通し」後編
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/14179037.html
もう自分でも何を言ってるのか分からなくなってきているっぽい竹内久美子。
混乱はまだ続きます。
【嫉妬の男女差】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ あるとき、攻撃の本質はここにあるのだと気づかされる出来事があった。ある編集者に「私の書くものが偽の科学という評判もあるでしょうが……」と断ったら、「それはね、ただの男の嫉妬というやつです」という答えが即座に返ってきたのである。
渦中にいる本人としては、その本質になかなか気づかずにいた。言われてみれば確かにそうだ。この分野で私のように本を書き、しかもそこそこ売れているという男性がいたとして、私を嫉妬するだろうか? たぶんしない。うらやましいと思うことはあっても、足を引っ張ろう、悪い噂を流してやろうとは思わない。だからこそ、男の嫉妬と女の嫉妬では、男の場合のほうが強いと私は思うのだ。
男の嫉妬のほうが強いことは、性的な部分に注目するとクリアーにわかってくる。もし男と女が浮気をしたとして、どちらがより罪深いのか。
それは女の方である。女が浮気すると、パートナー以外の男の子を孕み、産む可能性がある。その時「あなたの子よ」とパートナーは騙され、育てさせられる危険性がある。大損害だ。
片や男が浮気したとしても、できた子は、女がパートナーである男を騙して育てさせれば済むだけの話。少なくとも浮気した男と、そのパートナーである女に被害は出ないのだ。
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(P.120)
担当者がセンセイに言った社交辞令かもしれない言葉をそのまま受け取り、進化心理学的な説明までしちゃうピュアピュアな竹内久美子。
『偽の科学という評判』…?
だから「科学」じゃなくて「シュテュムプケ流のジョーク」なんでしょ?(しつこい)
そして
『男を騙して育てさせれば済むだけの話。』
と事も無げに書いちゃうあたり、さすが
『レイプされたって、妊娠しなければよいだけの話ではないでしょうか。』
と書いて炎上しただけのことはありますね。
『竹内久美子「レイプは繁殖戦略」「動物的本能に従え」』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/16702110.html
竹内久美子は続けてこう書きます。
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男の方が嫉妬がつよいと思う、もう一つの理由は、女を巡って男が争うと言う構図から浮かび上がるだろう。
動物の原則としてメスがオスを選ぶというものがある。それはメスの方が1回の繁殖でより多くの投資をし、拘束時間が長いからだ。
たとえば哺乳類なら、メスはいったん妊娠すると、出産、授乳、子育てと次々となすべきことがあり、次なる繁殖は年単位となる(原文ママ)。よってメスは慎重に相手を選ぶ。
しかしオスは1回射精したなら次なる繁殖は精子が回復したとき。チャンスをものにできるかどうか別として、チャンスだけはいくらでもある。よって数うちゃ当たる式にメスにどんどん挑むことになる。その際、メスを巡って多数のライバルオスと争うことになるだろう。こうしてしょっちゅう嫉妬の情も生まれ、嫉妬心自体も強まっていくと思われるのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(P.121)
…だったら男性は執着なく次々といろんな女性にアタックし、女性は一旦選んだ男性を簡単には捨てられないことになるのでは?
実際、現在でもフーゾク巡りをしていろんな女性を相手にする男性や、特定のホストを指名し続ける女性は沢山います。
…かと思えばこんなコト言い出したり。
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「あの人と結婚できないのなら、死んでやる!」
恋愛でそこまで思い詰めるのは圧倒的に女の方ではないだろうか。世間を観察しながらそう思う。こんなことを言うと必ず、いや、男にだってそういう人がいる、自分はそういう例を知っていると反論する人がいるが、それはあくまでそういう例もあるという話。ここでは一般論について述べる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(P.153)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このように女が男の資質を慎重に見抜き、選ぶ。であるからこそ女が、この人でなきゃだめだ、この人と結婚できないのなら死んでやる、などとメンタルを病むほどに恋愛面で思い詰めるのである。
片や男は本来、ダメで元々だ。めげずに次に行こう精神が大事である。よってこの相手でなくちゃダメだと言う執着は、女が男に抱くほどには強くないはずである。とは言え、ストーカーと化すようなしつこい男もいるわけだが……。
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(P.156)
さっきは「男の方が嫉妬深い」と言ってたのに、30ページほど先で今度は「恋愛で思い詰めるのは女」と主張。
…どっちも異性への執着の話なのに、結果が逆転。
その理由の説明も、
「オスは選ばれる側だから、チャンスを求めてオス同士争い、嫉妬深くなる」
から
「女は選ぶ側だから、これと決めた男にこだわる。男は次の女に行けば良いだけだから執着しない」
へと、同じ原理で説明しておきながら真逆の結論…いいかげん~!
