この世には「流用され続けるフレーズ」というのがありまして。

例えば富士通の
『パソコンが変わる。TOWNSが変える』
あたりを嚆矢としてですね…

ジュラシックパークの
『映画の歴史が変わる。スピルバーグが変える』

ニンテンドー64の
『ゲームが変わる。64が変える』

積水ハウスの
『日本の家が変わる。シャーウッドが変える』

温室効果ガス削減の
『未来が変わる。 日本が変える』

上野千鶴子の著作
『ニッポンが変わる、女が変える』

日立の
『社会が変わる、日立が変える』


…とまぁ、全部同じパターンな訳です。
こんなんでお金貰ってる広告代理店やコピーライターがいる、とかスゲェ!
こいつらをどげんかせんといかん。
広告業界が変わる。私が変える。



で、「進撃の巨人」ED曲の『美しき残酷な世界』、コレもカブり多いんですよ。
初演奏は2013年なのですが…

2004年、ガイナックスによるアニメ『この醜くも美しい世界』というのがありました。

2012年には麓貴広という人が『この醜く美しき世界』という脚本で城戸賞に入選しています。

さらに同年、アマチュア作家による携帯小説『この美しくも過酷な世界の中で』が発表に。

もっと遡ると、1994年に完結した原作版『風の谷のナウシカ』には↓こんな台詞が。

『そなたが光なら光など要らぬ。巨大な墓や下僕などなくとも私達は世界の美しさと残酷さを知ることができる。私達の神は一枚の葉や一匹の蟲にすら宿っているからだ。』



ちなみに私は97年頃から「美しく残酷な世界」とか「苦痛に満ちた美しい世界」というフレーズを私信の中で何度か使った覚えがあります。
これらにしても、どこかで類似のフレーズを目にし、それと気づかずに自作のフレーズだと思い込むクリプトムネジアだったのかもしれません。
…などと、自身の中二病をさらりとカミングアウト。


という訳で30年以上前からあるこの手の「美しい + ネガティブ要素 + 世界」系フレーズですが…
近年になってもまだ使われ続けてる模様。

最新作は2023年の↓コレ。


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…いつまでやるねん!?



こんな話、むっさもっさどうでもいいけど、うっかり気付いちゃったのでつい調べちゃう! 悪癖。