進化心理学はそういう安易に何でも説明した気になれちゃう部分が「適応万能論だ!」「パングロス主義だ!」「『なぜなぜ物語』だ!」とお叱りを受けてきた分野なので、足を引っ張るのやめてあげて下さい。
あとそもそも進化心理学では「男性は体の浮気を、女性は心の浮気を怖れる傾向にある」と言われてるんですが。
男性はパートナー女性が体の浮気をすると、他の男性の子供を育てさせられるリスクが生まれます。
一方、女性はパートナーが外でいくら精子をばら撒いても、自分の子供には直接の影響はありません。
しかしパートナー男性が他の女性に入れあげて、食糧や労働力などの資源をそちらに突っ込みだすと自分の子供にも影響が出てしまいます。
そのため、男性は相手の「体の浮気」に、女性は相手の「心の浮気」に敏感だと言われています。
女性の中には「男の浮気はある程度仕方ない。最終的に私のトコへ帰ってきてくれるなら…」という形で浮気を容認する人が結構いますが、逆はあまりいませんよね(勿論「男性の浮気には寛容」な文化の影響もあるでしょうが…)。
さて竹内久美子の奇妙な主張もこれで最後。第三部完!
【私は保守だから暴力が苦手!】
竹内久美子は映画の予告編に引いてしまうそうです。
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たいていは、怒鳴ったり、ひっぱたいたり、びっくりしたり、泣いたり、ものを壊すとか爆発するシーンばかりが続く。そうやって興味を持たせようという狙いがあるのだろうが、私はかえって引いてしまう。
なぜ私はこのようなシーンに引いてしまうのか。それは私の政治的傾向と関係があるように思われる。私は自他共に認める保守である。
(中略)
保守であればあるほど、病原体の脅威にさらされることや衛生状態に敏感なのである。これはアメリカだけでなく、世界121カ国で調査しても同じ結果であり、人類に共通の傾向だった。
そしてインバーらは、こんな議論を展開している。嫌悪感とは本来、有害な物質や危険なものに近づかせないための心理である。同時に人間のモラルや社会的判定にも重要な役割を果たすだろう。つまり嫌悪感受性は性的なこと、体や心がピュアであることにも影響を及ぼす可能性がある。
よって嫌悪感受性の強い傾向にある保守は、性的な乱れや暴力にも嫌悪感を抱きがちなのではないか。それなら、私が映画の予告編で暴力や爆発するシーンに引いてしまうのも、納得だ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(p.141)
またしても個人的経験を生物学で修飾して勝手な説明を付けてますね。
でもコレ、気持ち分かります。
私の場合、ドラマが苦手です。
私もドラマを楽しむことは普通にあるのですが、職場の休憩室で誰かが観てるドラマとかがダメ。
知らないドラマの、何話目だかの、しかも途中から…
そんなん興味ないし流れも把握できないのに、怒号や絶叫や破壊音だけは頻繁に聞こえてくる…
「うるせーよ、クソ親父‼︎」
「なっ…親に向かってその態度は何だ!?」
ガシャーン
「お父さんやめてー!」
…地獄。
バラエティーやワイドショーもうるさいけど、ほぼ笑い声だけなのでまだ我慢できます。
ドラマは感情に波風を立てる刺激的な音に満ちているのです。
私、竹内久美子とほぼ同じやん。
しかし私はがっちょりリベラル。
…竹内久美子の「私は保守だから暴力に嫌悪感」という主張、無理ありすぎでは?
しかも本書にはこうも書いてあります。
『さらには、今で言うアスペルガー症候群の要素が強かったこともいじめられやすさと関係していたと思う。』(P.19)
『アスペルガー症候群の症状のうち、感覚の過敏さ、特に肌につけるもののごわごわ感に悩まされた。』(P.20)
…コレ「アスペルガーゆえの音への鋭敏性」とかで説明した方が良いのでは…?
私もだし。
あとこの嫌悪感受性の話、なんか「保守は暴力に嫌悪感を抱きがち」みたいなイイ話っぽく語られてるけど、よく読むとインバーらは暴力については何も言ってないのでは…。
暴力云々は竹内久美子が自分の予告編嫌いと結びつけるために妄想して勝手に付け足してる部分である様に読めます。
しかもなんか「保守は体や心がピュア」みたいに書かれてますが…
保守は悲観的で警戒心が強く、それ故に潔癖で差別的で外国人嫌い。
一方、リベラルは楽観的で好奇心が強く、それ故に警戒心は低めなのでリスキーなこともしがち。
『「保守のIQはリベラルより78%高い」←は?』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/10239701.html
それらの傾向の中から都合の良い部分だけを口当たりの良い表現にしてつまみ喰いしてるやん。
差別的で外国人嫌いな保守は排他的・排斥的で、そのための手段はしばしば暴力という形を取ります。
一方で「暴力による解決」を否定するのはウヨサヨで言うと左翼的言説ですよね。
暴力シーンより「保守は暴力を嫌悪」という主張の方にドン引きです。
あと「保守は性的な乱れにも嫌悪感を抱きがち」な割に、竹内久美子は世間の性モラルに逆らうセンセーショナルな話題をやたら好むよね。
さらに竹内久美子は「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」と貶める一方で、「リベラルは浮気症!?」と言い出したりもします。
「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」と浮気をステイタスみたいに誇っていたかと思えば、「睾丸の大きい男は行動も怪しい」と浮気を悪事みたいに言い出したりもします。
『竹内久美子2018「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」 竹内久美子2020「リベラルは浮気症!?」』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/14117059.html
『【またかよ】竹内久美子2018「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」→竹内久美子2020「睾丸の大きい男は行動も怪しい」…小さくても大きくても何か言われる模様』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/14117080.html
このへん、保守特有の「伝統的価値観に則り、家庭が第一」&「男たるもの、浮気のひとつやふたつするくらいの甲斐性がなくては」というダブスタ丸出しで趣深いですね。
あと竹内久美子は
『グループ内で常に皆揃って何かをし、独創的な考えを持つことや、抜け駆けを許さないような雰囲気が、私には耐えられなかった』(p.22)
そうです。
これらの記述や多著にある情報をつなぎ合わせていくと、この人の属性が見えてきます。
列挙すると、
◉女性
◉高学歴
◉科学的データを好む
◉無神論者
◉集団内で協調するのが苦手
◉アスペルガー症候群・パニック障害・鬱を抱える社会的弱者
◉好奇心が強く、何よりブットんだ世界を好む
◉LGBTに理解がある
◉暴力が嫌い
◉既存の性モラルに縛られない
…この人どう見てもリベラル向きなんですが、どうして保守にしがみついてるんですかね…?
またしても個人的経験を生物学で修飾して勝手な説明を付けてますね。
でもコレ、気持ち分かります。
私の場合、ドラマが苦手です。
私もドラマを楽しむことは普通にあるのですが、職場の休憩室で誰かが観てるドラマとかがダメ。
知らないドラマの、何話目だかの、しかも途中から…
そんなん興味ないし流れも把握できないのに、怒号や絶叫や破壊音だけは頻繁に聞こえてくる…
「うるせーよ、クソ親父‼︎」
「なっ…親に向かってその態度は何だ!?」
ガシャーン
「お父さんやめてー!」
…地獄。
バラエティーやワイドショーもうるさいけど、ほぼ笑い声だけなのでまだ我慢できます。
ドラマは感情に波風を立てる刺激的な音に満ちているのです。
私、竹内久美子とほぼ同じやん。
しかし私はがっちょりリベラル。
…竹内久美子の「私は保守だから暴力に嫌悪感」という主張、無理ありすぎでは?
しかも本書にはこうも書いてあります。
『さらには、今で言うアスペルガー症候群の要素が強かったこともいじめられやすさと関係していたと思う。』(P.19)
『アスペルガー症候群の症状のうち、感覚の過敏さ、特に肌につけるもののごわごわ感に悩まされた。』(P.20)
…コレ「アスペルガーゆえの音への鋭敏性」とかで説明した方が良いのでは…?
私もだし。
あとこの嫌悪感受性の話、なんか「保守は暴力に嫌悪感を抱きがち」みたいなイイ話っぽく語られてるけど、よく読むとインバーらは暴力については何も言ってないのでは…。
暴力云々は竹内久美子が自分の予告編嫌いと結びつけるために妄想して勝手に付け足してる部分である様に読めます。
しかもなんか「保守は体や心がピュア」みたいに書かれてますが…
保守は悲観的で警戒心が強く、それ故に潔癖で差別的で外国人嫌い。
一方、リベラルは楽観的で好奇心が強く、それ故に警戒心は低めなのでリスキーなこともしがち。
『「保守のIQはリベラルより78%高い」←は?』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/10239701.html
差別的で外国人嫌いな保守は排他的・排斥的で、そのための手段はしばしば暴力という形を取ります。
一方で「暴力による解決」を否定するのはウヨサヨで言うと左翼的言説ですよね。
暴力シーンより「保守は暴力を嫌悪」という主張の方にドン引きです。
あと「保守は性的な乱れにも嫌悪感を抱きがち」な割に、竹内久美子は世間の性モラルに逆らうセンセーショナルな話題をやたら好むよね。
さらに竹内久美子は「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」と貶める一方で、「リベラルは浮気症!?」と言い出したりもします。
「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」と浮気をステイタスみたいに誇っていたかと思えば、「睾丸の大きい男は行動も怪しい」と浮気を悪事みたいに言い出したりもします。
『竹内久美子2018「リベラルは睾丸が小さく浮気などできない」 竹内久美子2020「リベラルは浮気症!?」』
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/14117059.html
http://wsogmm.livedoor.blog/archives/14117080.html
あと竹内久美子は
『グループ内で常に皆揃って何かをし、独創的な考えを持つことや、抜け駆けを許さないような雰囲気が、私には耐えられなかった』(p.22)
そうです。
これらの記述や多著にある情報をつなぎ合わせていくと、この人の属性が見えてきます。
列挙すると、
◉女性
◉高学歴
◉科学的データを好む
◉無神論者
◉集団内で協調するのが苦手
◉アスペルガー症候群・パニック障害・鬱を抱える社会的弱者
◉好奇心が強く、何よりブットんだ世界を好む
◉LGBTに理解がある
◉暴力が嫌い
◉既存の性モラルに縛られない
…この人どう見てもリベラル向きなんですが、どうして保守にしがみついてるんですかね…?
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